中高一貫校の中1・中2が短期留学・海外研修に参加するとき、欠席・出席の扱い、定期テストの追試、提出物、成績評価、進級・内部進学への影響は、出発前に在籍校へ確認する必要があります。「学校主催だから必ず出席になる」「海外の学校で勉強すれば日本の学校の単位が付く」という全国共通の保証はありません。高校段階には学校教育法施行規則第93条による外国留学の単位認定制度があり、学校長の許可を受けた留学について36単位を上限に認定できる場合がありますが、これは中学校の短期研修にそのまま適用する制度ではありません。中高一貫校では、中等教育学校の前期・後期課程の違いや、内部進学時の評価も要確認です。本記事では文部科学省・e-Gov・外務省の公式情報と、学校固有の規則を明確に分け、事前確認表、定期テストの欠落対策、オリジナル英語12問・解答、出発前後30日間の学習計画を解説します。
結論|「中学の欠席」と「高校留学の36単位認定」は別制度
| 疑問 | 確実に言えること | 在籍校へ確認すべきこと |
|---|---|---|
| 中1・中2の学校主催研修は出席扱い? | 学校行事の教育課程上の位置付け・実施方式による | 出欠簿の扱い、欠席・出席停止・出席扱い等の記録 |
| 中学生の私費短期留学は欠席になる? | 私費で渡航するだけでは出席扱いを保証できない | 授業日との重複、許可、必要書類 |
| 定期考査を欠席すると追試はある? | 全国一律の追試保証はない | 追試・別評価・欠点処理、提出物の期限 |
| 中3の内部進学へ影響する? | 学校ごとの進級・内部進学規則を確認する必要がある | 評価対象期間、出欠、課題、推薦条件 |
| 高校・中等教育学校後期課程の外国留学は? | 校長が許可し、条件を満たす場合に上限36単位まで認定可能 | 履修記録、科目の対応、認定単位、復帰学年 |
| 渡航先で英語力が伸びれば学校英語も安心? | 会話経験と学校の文法・試験範囲は一致しない | 未履修のLesson、答案の失点、帰国後の補習 |
「できる場合がある」と「必ず認められる」を区別することが重要です。具体的な欠席・単位・進級への判断は当塾で決定できません。学校が発行する最新の生徒手帳、出欠・考査・学籍規程、留学許可書、保護者向け通知を優先してください。
最初に区別する4つの留学・海外研修
| 形式 | 主な対象・位置付け | 誤解しやすい点 |
|---|---|---|
| 学校教育課程内の海外修学旅行・研修 | 学校が企画・教育課程の活動として実施する例 | 学校主催という理由だけで全行程の出欠・評価が同一と決めない |
| 学校が紹介する希望制の海外研修 | 夏休み・春休み、または授業日を使う任意プログラム | 希望者向け行事を全員必修と扱わない |
| 家庭手配の私費短期留学・語学研修 | 本人・保護者が手配する語学学校等への短期参加 | 語学学校は通常、法令上の高校留学単位認定の対象と同義ではない |
| 高校段階の外国の高等学校への留学 | 校長が認める外国高校での履修を含む留学 | 36単位の上限は一律に付与される保証ではない |
中等教育学校は前期課程の3年間と後期課程の3年間を設ける学校です。「同じ6年制の学校だから高1と中1は同じ留学制度」という理解は誤りです。併設型・連携型の中高一貫校も、学校ごとの学籍・評価規程を確認してください。
高校留学の36単位認定|第93条はどこまで定めているか
学校教育法施行規則第93条第1項では、校長が教育上有益と認めるとき生徒の外国の高等学校への留学を許可できます。同条第2項では、このように許可した生徒の外国高校での履修について、日本の高校での履修とみなし、36単位を超えない範囲で単位修得を認定できると定めています。文部科学省の2010年3月24日付通知は、同年4月1日から上限を30単位から36単位へ拡大し、中等教育学校の後期課程にも関連規定が準用されると説明しています。
したがって、海外の語学学校へ2週間通っただけで36単位を付与される仕組みではありません。外国の高等学校における履修の実態、在籍校の許可と判断、履修内容・成績等の資料、卒業に必要な科目・単位の充足は分けて確認する必要があります。『認定単位を上限まで得ること』と『日本の学校で卒業できること』も同義ではありません。
根拠:e-Gov法令検索「学校教育法施行規則」、文部科学省「学校教育法施行規則の一部改正について(通知)」。この通知は2010年の制度改正を示す一次資料であり、特定の中学校の欠席・追試を定める文書ではありません。
中1・中2の短期海外研修は欠席?|出発前に必ず聞く7項目
- 渡航日が学校の授業日・補習日・考査日と何日重なるか
- 学校主催・紹介・私費のいずれとして取り扱い、出欠記録に何と記載されるか
- 学年の授業内容、教科書のLesson、配付資料をどう受け取るか
- 中間・期末・学年末の試験を欠席する場合の成績、追試、別課題の扱い
- 単語・文法の小テストや提出物の遅延がどう評価されるか
- 帰国後の補習、学期の成績と次学年への進級・内部進学への影響
- 学校へ提出する許可申請・旅程表・保護者承諾書等の必要書類と期限
学校外での学びが教育的に有益でも、学校の出欠簿にどう記録されるか、考査をどう評価するかは別問題です。学校が定めた規程に基づく説明を受け、可能であれば学校からのメールや配付文書で確認してください。
進級・内部進学で誤解しやすい5つのケース
| 保護者の質問 | 誤った決めつけ | 確認の順番 |
|---|---|---|
| 夏休み中の短期研修だから学校に影響しない? | 補講・合宿・指定課題と重ならないとは限らない | 年間予定→担任→授業担当 |
| 海外の学校に通った日数は自校の出席日数に加算される? | 全学校に共通する自動換算はない | 活動の位置付け→出欠記録 |
| 英検合格で欠席した考査を補える? | 英検取得と定期考査評価は別 | 採点・代替評価の規程を確認 |
| 中3の海外研修参加は内部進学に有利? | 参加の有無のみで優遇を保証できない | 校内進学の正式な評価条件 |
| 帰国したら元の学年に必ず戻れる? | 高校の留学期間・認定科目で異なる場合がある | 学籍と単位・復学・卒業の扱い |
欠席時の対応に配慮が必要な事情がある場合は、渡航前の時点で担任・学年主任・教務担当に具体的な日程と課題を示してください。学校への相談は進級可否だけでなく、本人の学びを途切れさせない計画づくりでもあります。
定期テストを挟むときは「追試の有無」だけを聞かない
例えば中2が定期テスト直前の5日間、海外の語学研修に参加する場合、①その5日で授業が何単元進むか、②小テスト・提出物が何件あるか、③試験当日に帰国済みか、④帰国後に学習時間を確保できるか、⑤別評価が必要なら誰が判断するかを確認します。追試がある場合でも、成績にどう算入されるかは学校の規定によります。これは仮の例で、特定校の制度ではありません。
保護者向け|学校へ確認する際の質問票
| 確認先 | 質問例 | 記録しておくこと |
|---|---|---|
| 担任・学年主任 | 私費研修の期間中の出欠扱いと校内進級への影響は? | 回答者、日付、規程・承認条件 |
| 英語科担当 | 不在期間に学ぶ文法・教科書本文・英作文の範囲は? | Lesson、ワーク・音声の教材 |
| 教務担当 | 欠席する定期考査・小テストの評価と追試は? | 対象の試験・科目・締切 |
| 進路指導担当 | 中3の内部進学、高校段階の履修・単位認定の条件は? | 内部進学の基準、学籍・単位に関する書類 |
| 引率者・留学主催者 | 現地の授業日程、連絡先、保険・緊急対応は? | 滞在先・緊急連絡体制・費用内訳 |
在籍校の正式な回答を後から確認できるよう、日程・条件・文書の版を一緒に残します。外部の塾や留学会社の一般的な案内で校内規則を代替しないことが大切です。
出発前30日・帰国後30日|中1・中2の学校英語を途切れさせない
| 時期 | 学校の課題・試験対策 | 海外で使う英語の練習 |
|---|---|---|
| 出発30〜21日前 | 学校に教材・追試・提出物を確認。現在の誤答を5分類 | 自己紹介・学校生活・好きなことを短い英語で説明 |
| 出発20〜11日前 | 習った文法を学校ワークで解説なしに再テスト | 聞き返しと質問を各2つ練習 |
| 出発10〜1日前 | 留学期間中のLessonと宿題、必要な音声を確認 | 助けを求める表現・体調を伝える表現を練習 |
| 渡航中 | 学校の許可と現地の安全ルールの範囲で指定課題を確認 | 日々使った表現を2文だけ記録 |
| 帰国1〜7日目 | 未履修単元・未提出物・評価対象を一覧化 | 実際に使った英語を過去形で3文書く |
| 帰国8〜14日目 | 最優先の文法・語彙を学校教材で復習 | 現地で聞き取れなかった文を振り返る |
| 帰国15〜30日目 | 学校の初見読解・英作文の再テスト | 現地で学んだことを理由付きで短く説明 |
表は慶英会による家庭学習例で、学校の指定された研修課題ではありません。学校が通信・端末・移動中の学習を制限する場合はその指示が優先です。海外の活動中は安全・体調・交流を第一にし、無理に長時間の追加学習を行わないでください。
帰国後の英語の抜けを見つける4つの観点
| 答案での症状 | 確認する原因 | 戻るべき学習 |
|---|---|---|
| 単語が書けない | 留学前に習った語彙を日本語から書けるか | 学校指定語を翌日・数日後に再テスト |
| 文法・時制を誤る | 主語と時を変えても正しい動詞が使えるか | 一般動詞・疑問文・過去形など必要な既習単元 |
| 初見長文で失点 | 主語・動詞とBut/Becauseの関係を説明できるか | 本文の根拠探し・短文の精読 |
| 英作文が正確に書けない | 会話で言えた内容を正しい語順で筆記できるか | 実体験を2〜3文で正確に書く |
英会話が上達しても学校の記述問題の失点が減るとは限りません。逆に英語で話せなかったことだけを理由に、学校の英文法の力が低いと決めつけることも適切ではありません。能力を一つの尺度で断定せず、学校の答案と本人が話せる表現の両方を確かめます。
オリジナル英語12問|海外研修の案内・帰国後の英文法を練習
次の英文と設問は慶英会が新たに作成した家庭用の教材です。実際の留学プログラムや学校の試験・英検の過去問を転載したものではありません。中1・中2の既習単元だけ選んで解き、本文にある根拠と自分で考えたことを区別してください。
A.英文法の基本(問題1〜4)
1. My sister (go / goes) to school by bus. 2. Did Rina (visited / visit) the museum yesterday? 3. We (was / were) tired after the long trip. 4. I want (learn / to learn) more about other cultures.
B.架空の海外交流プログラムの連絡を読む(問題5〜8)
【英文】Hello students, Our online meeting with the host school will be on Thursday at 4:00 p.m. Please join the meeting at 3:50 p.m. to check your microphone. Bring a notebook. You do not need to prepare a long speech. On Friday, write three sentences about what you learned and send them to your English teacher by 6:00 p.m. If you have a problem joining the meeting, email Ms. Tanaka before 3:30 p.m.
5. What time should students join the meeting? 6. What should students bring? 7. What must students send to their English teacher on Friday? 8. By what time should a student email Ms. Tanaka if they have a problem?
C.実際に使える短文英作文(問題9〜12)
9.『昨日、私は学校で英語を勉強しました』を英文にしなさい。 10.『もう一度言っていただけますか』を丁寧な英語にしなさい。 11.『先週、私は博物館を訪れました。とても面白かったです』を英文2文にしなさい。 12.『私は海外で新しい友達を作りたいです。異文化について学びたいからです』を英文2文にしなさい。
全12問の解答・根拠・失点の直し方
| 問題 | 正答例・本文の根拠 | 復習項目 |
|---|---|---|
| 1 | goes。My sisterは三単現 | 三単現-s |
| 2 | visit。didの後は動詞原形 | 過去の疑問文 |
| 3 | were。Weに対応するbe動詞過去形 | was/were |
| 4 | to learn。want toの後に動詞原形 | 不定詞 |
| 5 | At 3:50 p.m.。join at 3:50が根拠。meeting starts 4:00とは別 | 集合と開始の区別 |
| 6 | A notebook.。Bring a notebookが根拠 | 持ち物 |
| 7 | Three sentences about what they learned.。On Friday…が根拠 | 提出内容 |
| 8 | Before 3:30 p.m.。email Ms. Tanaka before 3:30が根拠 | 締切を表すbefore |
| 9 | I studied English at school yesterday. | 過去形 |
| 10 | Could you say that again, please? | 丁寧な聞き返し |
| 11 | I visited a museum last week. It was very interesting. | 過去形と感想 |
| 12 | I want to make new friends abroad. This is because I want to learn about different cultures. | 意味の通る理由の説明 |
9〜12は正答の一例であり、意味が適切で文法的に正しい別表現も認められます。問12は『〜からです』という理由を示すことが必要です。模範例の This is because … は前の英文の理由を説明する完全な文です。I want to make new friends abroad because I want to learn about different cultures. と一文で書いても意味は適切ですが、設問が『2文』を求める場合は文の数にも注意してください。
問5は4時が開始時刻で、3時50分が参加時刻です。問8は午後3時30分までに問題をメールで知らせる必要があることを確かめます。本文のイベントは架空の例であり、特定校の集合時刻・参加義務・提出期限を示すものではありません。
海外研修中に役立つ英語表現は「短く正確に伝える」
| 場面 | 使える短い例文 | 日本語の意味 |
|---|---|---|
| 聞き返す | Could you say that again, please? | もう一度言っていただけますか |
| ゆっくり話してもらう | Could you speak more slowly, please? | もう少しゆっくり話してください |
| 体調が悪い | I don’t feel well. I need help. | 具合が悪いです。助けが必要です |
| 分からない点を質問する | What does this word mean? | この単語はどういう意味ですか |
| 学校生活を説明する | I study English at school every day. | 毎日学校で英語を勉強しています |
| 帰国後の出来事を説明する | I visited a museum and learned about local history. | 博物館で地域の歴史を学びました |
緊急時は英語で完璧に伝えようとするより、引率者・主催者・現地の緊急窓口へ直ちに連絡してください。渡航先で必要な公的手続きや安全情報は、英語学習とは別に外務省・主催者の公式案内を確認する必要があります。
未成年の海外研修|費用・保険・緊急連絡を見落とさない
外務省の海外安全ホームページは、渡航先の安全情報と「たびレジ」等の登録を案内しています。文部科学省が掲載する海外修学旅行等の安全対策通知には、学校・旅行会社・現地代理店・宿泊先・ホームステイ先等の連絡先を整理し、緊急連絡体制を関係者へ周知する重要性が示されています。
学校団体としての海外修学旅行等には、外務省が学校へ求める旅行届などの手続きがありますが、それを保護者個人が全く同じ書式で提出する義務だとは説明しません。家庭では保険の補償範囲、現地の夜間連絡先、緊急時の送迎・医療支援、費用とキャンセル条件、渡航先の入国条件、パスポートの有効期間を主催者・公的機関で確認してください。
よくある質問
Q.中学1・2年生が短期留学すると学校の欠席になりますか?
学校主催か私費か、教育課程上の位置付けや在籍校の規定によります。海外の学校に通った日を自動的に通常授業の出席として換算できるとは限りません。渡航前に出欠の扱いを担任・教務担当へ確認してください。
Q.高校留学なら自動的に36単位を認定してもらえますか?
いいえ。学校教育法施行規則第93条は、校長の許可など所定の条件の下で上限36単位を認定できる規定です。実際の認定には留学先の履修・在籍校の判断が必要で、卒業に必要な全条件を満たす保証ではありません。
Q.中等教育学校の中3は第93条の36単位認定を使えますか?
中等教育学校の中1〜中3は前期課程で、高校段階の外国留学単位認定は後期課程に関係する制度です。前期課程に同じ単位制度を自動適用してはいけません。
Q.海外研修のために中間テストを欠席した場合は追試できますか?
学校ごとの評価・追試規程によります。出発前に対象試験と科目、別評価の有無、答案返却・補習の取り扱いまで確認してください。
Q.英検準2級や2級に合格すれば欠席や進級で優遇されますか?
英検資格と学校の出欠・進級判定は別事項です。在籍校が明示した条件がない限り、英検取得で欠席・考査の評価を代替できると推測しないでください。
Q.帰国後、英語の定期テストが急に難しくなったらどうしますか?
留学中に進んだ教科書の単元と未提出課題を一覧化し、現在の授業に必要な語彙・文法から埋めます。学校の英文法が未定着なのか、初見読解・英作文が弱いのかを、答案と短い独自問題で区別してください。
慶英会の英語個別指導|海外研修後も学校の学習を維持するために
海外研修の前後に学校英語で困る原因は、英会話だけではありません。中1・中2では、学校が進めた単元の未履修、文法のつながり、定期考査の記述での失点が重なりやすくなります。慶英会では学校の教科書・授業プリント・返却答案に沿って、オンライン個別指導と毎日のLINE学習サポートにより、語彙・文法・初見読解・英作文の復習を支援しています。
慶英会は学校の出欠、単位認定、進級・内部進学の判定を代行したり保証したりするものではありません。教育上の制度は在籍校の正式回答を優先し、当塾では学習面をサポートします。体験授業・学習相談の詳細は慶英会公式サイトをご確認ください。
関連記事:中高一貫校の英語テスト返却後の答案分析、初見英語長文が読めないときの14日間練習、学校主催のハワイ英語文化研修の具体例。
根拠と確認日|法令・政府通知・学校規程を区別
- e-Gov法令検索|学校教育法施行規則・第93条(高校生の外国留学と単位認定)
- 文部科学省|学校教育法施行規則の一部改正について(2010年)(上限30単位から36単位への改正、後期課程への準用)
- 文部科学省|海外修学旅行等における安全対策(緊急連絡体制)
- 外務省|海外留学・海外修学旅行の安全情報
- 外務省|学校団体の海外修学旅行等における旅行届・たびレジ
情報確認日:2026年10月12日。本記事は国の法令・通知の説明と、慶英会による家庭向けの学習提案・独自英文・想定ケースを区別しています。学校独自の出欠・追試・進級・内部進学の規則は在籍校が発行する最新の正式資料を確認してください。