IB MYP Criterion C:Speaking対策|中1・中2が口頭評価で伸びない理由と独自24問
IB MYPの英語「Language acquisition」でCriterion C:Speakingが伸びない中学1・2年生は、①履修するPhase②学校の正式な評価表③実際の課題と講評④話した内容を先に確認してください。英会話が得意でも、写真や資料の内容と違うことを話す、与えられた問いに答えない、理由を示せない場合は評価につながりにくいことがあります。反対に、話す速度だけを上げても課題への対応は改善しません。
IBの公式2020年版科目概要では、Language acquisitionの評価はA Listening、B Reading、C Speaking、D Writingで、4基準はそれぞれ1~8の到達レベルを用います。Phase 1~6は学年に固定対応せず、中1=Phase 1・中2=Phase 2ではありません。最終年のeAssessmentの個人Speaking assessmentと、中1・中2の通常の校内課題も区別する必要があります。本記事では、IB公式で確かめられる情報と、慶英会が独自に制作した資料説明・質問応答24問、全問解説、14日間の練習法を分けて紹介します。
IB公式で確認できる4つの評価基準とPhase
- Criterion A:Listening―話された内容と視覚・空間情報を使って意味を理解する。
- Criterion B:Reading―書かれた内容と視覚情報などから意味を読み取る。
- Criterion C:Speaking―音声・文字・視覚資料を支えとして、個人・地域・世界の話題でやり取りする。
- Criterion D:Writing―相手や目的に合う言語を使い、意味のある文章で考えを表現する。
- Phase 1~6―言語習得の段階であり、年齢・MYP学年に一対一対応しない。
- 各基準の1~8―IBの2020年版公式科目概要が示す到達レベル。24点満点の通常のCriterion Cという意味ではない。
一次情報:IB MYP Language acquisition Subject Brief(2020年版)、IB Language acquisition公式解説。IBの説明は科目群の枠組みです。個々の学校でどのPhase・課題・評価表が使われるかは必ず授業資料を参照してください。
Language acquisitionとLanguage and literatureは別の教科
どちらも英語の授業に見える場合がありますが、教科群が異なればCriterion Cの意味も異なります。IB公式のLanguage and literatureは言語・文学の理解・分析と文章表現を扱う別の教科群です。Criterion C=Speakingという対応はLanguage acquisitionの科目概要について述べたものです。学校の成績表に記された教科名を確認し、別の教科のルーブリックを当てはめないようにしてください。
IB公式:Language and literature。英語が第一言語に近い生徒でも、学校の履修上Language acquisitionか別の教科群かを勝手に決めつけないでください。
口頭評価の点数が伸びない5つの原因
- 資料の読み違い:写真で確認できない活動の目的を断定する、表の冊数と人数を取り違える。
- 質問から外れる:Why(理由)にWhere(場所)だけを答える。答えが長くても質問への応答にならない。
- 原稿の丸暗記:準備した答えは流暢でも、問いが少し変わると説明できない。
- 英語の基礎:主語・動詞、現在・過去、語彙の選択などが不安で必要な説明ができない。
- 相互応答:相手の言葉を理解できないのに聞き返さず、会話が噛み合わない。
上記は慶英会の家庭向け診断分類であり、IBのCriterion Cの採点表を模写したものではありません。採点の正式なStrandや達成記述、何点に相当するかは在籍校のPhase別ルーブリックと課題の要求を確認する必要があります。英語をたくさん話したという事実だけでは改善を判断しません。
中1は短文から、中2は比較と根拠へ|学年固定のPhaseではない
英語に慣れていない生徒は、まず「写真で確認できること」を一文で述べ、その後、自分の考えを一文加えます。I can see three students in the park. They may be cleaning it. のように、事実と推測を区別しましょう。mayがまだ未習なら、最初の一文だけでも構いません。
応答に慣れた生徒は、二つの選択肢を比較したり、理由と具体例を加えたりできます。I think using bicycles is useful because it can reduce traffic. For example, some students can ride to nearby places. のような発話です。ただし、学年が上がったから必ず長い英文やこの型が義務になるわけではなく、学校のPhaseと課題を優先します。帰国生も、日常会話の流暢さと資料根拠の正確さを別々に確かめてください。
独自資料A|公園の写真を文章で描写する
架空の写真A:公園に3人の中学生がいる。1人は紙くずを拾い、2人は木の近くで袋を持っている。奥にベンチと水筒が見える。写真からは、学校名、活動が授業なのかボランティアなのか、水筒の持ち主は分からない。
練習のポイント:One student is picking up some paper. は目で確認できる行動です。一方、They might be volunteers. は可能性であり事実と同じ確度で述べてはいけません。以下の写真問題はIB公式の実際の刺激資料ではありません。
独自資料B|図書室の写真を文章で描写する
架空の写真B:図書室で4人の生徒が活動している。2人は本を開き、ほかの2人は机上の紙を見ながら話している。窓の外は明るい。どの教科の学習か、何時か、全員が同じ目的なのかは資料に書かれていない。
練習のポイント:Two students are reading books. は観察できます。しかしEveryone is studying English. は根拠がありません。具体的な英文を正しく話すためには、情報を増やすのではなく確かめた範囲で説明することが必要です。
独自資料C|架空の英語読書データ
- Class A:生徒20人が一週間で合計40冊の英語の本を読んだ。
- Class B:生徒20人が一週間で合計30冊の英語の本を読んだ。
- Class C:生徒20人が一週間で合計20冊の英語の本を読んだ。
- これは練習用の架空データであり、実際のIB校の学力・調査結果・成績ではない。
Class A read ten more books than Class B. は40冊と30冊の差から言えます。一方、Class Aの生徒がもっとも英語が得意という説明はデータから導けません。どの数字が人数で、どれが冊数か、そして一週間という期間も確認してください。
独自資料D|英語の短い文章を読み、口頭で答える
Last month, some students wanted to make the park near their school cleaner. They saw many empty bottles on the ground. They asked their teacher for advice and invited friends to help. On Saturday, twelve students collected rubbish for one hour. After the activity, they decided to make a sign asking visitors to keep the park clean.
この文章は慶英会が独自に執筆した練習用英文であり、IB公式eAssessmentや在籍校の教材から転載したものではありません。内容を黙読したら、文章を閉じてWhy・Who・How many・How longの質問に短い英文で答えましょう。学校で指定された視覚資料や文章の利用条件がある場合はそれを優先してください。
独自24問|観察・数値・文章理解・相互応答
問題1・写真A 写真Aの生徒は何人ですか。英語で答える。
問題2・写真Aの行動 拾っている生徒の行動を英語で説明する。
問題3・推測の表現 活動が清掃ボランティア『かもしれない』を英文にする。
問題4・分からない情報 写真Aだけで学校名が分かりますか。英語で答える。
問題5・写真B 写真Bで本を読んでいる人数と行動を英文にする。
問題6・写真Bの教科 図書室の全員が英語を学んでいると断定できますか。
問題7・表の最大 一週間で最も多く読んだクラスはどれですか。
問題8・表の差 AはBより何冊多いですか。英文で答える。
問題9・表の合計 3クラスで合計何冊ですか。
問題10・表の期間 この数字の集計期間を英語で答える。
問題11・数値の単位 Class Aの40は40人という意味ですか。
問題12・推論の限界 Aの生徒が最も英語が得意だと断定できますか。
問題13・本文の目的 Why did the students want to improve the park?
問題14・問題の発見 What did the students see on the ground?
問題15・最初の相談 Who did the students ask for advice?
問題16・参加人数 How many students joined on Saturday?
問題17・活動時間 How long did the activity last?
問題18・その後 What did the students decide to make?
問題19・意見 Do you think clean parks are important? に一文で理由も答える。
問題20・理由 Why do you like reading? に一文で答える。
問題21・比較 Walking or cycling for short trips: どちらかを選び理由を答える。
問題22・聞き返し 『その質問をもう一度おっしゃってください』を英語で。
問題23・意図の確認 『つまり放課後に本を読むべきということですね』を英語で。
問題24・丁寧な反対 『言いたいことは分かりますが、別の考えがあります』を英語にする。
独自24問の全解答と解説
問題1・写真A|解答:There are three students in the park. 理由:3人と明記。There are+複数名詞。
問題2・写真Aの行動|解答:One student is picking up some paper. 理由:見える行動を現在進行形で説明。
問題3・推測の表現|解答:They might be volunteers. 理由:mightで不確実性を示す。
問題4・分からない情報|解答:No, we cannot tell which school they attend. 理由:学校名は説明に書かれていない。
問題5・写真B|解答:Two students are reading books. 理由:人数と行動を正確に。
問題6・写真Bの教科|解答:No. We do not know what they are studying. 理由:教科は情報に含まれない。
問題7・表の最大|解答:Class A read the most books. 理由:A40冊、B30冊、C20冊。
問題8・表の差|解答:Class A read ten more books than Class B. 理由:40−30=10冊。
問題9・表の合計|解答:They read ninety books in total. 理由:40+30+20=90冊。
問題10・表の期間|解答:One week. 理由:資料に一週間とある。
問題11・数値の単位|解答:No. It means forty books. 理由:生徒数20人、冊数40冊を区別。
問題12・推論の限界|解答:No. The data does not show their English ability. 理由:冊数だけで学力を断定できない。
問題13・本文の目的|解答:They wanted to make it cleaner. 理由:冒頭が活動の目的を示す。
問題14・問題の発見|解答:Many empty bottles. 理由:empty bottlesが根拠。
問題15・最初の相談|解答:Their teacher. 理由:asked their teacher for advice。
問題16・参加人数|解答:Twelve students. 理由:twelve studentsとある。
問題17・活動時間|解答:For one hour. 理由:for one hourが根拠。
問題18・その後|解答:A sign asking visitors to keep the park clean. 理由:最後の文にある看板。
問題19・意見|解答:Yes. Clean parks help people enjoy spending time outside. 理由:意見と理由を示す。別解可。
問題20・理由|解答:Because I can learn new things. 理由:Whyには理由が必要。別解可。
問題21・比較|解答:I prefer walking because I enjoy looking at the streets. 理由:比較する立場と理由を示す。逆の立場も可。
問題22・聞き返し|解答:Could you repeat the question, please? 理由:丁寧に聞き返す。学校の評価ルールを守る。
問題23・意図の確認|解答:So you mean we should read books after school. 理由:相手の考えを確かめる。
問題24・丁寧な反対|解答:I see your point, but I have a different idea. 理由:相手を尊重し意見の違いを示す。
1~6は写真の事実・推測、7~12は表の数値・単位・推論、13~18は文章の根拠、19~24は実際の会話の応答を練習します。自由回答は複数の自然な英文が可能です。24問の正答数でIB校のCriterion Cの1~8点や合格・進級、最終年のeAssessmentの成績を推測することはできません。
高得点を目指す前に、学校のTask sheetで見るべきこと
- 教科とPhase:Language acquisitionのどのPhaseで、具体的に何を達成する課題か。
- Stimulusの種類:写真・音声・文章・図表のどの資料に基づき話すか。
- 応答の条件:独話か対話か、質問の数・制限時間・メモ・録音の扱い。
- 正確さ:語彙・文法・伝えたい内容の関連性について学校が何を要求するか。
- 評価と次の課題:正式ルーブリック・教員コメントに戻り、最も改善しやすい点を1つ選ぶ。
たとえば、先生のコメントが『資料と関係のない内容が多い』なら、難しい語彙を増やす前に資料の根拠を説明します。『主語と動詞の対応が不正確』なら短い基本文の変形を練習します。相手との応答が不足する場合は、同じ資料でWhy・How・What ifを交ぜて話す練習を行います。
中1・中2の14日間|資料に直接答える習慣をつける
1~3日目:学校の正式な課題とPhase別ルーブリックを確認。返却コメントを読み、内容・質問理解・言語表現・相互応答に分ける。無断録音・提出課題の外部共有はしない。
4~7日目:架空写真の観察・推測を分け、短い文章から答えの根拠を見つけ、数値表の冊数・人数・期間を比較する。声で一文を言い、翌日に違う例で説明できるか確認。
8~11日目:同じ資料についてWhat、Why、How、Compareと問いを替えて回答。最初に一文で答え、必要な理由・根拠を加える。聞き取れない部分は学校が許す形で確認する。
12~14日目:新しい資料に自力で答え、質問に対応できた数、根拠を示せた数、英語の語順・時制で再発したミスを比較。学校の評価コメントに沿って次の一課題を設定する。
この14日間はIBの公式カリキュラムや学校の採点規則ではなく、慶英会による家庭向け練習モデルです。指定されたタスク、学年の進度、学校のワークと定期考査、本人の生活時間を優先してください。
校内のCriterion Cと最終年のeAssessmentのSpeakingは別
IB公式のMYP AssessmentとePortfoliosによれば、MYP最終年に学校が任意で登録するLanguage acquisitionのeAssessmentはオンスクリーン試験と個人Speaking assessmentを含み、後者は教員が採点しIBがサンプルをモデレーションします。
2020年版Subject Briefには最終年のSpeaking試験を24点と示す表があります。これはeAssessment専用の試験上の数値で、通常の中1・中2のCriterion Cが24点満点ということではありません。日常のCriterion Cの評価で1~8の到達レベルを見ることと区別し、本人の学校での成績の算出方法は正式な説明を参照してください。
英検の面接とMYP Criterion Cの対策は同じ?
英検の面接で短い意見と理由を話す練習は参考になりますが、学校のMYP課題で資料の説明や相互応答を求められるなら、英検の定型文だけを丸暗記する方法では不十分な場合があります。英検協会の公式試験案内と学校のルーブリックを区別しましょう。
Phase 1~6の仕組みはIB MYPのPhaseと中学学年の違い、校内評価の読み方はMYPのFormative・Summative Assessmentの解説をご参照ください。本記事は口頭評価の練習に特化しています。
よくある質問
Criterion CはSpeakingですか?
2020年版IB公式MYP Language acquisitionの科目概要ではCriterion CはSpeakingです。ただしLanguage and literatureなど別の教科群では意味が異なります。
8点を取るために何秒間話す必要がありますか?
IB科目概要に全学校共通の話す秒数はありません。本人のPhase・正式タスク・評価表を確認してください。長く話すだけで8点にはなりません。
中2はPhase 2ですか?
いいえ。IBは6つのPhaseと学年・年齢が直接対応しないと説明しています。本人の実際の履修Phaseは学校に確認してください。
帰国生や英検準1級の生徒は有利ですか?
語彙や発話経験が助けとなる場合はありますが、資料に基づく根拠と質問に応じた説明が不十分なら改善が必要です。資格だけでCriterion Cの評価は決まりません。
中1・中2のSpeakingはIBが直接採点しますか?
通常の校内評価と、最終年の選択制eAssessmentは別です。eAssessmentの個人Speakingは教員による評価とIBによるサンプルのモデレーションを含みます。
資料にないことを英語で推測してもよいですか?
課題が推測を許す場合はmightなどで可能性だと示してください。観察できる事実と未確認の説明を同じ確実さで述べないことが重要です。
Criterion Cが伸びない中1・中2の保護者様へ
学校のルーブリック・教科担当の助言で改善できる場合、塾を必ず追加する必要はありません。一方、口頭評価の低さの原因が分からない、英文は話せても資料の趣旨に沿って答えられない、学校の発表練習と定期考査の語彙・文法の両立が難しい場合は、実際の教材・講評・学校英語の弱点を一緒に整理する個別指導が選択肢です。
慶英会では中高一貫校の中学1・2年生を中心に、学校の英語教材・スピーチ・英作文と英検をオンライン個別指導と毎日のLINE学習サポートで支援します。学校が共有を認める範囲のTask sheet・講評をもとに、資料に合う短い説明、意見と根拠、質問への応答、必要な基本英文法の復習を行います。IB公式の採点・学校課題の代作・成績保証は行いません。慶英会の指導内容・最大1か月の無料体験をご確認ください。IBや個別のIB校との公式提携ではありません。
IB公式一次資料・確認日
- IB「MYP Language acquisition subject brief」(2020年版):Criterion A~D、各1~8、最終年のeAssessment。
- IB「MYP Language acquisition」:Phaseは年齢・学年に固定対応しない。
- IB「MYP Language and literature」:別教科群との区別。
- IB「MYP assessment」:校内評価とeAssessmentの仕組み。
- IB「MYP e-Portfolios」:個人Speaking assessmentとモデレーション。
情報確認日:2026年10月12日。学校のPhase、Criterion Cの正式ルーブリック、教員コメント、録音・共有規則と最終年の試験手続は所属校の最新の正式資料を優先してください。写真・数値・英文の独自24問は学校やIBの公式課題を再現したものではありません。