中高一貫校の中学1・2年生で、英単語や例文を覚えているのに「指定語句を必ず使って一文で英訳しなさい」という問題になると書けなくなる場合、必要なのは難しい単語を増やすことではありません。指定された語句の働きを確認し、日本語の意味を保ち、主語・動詞・語順を組み立て、最後に設問条件を照合する練習です。英語入試・英検利用で入学した生徒でも、学校の条件付き英作文は別に練習する価値があります。この記事では、中1から取り組める基本問題と、既習者向けの発展問題を合わせた独自20題を解答・解説付きで掲載し、答案の自己点検方法と14日間の学習計画を示します。学校ごとに出題範囲や採点条件は異なるため、実際の学校プリント・テストの指示を優先してください。
まず結論:指定語句英作文は「4段階」で解く
①条件に印を付ける:指定語句、語形変更の可否、文数・語数、疑問文か否かを確認します。②文の骨組みを作る:誰が・何をする/どういう状態かを主語+動詞から決めます。③指定語句を正しい位置に置く:becauseの後ろには原則として主語+動詞の節、enjoyの後ろには動名詞、as … asの間には形容詞・副詞の原級など、働きを確かめます。④逆向きに検算する:完成した英文を日本語に戻し、意味・文法・指定語句・形式の四点がそろっているか確認します。
例題:「私は雨が降っていたので家にいました」(becauseを使って一文)→ I stayed home because it was raining. 「because raining」のようにbecauseの後ろの主語・動詞を省かないことが重要です。「雨が降っていた」という出来事を理由とするので、becauseの後ろにit was rainingを置きます。
英検3級に合格していても、学校の英作文で失点するのはなぜ?
日本英語検定協会が公開する英検3級の現行のライティング形式は、Eメール返信1題と、質問への意見英作文1題です。一方、学校の記述式問題では、指定語句を使った一文の和文英訳、語形の指定、特定文法を用いる問題などが出題されることがあります。両者では、制約と必要な処理が一致しません。英検3級の形式を学校の定期テスト形式だと考えず、学校の問題用紙・返却答案から形式を確認しましょう。
公式確認:英検3級の試験内容、英検3級の過去問・概要(日本英語検定協会、2026年10月11日確認)。本記事の20題は独自作成の練習問題であり、英検・学校の過去問ではありません。
指定語句を使う英作文20題|問題編
使い方:解答を見ず、各設問を一文で英語にしてください。指定語句は必ず含めます。語形変更は指示がある場合を除いて行いません。as … as は二つのasの間に適切な語を入れるという意味です。前半の1〜10は基本、後半の11〜20は学校の進度に応じた発展です。
基本編:1〜10
第1問 私は英語が好きです。なぜなら外国の人と話したいからです。 【指定語句】because
第2問 私は昨日、放課後に図書館へ行きました。 【指定語句】after school
第3問 彼は毎朝7時に起きます。 【指定語句】at
第4問 あなたは何時に学校へ着きますか。 【指定語句】arrive
第5問 私は姉より背が高いです。 【指定語句】than
第6問 雨が降っていたので、私たちは家にいました。 【指定語句】because
第7問 この本はあの本と同じくらい面白いです。 【指定語句】as … as
第8問 宿題を終えたらテレビを見ます。 【指定語句】after
第9問 私はテニスをすることを楽しんでいます。 【指定語句】enjoy
第10問 彼女は日本語だけでなく英語も話すことができます。 【指定語句】also
発展編:11〜20
第11問 あなたはこの単語の意味を知っていますか。 【指定語句】mean
第12問 私は将来、医師になりたいです。 【指定語句】want to
第13問 彼は弟に本を一冊あげました。 【指定語句】gave
第14問 もし明日晴れたら、私たちは公園へ行きます。 【指定語句】if
第15問 これは私が昨日買ったかばんです。 【指定語句】that
第16問 彼女は3年間ずっと英語を勉強しています。 【指定語句】for
第17問 この窓は昨日壊されました。 【指定語句】was
第18問 彼は疲れていましたが、勉強を続けました。 【指定語句】although
第19問 この箱はあの箱より重いです。 【指定語句】heavier
第20問 私は母に自分の部屋を掃除するよう頼まれました。 【指定語句】asked
20題の模範解答・つまずきやすい点
模範解答は一例です。意味と条件を満たす別解もあり得ます。特に11〜20には、中1段階では未習のことがある文法を含みます。先取りを強制せず、学校で学んだ範囲を優先してください。
1.I like English because I want to talk with people from other countries. becauseの後ろはI want …という節。because of + 名詞と混同しない。
2.I went to the library after school yesterday. yesterdayに対応してgoをwentにする。after schoolは「放課後に」。
3.He gets up at seven every morning. 習慣なので現在形。主語Heに合わせてgetに-sを付け、時刻の前にatを置く。
4.What time do you arrive at school? 疑問詞What time + do + 主語 + 動詞原形。arrive at + 場所を確認する。
5.I am taller than my sister. 比較する二者をthanでつなぐ。tall→tallerとbe動詞amが必要。
6.We stayed home because it was raining. 過去の出来事なのでstayed、理由節ではit was rainingを使う。
7.This book is as interesting as that one. 比較級more interestingではなく、as + 原級interesting + asを使う。
8.I will watch TV after I finish my homework. 未来について述べても時を表すafter節では通常現在形finishを使う。
9.I enjoy playing tennis. enjoyの後は動名詞playing。「enjoy to play」はこの意味では使えない。
10.She can speak Japanese, and she can also speak English. 「話せる」という能力はcanで示す。alsoを入れるだけでcanを落とさない。
11.Do you know what this word means? what以下は間接疑問なのでwhat this word meansという平叙文語順。does this word meanとはしない。
12.I want to become a doctor in the future. want to + 動詞原形。職業はa doctorのように冠詞が必要。
13.He gave his younger brother a book. gaveはgiveの過去形。gave + 人 + 物の語順が使える。
14.We will go to the park if it is sunny tomorrow. 未来の条件を表すif節では通常isを使い、willは主節に置く。
15.This is the bag that I bought yesterday. 関係代名詞thatが目的語の役割。This is the bag that …と続ける。
16.She has been studying English for three years. 今まで続く学習には現在完了進行形が自然。She has studied English for three years.も可能。
17.This window was broken yesterday. 受動態was + 過去分詞broken。was brokeやwas breakingと区別する。
18.Although he was tired, he continued studying. although「〜だけれども」で従属節を作る。althoughとbutを機械的に重ねない。
19.This box is heavier than that one. heavy→heavier。比較対象をthanで示す。
20.My mother asked me to clean my room. ask + 人 + to do。日本語が受け身でも自然な能動文にできる。I was asked by my mother to clean my room.も可。
自分の答案を採点する:学校の配点とは別の4項目チェック
自己点検では1題につき次の4点を確認します。A 意味:日本語の時制・主語・対象・因果関係が保たれているか。B 指定条件:指定語句を正しい形で使い、文数などの条件を守ったか。C 文法:語順、主語と動詞の一致、助動詞、前置詞が適切か。D 表記:大文字・綴り・ピリオド・疑問符に漏れがないか。これは家庭学習用のチェック表であり、実際の学校の配点や英検の採点基準を示すものではありません。
減点原因の記録例:問題10で「She speaks Japanese and also English.」と書いた場合、意図は概ね伝わっても「話すことができる」という能力を明確に表すcanがありません。「意味/表現」の問題として記録し、翌日は「彼はフランス語も話せる」など主語・言語を変えて再現しましょう。問題14でif節にwillを入れたら「文法:条件節の時制」と記録します。
14日間で定期テストに備える学習計画
学習時間の目安は1日15〜20分。前半は書き方の型を整理し、後半は答えを見ずに再現できるかを確認します。学校で未習の問題は飛ばし、習った構文で置き換えた類題を優先してください。
1日目:1〜5を解き、A〜Dで間違いを分類する。 2日目:1・6のbecause節を主語を替えて各2文作る。
3日目:2〜4の時制・時刻・arrive atを復習する。 4日目:5・7・19の比較を、もの・人を替えて書く。
5日目:8・9のafter節とenjoy + -ingを練習する。 6日目:10のalso・canを残したまま表現を変える。
7日目:1〜10を解答なし・1問2分以内で再テストする。 8日目:11・12で間接疑問の語順とwant toを確認する。
9日目:13・20でgave + 人 + 物、asked + 人 + toを練習する。 10日目:14のif節を晴れ・雨など3パターンに書き換える。
11日目:既習者は15・16の関係代名詞と継続表現を確認する。 12日目:既習者は17・18の受動態・althoughを練習する。
13日目:学校教材から似た設問を5題抜き、同じ4項目で点検する。 14日目:学習済みの全問を再テストし、未定着の構文を次週へ回す。
再テストでは、正答数だけでなく指定語句の条件違反が何件あったか、同じ文法ミスを何回繰り返したかを記録します。たとえば1日目に10題中4題正解、7日目に8題正解でも、答えの丸暗記だけでは新しい問題に対応できません。毎回、主語・時制・比較対象を一つ変えて書けるかまで確認すると弱点が見えます。
保護者様が確認すべき3点と、個別指導を検討する目安
①学校の試験範囲・課題プリント・返却答案をそろえる。②本人が間違えた英文を、解答を見ずに翌日書き直せるか確認する。③同じ語順・時制の誤りが繰り返される場合は、単語暗記を増やす前に未定着の文法単元へ戻る。答案の条件違反が多い生徒には、添削と設問分析を組み合わせる学習が適しています。
関連する復習法:中高一貫校の英語・間違いノートの作り方/問題の聞かれ方が変わると解けないときの対策。
よくある質問
指定語句が使えていれば、意味が多少違っても正解ですか?
指定語句を含むだけでは足りません。和文英訳なら元の意味を保ち、指定の語数・文数があれば満たします。最終判断は学校の採点基準に従います。
英検3級に合格した中1なら、発展問題まで進めるべきですか?
一律には勧めません。英検3級の学習経験と学校の進度は同じではありません。定期テストが近ければ既習の文法を正確に使えることが先決です。
模範解答と語順が違っていても正解になりますか?
文法的に正しく、意味・指定条件を満たす別解はあります。ただし学校が「指定された語句の形を変えない」「1文だけ」「特定構文で」などと指示したときは、それに合わせます。
中高一貫校の学校別英作文・定期テストに向けて
慶英会では、学校で使用している教材や返却答案を確認し、英作文の「内容の理解」「文法の組み立て」「指定条件の確認」を分けて練習するオンライン個別指導を行っています。中学1・2年生の英語の苦手分野や学習計画については、慶英会公式サイトからご相談いただけます。
出典・確認日:日本英語検定協会「3級の試験内容」「3級の過去問・試験内容」(2026年10月11日確認)。学校固有の教材・テスト方式・採点配点は掲載していません。演習20題、チェック表、14日計画は慶英会による学習用の独自構成です。