大学附属高校を選ぶとき、「内部進学率が高い学校なら大学受験をしなくてよい」と考える方は少なくありません。
しかし、大学附属校の内部進学制度は学校によって大きく異なります。
「ほぼ全員が系列大学へ進学できる学校」もあれば、「一定の成績や英語資格、学力試験などの条件を満たした生徒だけが推薦対象になる学校」もあります。また、系列大学への推薦資格を得ても、希望する学部へ必ず進めるとは限りません。
さらに注意したいのが、「内部進学率」と「内部推薦資格取得率」は同じ数字ではないという点です。
系列大学への推薦資格を取得したものの、国公立大学・医学部・海外大学などへ進学する生徒もいるため、実際の系列大学進学率だけを見て「内部推薦を取れなかった生徒が多い」と判断することはできません。
この記事では、2026年10月時点で各学校が公表している公式情報を中心に、慶應義塾、早稲田、明治、青山学院、立教、中央、法政、学習院など主要大学の附属・系列高校について、
- 系列大学への内部進学状況
- 内部推薦の条件
- 希望学部への進学の仕組み
- 他大学受験との関係
- 在校生が注意すべきポイント
を整理します。
大学附属校への進学を検討している中学生・保護者様だけでなく、すでに附属校へ通っていて「この成績で内部進学できるのか」「希望学部へ行けるのか」と不安を感じている高校生・保護者様にも役立つ内容です。
※内部推薦制度・推薦基準・学部枠は変更されることがあります。最終的な進学判断では、必ず在籍校が配布する最新の進路資料・推薦要項をご確認ください。
大学附属高校の「内部進学率」は学校ごとに違うだけでなく、数字の定義を揃えないと比較を誤ります。2025年度(2026年3月卒業)の学校公式情報では、明大明治は卒業生265名中241名が明治大学へ進学し約90.9%、青山学院高等部は395名中341名が青山学院大学へ進学し約86.3%です。一方、明大八王子の303名/326名(92.9%)は「明治大学内部推薦合格者の割合」で、実際の進学者割合と区別する必要があります。中大附属は中央大学進学率87%(2026年3月卒業生)、法政大学中学高等学校は2025年度推薦資格取得率97.7%に対し進学率87.4%と公表しています。「進学率・推薦合格率・推薦資格取得率」は分母や意味が異なります。明大明治/青山学院/明大八王子/中大附属/法政中高の学校公式情報から確認できます。

解説:慶英会 塾長(慶應義塾大学卒・英検1級)。各校の内部進学データと推薦資格条件を区別し、中1・中2の学習上の準備も説明します。塾長プロフィール
結論|大学附属高校は「内部進学率」だけで選んではいけない
最初に結論をまとめます。
大学附属高校を見るときに重要なのは、単純な内部進学率ではありません。
特に確認すべきなのは次の5点です。
- 系列大学への推薦資格を得るための条件
- 実際に系列大学へ進学している割合
- 希望する学部・学科へ進める仕組み
- 他大学を受験すると推薦権を失うか
- 成績・出席・英語資格・学力試験など何が評価されるか
同じ「大学附属高校」でも制度は大きく違います。
たとえば、慶應義塾志木高等学校では2025年度卒業生250名のうち、公式発表された慶應義塾大学各学部への進学者を合計すると249名です。
一方、青山学院高等部では2025年度卒業生395名のうち341名が青山学院大学へ内部進学しており、学校公式サイトでは卒業生の「約85%」が青山学院大学へ進学すると説明しています。
中央大学附属中学校・高等学校では、2026年3月卒業生の中央大学進学率が87%と公表されています。
つまり、「大学附属校=100%内部進学」ではありません。
さらに、内部進学率がほぼ100%の学校であっても、人気学部には推薦枠があるため、学部選択では高校在学中の成績が重要になるケースがあります。
「内部進学率」とは何か
大学附属校を比較するとき、最初に数字の意味を整理しておく必要があります。
一般に「内部進学率」と呼ばれている数字には、少なくとも次の3種類があります。
1.系列大学へ実際に進学した割合
最も一般的なのは、
「系列大学への進学者数 ÷ 卒業生数」
です。
たとえば卒業生400名のうち340名が系列大学へ進学した場合、系列大学進学率は85%です。
ただし、残り15%全員が「内部推薦を取れなかった」という意味ではありません。
国公立大学、医学部、他の難関私立大学、海外大学などを希望して、意図的に系列大学へ進学しない生徒が含まれるからです。
2.内部推薦資格を取得した割合
学校によっては、こちらの数字も公表しています。
たとえば法政大学中学高等学校は、2025年度進路データとして「法政大学推薦資格取得者97.7%」と公表しています。
一方、実際に法政大学へ進学した生徒については「在籍者の87.4%」とされています。
この場合、
「推薦資格を得た割合」と「実際に系列大学へ進んだ割合」
には約10ポイントの差があります。
したがって、系列大学進学率だけを見て内部推薦制度の厳しさを判断すると誤解する可能性があります。
3.希望学部への進学率
さらに別問題なのが「どの学部に進めるか」です。
大学そのものへの推薦資格を取得できても、人気学部には推薦人数の上限が設けられている場合があります。
そのため、
「系列大学に進学できるか」
と
「第一志望学部に進学できるか」
は分けて考える必要があります。
主要大学附属高校の内部進学状況
ここからは各学校が公表している最新の進学情報を中心に見ていきます。
年度表記は学校によって「2025年度卒業生」「2026年3月卒業生」など異なります。
慶應義塾志木高等学校|ほぼ全員が慶應義塾大学へ
慶應義塾志木高等学校は、慶應義塾大学への内部進学率が非常に高い一貫教育校です。
2025年度卒業生は250名。
学校公式サイトが掲載している慶應義塾大学各学部への進学者数は、
- 文学部:10名
- 経済学部:73名
- 法学部:74名
- 商学部:22名
- 医学部:7名
- 理工学部:60名
- 環境情報学部:2名
- 薬学部:1名
となっており、合計249名です。
単純計算では卒業生250名のうち249名、約99.6%に相当します。
ただし、「慶應義塾大学へ進学できるか」と「希望学部へ進めるか」は別です。
慶應義塾志木高等学校は、学部ごとに推薦人数枠があることを公式に明記しています。
推薦学部の決定では、
- 本人の希望
- 在学中の成績
- 出席状況
- 授業への意欲
などを総合して判断します。
つまり、大学への内部進学可能性が極めて高い学校でも、希望学部を取るためには高校での継続的な学習が重要です。
また、他大学を受験する場合には、原則として慶應義塾大学への推薦を辞退する必要があります。
慶應義塾湘南藤沢高等部|「ほぼ全員」が推薦で慶應義塾大学へ
慶應義塾湘南藤沢中等部・高等部も、学校公式サイトで「ほぼ全員が推薦により慶應義塾大学に進学」と説明しています。
2025年度卒業生は241名。
公表された慶應義塾大学各学部への進学人数を合計すると229名で、ほかの進路が12名となっています。
特徴的なのは、単に内部推薦制度があるだけでなく、高校段階から大学の学部選択を意識させる高大連携が行われている点です。
学部見学会や大学教員による講座などを通じて、
「慶應義塾大学へ行くかどうか」
だけではなく、
「大学で何を学ぶか」
を考える仕組みが用意されています。
大学附属校を選ぶ場合、この「学部選択支援」の充実度も重要です。
早稲田大学高等学院|卒業生のほぼ全員が早稲田大学へ
早稲田大学高等学院も、系列大学進学型の代表的な附属高校です。
学校は「卒業生のほぼ全員が早稲田大学へ進学する」と明記しています。
2026年3月卒業生の早稲田大学への進学者は472名。
主な進学先は、
- 政治経済学部:110名
- 法学部:76名
- 商学部:50名
- 基幹理工学部:59名
- 創造理工学部:47名
- 先進理工学部:39名
- 文化構想学部:27名
- 社会科学部:25名
などです。
ここでも重要なのは学部配属です。
「早稲田大学へ行ける」というだけではなく、高校3年間の成績を安定させ、希望する学部に進める状態を作ることが重要になります。
早稲田大学本庄高等学院|卒業すれば早稲田大学への推薦が基本
早稲田大学本庄高等学院は、内部進学制度について非常に明確な説明をしています。
公式サイトでは、
- 卒業論文を提出する
- 本庄高等学院を卒業する
という条件を満たせば、3年間の成績に基づき、志望する早稲田大学のいずれかの学部へ推薦されると説明されています。
ただし、本人の希望だけで学部が決まるわけではありません。
進学学部の決定では、
- 3年間の成績
- 卒業論文
- 本人の希望
- 学部ごとの履修条件
などが関係します。
したがって本庄高等学院でも、高校入学後に学習を止めてよいわけではありません。
また、他大学へ進学する場合は、早稲田大学への推薦権を放棄する必要があります。
MARCH附属高校の内部進学率はどのくらい?
MARCH附属では、学校による差がさらに大きくなります。
同じ大学系列でも、学校によって内部進学率や外部大学受験への方針が異なるため、「大学名」だけではなく「学校単位」で確認することが重要です。
明治大学付属明治高等学校|2025年度は約91%が明治大学へ
明治大学付属明治高等学校は、明治大学の直系付属校です。
2025年度卒業生は265名。
そのうち明治大学への進学者は241名で、約90.9%です。
他大学進学は22名、その他2名となっています。
学校は推薦について、
- 高校3年間の学習成績
- 人物
- 適性
- 志望理由
などに基づいて推薦すると説明しています。
さらに重要なのが、明治大学への推薦資格を保持したまま、一定の条件で国公立大学などへ挑戦できる制度があることです。
これは、「附属大学への進学という安全網」と「外部大学への挑戦」をどの程度両立できるかという観点で重要な制度です。
ただし、併願できる大学・学部や条件には制限があるため、実際に利用する場合はその年度の最新制度を確認する必要があります。
明治大学付属八王子高等学校|2025年度は92.9%が明治大学推薦合格
明治大学付属八王子中学・高等学校では、2025年度卒業生326名のうち303名が明治大学の内部推薦合格者となっています。
内部推薦合格者の割合は92.9%です。
主な内訳は、
- 法学部:50名
- 商学部:47名
- 政治経済学部:48名
- 経営学部:41名
- 理工学部:26名
- 情報コミュニケーション学部:25名
などです。
また、一定の条件を満たせば、明治大学への推薦入学資格を持ちながら国公立大学などへ挑戦できる「国公立大学併願制度」も設けられています。
大学附属校を比較するときには、このような「内部推薦を確保したまま外部受験できるか」が非常に重要な比較軸になります。
青山学院高等部|2025年度卒業生の内部進学率は約86%
青山学院高等部は、学校公式サイトで「高等部を卒業する生徒の約85%は青山学院大学へ進学」と説明しています。
2025年度卒業生については、
- 卒業生総数:395名
- 青山学院大学内部進学:341名
- 外部大学・その他:54名
となっています。
単純計算すると、系列大学進学率は約86.3%です。
青山学院大学への内部推薦では、
- 高校3年間の学業成績
- 高3で行われる学力テスト
- 適性
- 出席状況
- その他の要素
を総合的に判断します。
また、学部ごとに推薦人数の上限があります。
したがって、青山学院大学への推薦対象になったとしても、第一志望学部が必ず保証されているわけではありません。
なお、他大学へ出願する場合、原則として青山学院大学への内部推薦を利用できなくなるため、外部受験を考える場合は早めの進路判断が必要です。
立教大学系列|学校によって制度が異なる
立教大学系列校も、学校ごとに進路制度が異なります。
たとえば立教新座中学校・高等学校では、他大学受験を希望する場合、原則として立教大学への推薦権を放棄して受験します。
高校段階では他大学進学クラスも設けられており、
- 立教大学への推薦進学
- 他大学受験
という進路を比較的明確に分ける仕組みがあります。
一方、立教女学院中学校・高等学校では、2025年度高校3年生から立教大学への受入総枠数が212名とされており、推薦には、
- 卒業条件と一定の成績基準
- 卒業論文
- 英語の一定基準
- 学校生活上の評価
- 立教大学への明確な進学意思
などが必要です。
英語については「英語検定2級程度」が基準の目安として明示されています。
「系列校だから自動的に推薦される」という制度ではないことが分かります。
学校発表の進学率・推薦率を正しく比較する実例
明大明治:241÷265=約90.9%。学校が公表する実際の明治大学進学者の割合です。他大学へ進学した22名・その他2名の全員が推薦資格を取れなかったわけではありません。青山学院高等部:341÷395=約86.3%。こちらも実際の青山学院大学内部進学者の割合です。同校は他大学への出願時に内部推薦を利用できないという公式Q&Aのルールもあるため、内部進学しなかった人全員を不合格と判断してはいけません。
明大八王子:303÷326=約92.9%。これは公式表の「明治大学への内部推薦合格者数/卒業生数」です。「実際に明治大学へ進学した生徒の割合」と読み替えるのは避けます。法政大学中高:推薦資格取得者97.7%、実際の法政大学進学者87.4%。同じ年度・学校で2つの指標を併記しているため、進路の自由度を見るときの参考になります。推薦を維持して外部大学も受験できる制度があることと、全員がその制度を使ったということも別の話です。
内部進学率が高いほど第一希望の学部に進めるとは限りません。学部ごとの推薦枠、校内での成績順位、卒業研究、特定科目の履修・英語資格が関係する学校があります。たとえば中央大学附属中学校・高等学校は校内順位を高1の1学期から高3の2学期までの定期試験と学力テストで決め、上位者から希望学部・学科を選択する仕組みです。中大附属「進学先の学部選択」の公式Q&Aをご覧ください。
大学附属中学校・高校で英語の成績が下がっている中1・中2へ。内部進学率が90%でも、必要な評定・英検級・出席条件を満たせるかは各生徒の学習状況によって異なります。語彙・文法・長文・英作文のどこに失点が集中しているかを定期テスト答案で確認し、次のテストで改善できる範囲に重点を置きましょう。慶英会の無料学習相談・最大1か月完全無料体験をご案内しています。具体的な授業回数・担当講師は申込時に確認できます。
中央大学附属中学校・高等学校|2026年3月卒業生の中央大学進学率87%
中央大学附属中学校・高等学校は、2026年3月卒業生について中央大学進学率87%と公表しています。
主な進学人数は、
- 法学部:108名
- 経済学部:69名
- 商学部:67名
- 文学部:31名
- 理工系3学部:31名
- 総合政策学部:19名
- 国際経営学部:6名
- 国際情報学部:10名
です。
他大学進学は42名、その他9名となっています。
学校公式Q&Aでは、中央大学への内部推薦を希望する生徒の「ほとんど」が進学しており、他大学への進学は10~15%程度と説明されています。
さらに、中央大学への内部推薦の権利を有しながら、一定条件で国公立大学や中央大学にない学問領域の私立大学を受験できる制度があります。
つまり「中央大学進学率87%」を見て、
「13%は内部推薦を取れなかった」
と考えるのは正確ではありません。
外部進学を選択した生徒も含まれているからです。
法政大学中学高等学校|推薦資格取得率と実際の進学率を分けて見る
法政大学中学高等学校は、「内部進学率を見るときに何を比較すべきか」が分かりやすい学校です。
2025年度進路データでは、
- 法政大学推薦資格取得者:97.7%
- 法政大学進学者:在籍者の87.4%
と公表しています。
この数字から分かるように、
「推薦資格を取得した割合」
と
「実際に法政大学へ進学した割合」
は異なります。
内部進学制度の「取りやすさ」を見るなら、実際の進学率だけではなく、推薦資格取得率を見る必要があります。
法政大学第二高等学校|内部推薦には成績・英語・確認テストが関係
法政大学第二中・高等学校では、法政大学への内部推薦について、
- 日常の成績が一定基準に達する
- 法政大学が指定する英語外部試験で一定基準を満たす
- 付属校生を対象とする「基礎的思考力確認テスト」で一定の成績を修める
ことなどが必要と説明されています。
つまり、内部進学希望者にとって英語は単なる学校科目ではありません。
定期テストだけでなく、指定された外部英語試験への対応も必要になります。
附属校在校生が英検などの外部資格を早い段階から準備する意味は、このような内部推薦制度にもあります。
学習院高等科|推薦基準が比較的具体的に公開されている
学習院高等科は、学習院大学への内部進学基準を公式Q&Aで比較的具体的に示しています。
公開情報では、推薦について、
- 高等科での学業成績
- 実力試験
- 各学科が指定する科目の成績
- 出席
- 操行
などを審議して決定するとされています。
さらに学業成績について、
- 平均60点以上
- 3年次で50点未満の科目が2科目以内
という基準が示されています。
また、3年次に行われる実力試験についても、2回の平均が40点以上であることが推薦基準とされています。
附属校の内部推薦基準は非公開の学校も多いため、このように具体的な数字が公式に公開されているケースは、在校生にとって学習計画を立てやすいと言えます。
ただし、制度が変更される可能性はあるため、在校生は必ず学校から配布される最新資料を優先してください。
内部進学率が高くても「学部選び」で競争が起きる
附属校在校生にとって重要なのがこの点です。
系列大学への内部進学率が99%であっても、
「第一志望学部への進学率が99%」
という意味ではありません。
人気学部には推薦枠があることが多く、志望者が枠を超えた場合、
- 高校での成績
- 校内試験
- 学力テスト
- 出席
- 人物評価
- 卒業論文
- 英語資格
- 指定科目の履修状況
などをもとに校内選考が行われる場合があります。
そのため附属校では、「赤点を取らなければよい」という考え方は危険です。
大学への推薦資格そのものは得られても、希望する人気学部を選べなくなる可能性があるからです。
附属校の中1・中2から意識しておきたいこと
中高一貫の大学附属校に通っている場合、「大学推薦は高3で決まるから、中学生のうちは関係ない」と考えがちです。
しかし、中1・中2の段階から学習習慣を整えておくことには大きな意味があります。
定期テストを毎回立て直す状態にしない
中学段階で、
「テスト前だけ勉強する」
「赤点だけ回避する」
「補習になったら勉強する」
という学習方法が定着すると、高校に進んでから成績を安定させるのが難しくなります。
附属校では高校3年間の成績が内部推薦に使われることが多いため、高1開始時点で学習習慣ができていることが重要です。
英語は早めに積み上げる
大学附属校では英語資格を推薦要件や校内評価に利用する例があります。
明治大学付属明治高等学校では英検やTOEICが内部推薦制度と関係し、立教女学院では英語について英検2級程度の基準が示されています。
法政大学第二高等学校でも、指定された英語外部試験が内部推薦条件の一部となっています。
そのため、中学生のうちから英検2級程度まで到達しておくと、高校進学後の負担を大きく減らせる可能性があります。
苦手科目を放置しない
内部推薦では「平均点」だけでなく、特定科目の最低基準が設定される学校もあります。
学習院高等科のように「50点未満の科目数」まで基準化している学校もあります。
したがって、
「得意科目で平均点を上げればよい」
とは限りません。
数学や英語など苦手科目を長期間放置しないことが重要です。
大学附属校を選ぶときの5つの確認ポイント
これから中学受験・高校受験で附属校を選ぶ場合は、学校名や大学名だけで判断せず、次の順番で確認してください。
1.実際の系列大学進学率
直近3年程度の卒業生について、
- 卒業者数
- 系列大学進学者数
- 外部大学進学者数
を確認します。
1年だけではなく、数年間見ると学校の進路傾向が分かりやすくなります。
2.推薦資格取得率
公表されていれば必ず確認したい数字です。
実際の系列大学進学率が80%でも、推薦資格取得率が98%なら、「推薦が厳しくて20%が落ちている学校」とは意味がまったく違います。
3.希望学部の決め方
大学附属校で非常に重要です。
確認するべきなのは、
- 学部ごとの推薦枠
- 成績順位
- 校内試験
- 指定科目
- 英語資格
- 志望理由
- 面接
などです。
特に人気学部を希望する場合、「系列大学へ進めるか」より「希望学部を取れるか」のほうが重要になることがあります。
4.他大学受験と推薦権の関係
学校によってかなり違います。
大きく分けると、
- 他大学受験時には推薦権を放棄する
- 国公立大学など一定範囲なら推薦権を維持できる
- 大学・学部によって併願可否が異なる
というパターンがあります。
医学部、国公立大学、海外大学なども選択肢に入れる可能性があるなら、入学前に必ず確認しておきたい項目です。
5.推薦基準がどの程度公開されているか
推薦基準が公式サイトで公開されている学校もあれば、詳細を在校生だけに案内する学校もあります。
公開情報で確認できない場合は、口コミサイトの数字をそのまま信じず、学校説明会や学校発行資料で確認することをおすすめします。
「エスカレーター式だから勉強しなくてよい」は誤解
大学附属校について、「受験がないから勉強しなくても大学まで上がれる」というイメージを持つ方もいます。
実際には、多くの附属校で内部推薦のために学習を継続する必要があります。
むしろ一般受験とは評価の仕組みが違います。
一般大学受験では、最終的には入試本番の得点が大きな意味を持ちます。
一方、内部推薦では、
- 日々の授業
- 定期テスト
- 高校3年間の成績
- 出席
- 提出物
- 校内試験
- 英語資格
- 卒業論文
- 人物評価
などが長期間にわたって積み上がるケースがあります。
そのため、「高3になってから一気に挽回する」という戦略が取りにくい場合があります。
大学附属校ほど、実は日常学習を安定させることが重要です。
内部進学が不安になったら何を確認するべきか
すでに附属校へ通っており、成績や内部進学が心配になっている場合は、まず次の順番で確認してください。
- 最新の進級基準
- 最新の内部推薦基準
- 現在の評定・点数
- 赤点・欠点科目
- 出席状況
- 英検・TOEICなど資格要件
- 校内学力テスト
- 希望学部の推薦枠
- 現在の学内順位や評価
- 高3までに改善できる項目
特に重要なのは、「何となく成績が悪い」という状態のままにしないことです。
たとえば、
「英語が平均点より10点低い」
のと、
「英語資格が推薦基準を満たしていない」
のと、
「赤点科目が推薦基準上の上限に近い」
のとでは、対策がまったく異なります。
内部進学対策は、まず学校固有の条件を分解するところから始まります。
よくある質問
大学附属高校なら全員が系列大学へ進学できますか?
いいえ。
ほぼ全員が系列大学へ進学する学校もありますが、一定の成績・出席・校内試験・英語資格などを満たすことが必要な学校もあります。
また、推薦資格を持ちながら他大学へ進学する生徒もいるため、実際の系列大学進学率だけでは推薦制度の厳しさを判断できません。
内部進学率90%なら残り10%は推薦に落ちたということですか?
必ずしもそうではありません。
国公立大学、医学部、難関私立大学、海外大学などへの進学を希望して、系列大学へ進まない生徒もいます。
「内部進学率」と「内部推薦資格取得率」を分けて確認することが重要です。
内部進学では定期テストの成績が重要ですか?
多くの学校で重要です。
高校3年間の成績を推薦判定や学部決定に使う学校があり、特定科目の最低点基準を設ける学校もあります。
英検は内部進学に必要ですか?
学校によります。
明治大学付属明治高等学校、立教女学院、法政大学第二高等学校など、英語資格・英語外部試験が内部推薦制度に関係する学校があります。
最新条件は各学校で必ず確認してください。
内部進学と他大学受験を両立できますか?
学校によって異なります。
推薦権を放棄しなければ他大学を受験できない学校もあれば、一定条件で国公立大学などとの併願を認めている学校もあります。
大学附属校では「学校別の学習設計」が重要
大学附属校の学習で難しいのは、一般的な高校受験・大学受験対策とは目標が異なることです。
必要なのは、
「偏差値を上げること」
だけではありません。
学校ごとに、
- 定期テスト
- 内申・評定
- 進級基準
- 内部推薦基準
- 英検などの資格
- 学部選択
- 学内順位
- 他大学受験との両立
を考えて学習計画を組む必要があります。
特に中高一貫の大学附属校では、中1・中2から学習習慣を整えておけば、高校進学後の内部推薦対策をかなり有利に進められます。
一方、英語や数学の苦手を数年間放置すると、高校で推薦基準や希望学部を意識し始めた段階で一気に負担が大きくなります。
慶英会では大学附属校の定期テスト・英語・英検対策にも対応しています
慶英会では、小学生・中学生・高校生を対象にオンライン個別指導を行っています。
大学附属・中高一貫校の生徒についても、
- 学校進度に合わせた英語指導
- 定期テスト対策
- 苦手単元の立て直し
- 英検対策
- 内部進学を見据えた学習計画
- 毎日のLINE学習サポート
など、一人ひとりの学校・学年・現在の成績に合わせて対応しています。
特に附属校では、「一般的な受験勉強」ではなく、その学校の定期テストや内部推薦制度を意識した学習が重要です。
現在の成績や学校の進度を確認したうえで、必要な学習内容を整理します。
最大1か月の完全無料体験も実施しています。
「このままの成績で内部進学できるか不安」
「希望学部のために成績を上げたい」
「学校英語と英検を両立したい」
という場合は、早い段階から現状を整理しておくことをおすすめします。
慶英会公式サイト:keio-edu.com
進路と学習の関連記事:内部推薦権を保持して外部大学へ受験できる学校/内部推薦で英検・TOEICが必要な学校/赤点・補習が内部推薦に関係する条件/中学から高校への内部進学基準。
内部進学率の比較に用いた学校公式一次情報
慶應義塾志木高等学校・大学進学/早稲田本庄高等学院・進学/明大明治・2025年度卒業生/明大八王子・2025年度推薦合格者/青山学院高等部・2025年度卒業生進路/中央大学附属・2026年3月卒業生87%/法政大学中学高等学校・2025年度資格取得率と進学率/法政二高・大学内部推薦条件/立教新座・立教大学と他大学進学/立教女学院・立教大学推薦制度。同一年度・同一分母で比較できない学校は百分率の単純ランキングを作成しません。
学校別の内部推薦制度をさらに詳しく比較:明治大学付属4校(推薦合格と実進学の違い)/立教新座・池袋・女学院/法政大学付属3校/日大付属6校/関関同立附属高校。比較するときは実進学率、推薦合格率、推薦希望者の合格率という分母と定義の違いを確認してください。
参考にした主な公式情報
この記事では、2026年10月6日時点で確認できる主に以下の公式情報を参照しました。
- 慶應義塾志木高等学校「進路状況」
- 慶應義塾湘南藤沢中等部・高等部「卒業生の進路」
- 早稲田大学高等学院「早稲田大学への進学状況」
- 早稲田大学高等学院「高等学院について・教育方針」
- 早稲田大学本庄高等学院「進学」
- 明治大学付属明治高等学校・明治中学校「進路・進学実績」
- 明治大学付属明治高等学校・明治中学校「教育方針」
- 明治大学付属八王子中学・高等学校「進路実績」
- 青山学院高等部「卒業後の進路」
- 立教新座中学校・高等学校「進路について」
- 立教女学院中学校・高等学校「進路指導プログラム」
- 中央大学附属中学校・高等学校「数字でわかる中附の魅力」
- 中央大学附属中学校・高等学校「よくあるご質問」
- 法政大学中学高等学校「進路データ」
- 法政大学第二中・高等学校「進学実績」
- 学習院高等科「Q&A」
内部進学制度、推薦条件、英語資格、学部推薦枠、他大学との併願条件などは年度によって変更される可能性があります。実際の進路選択では、各学校が在校生向けに配布する最新資料を必ず確認してください。
情報確認日:2026年10月6日
