結論|IB MYP英語のPhase 1〜6は「中1はPhase 1、中2はPhase 2」という学年別クラスではない
IB(国際バカロレア)のMYPを採用する中高一貫校で、「中1なのにLanguage acquisitionのPhase 3だった」「帰国生なのにPhaseが思ったより低い」「Phaseが上がらないと進級できないのか」と疑問を感じたら、Phase(フェーズ)と学年・評価点・学校内の進級規定を分けて確認してください。国際バカロレア機構(IB)公式のLanguage acquisitionページは、追加言語の学習をPhase 1〜6で構成し、これらが特定の年齢やMYPの学年に対応しないと明記しています。英語を学び始める時点ですでに力があれば、必ずPhase 1から始める必要もありません。
中1・中2の保護者様が先に確認するのは、①学校で英語がLanguage acquisitionなのかLanguage and Literatureなのか、②現在のPhaseとその根拠、③授業で求められる聞く・読む・話す・書く力、④クラスやPhase変更に関する学校独自のルールです。Phase 4=英検準2級、Phase 5=英検2級などの一律換算はできません。本記事では2026年のIB公式情報と慶英会の独自18問・解説、14日間の家庭学習計画を区別し、Phaseの数字に振り回されず英語の成績を改善する方法を示します。
IB公式で確認できるPhase 1〜6の定義と、断定できないこと
| IB公式に確認できる内容 | 正しい理解 | 注意すること |
|---|---|---|
| 六つのPhase | Language acquisitionの学習段階はPhase 1〜6 | 6年制の学年番号ではない |
| 学年・年齢と非対応 | PhaseはMYP Yearや年齢に直接対応しない | 「中1=Phase 1」とは限らない |
| 開始Phase | それまでの言語経験に応じてどのPhaseからでも始められる | 全員がPhase 1から順番に履修するものではない |
| 終点のPhase | 各生徒は異なるPhaseからMYPを終える場合もある | Phase 6を修了しないと中学卒業不可とは言えない |
| 学習経路 | 教員が学校の用意する学習経路と到達見込みを考慮して配置を決める | 英検級や自己申告だけで自動的に編成されない |
| eAssessment | IBはLanguage acquisitionの外部評価とePortfolioの仕組みを案内 | 日常のクラス分けや通知表と同一ではない |
一次資料:International Baccalaureate「MYP Language acquisition」(2026年2月19日更新)、IB「e-Portfolios」。学校ごとのPhase配置、クラス変更や内部進学条件は、IBが全世界の中学校に一律に定めたものではなく、所属校の教育課程・校内規定を確認してください。
MYP Year 1〜5とPhase 1〜6、英検3級・準2級の関係
| 用語 | 何を表す? | 混同しやすい点 |
|---|---|---|
| MYP Year | MYPプログラム内での学習年次 | 言語力のPhaseと別 |
| Language acquisitionのPhase | 追加言語学習の進度・到達段階 | 成績の1〜7点や学校の中1〜3年と別 |
| A〜Dの評価観点 | 各校の課題・ルーブリックに基づく技能別評価 | Phase番号が直接通知表の点数になるわけではない |
| 英検3級・準2級・2級 | 日本英語検定協会が定める級別試験 | Phaseと1対1で変換できない |
| Language and Literature | 言語と文学を学ぶ別のMYP教科群 | 英語が必ずLanguage acquisitionになるわけではない |
IB公式:MYP curriculum、MYP Language and literature。IB校によっては英語をLanguage and Literature、英語以外の言語をLanguage acquisitionとして履修する場合もあります。必ず本人の学習レポートの科目名を確認してください。
Phase 1〜2の練習方針|短い指示と自分についての一文から
英語を学び始めた段階では、まず短い教室の指示を理解し、自分の情報を一文で答える練習をします。例えば Where do you live? に I live in Tokyo. と答え、What do you do after school? に I play tennis. と答える練習です。これらは慶英会が作成した基礎練習の例であり、IB公式がすべてのPhase 1・2生徒に課す統一問題ではありません。
Phase 3〜4の練習方針|複数の情報・理由・根拠を結び付ける
やや長い文章で、話し手の目的、出来事の順序、理由と結果をつかめるか確認します。I joined the science club because I enjoy doing experiments. のように、自分の行動と理由を英語で説明し、本文にある情報と自分の推測を分けます。語彙を増やすことだけでなく、質問に正面から答え、根拠を示せるかを確かめます。
Phase 5〜6の練習方針|立場・根拠・反対意見を整理する
より複雑な題材を扱う場合は、文章や発表の中心となる主張、複数の根拠、別の立場を整理します。例えば環境問題について Reducing plastic waste is important, but some reusable products can be expensive. と、賛成する理由と現実的な制約の両方を説明する練習です。この例もIB公式のPhase別達成基準を逐語的に示すものではなく、家庭での発展練習の方向を示します。
所属Phaseを変更したい場合|生徒・保護者が確認する5つの資料
- 現行Phaseと科目:Language acquisitionかLanguage and Literatureか、評価対象の言語とPhaseを確認。
- 担当教員のフィードバック:語彙、理解、発表、文章構成でどこが不足していると指摘されたかを読む。
- 授業のタスク・ルーブリック:毎回の評価観点、提出物、口頭試験、記述問題の条件を確認。
- 学校の言語習得方針:Phaseの変更時期、本人の学習歴、言語経験を踏まえた判断方法を確認。
- 進級・クラス編成に関する校内規定:Phaseの変更と学年の進級を同一視せず、正式な学校規則を読む。
学校が保護者に知らせる具体的な判定時期・最低点・変更の条件は学校ごとに異なります。英検準2級に合格すれば必ずPhase 4へ移れるなどの予測は避けます。
オリジナル18問|Phase別の『公式試験』ではなく、技能不足の確認用
次の問題は慶英会が作成した家庭学習用のオリジナル演習です。IB機構や特定のIB認定校の正式なアセスメント・ルーブリックを再現したものではありません。前半は短い基礎表現、中盤は説明・理由、後半は意見・推論を含みます。所属Phaseと機械的に対応させず、先生の指示と現在の授業で必要な技能に合わせて選んでください。
基礎:短い指示と一文の応答(問1〜6)
- 問1:What is your favorite subject? に英語一文で答える。
- 問2:What do you usually do on Sundays? に英語一文で答える。
- 問3:She (like / likes) science.
- 問4:Does he (play / plays) baseball?
- 問5:次の指示を日本語で説明:Please work in pairs and ask your partner two questions.
- 問6:「もう一度言っていただけますか」を丁寧な英語で書く。
基礎6問の解答・ポイント
- 答1:例 I like science. 実際の好きな教科で別解可。
- 答2:例 I read books on Sundays. 本人の習慣に合う英文なら別解可。
- 答3:likes。Sheは三人称単数現在。
- 答4:play。Doesの後は原形。
- 答5:二人組で活動し、相手に質問を二つする。
- 答6:Could you say that again, please? 質問を聞き返す表現。
中間:本文中の理由と出来事を結ぶ(問7〜12)
Ken wanted to learn more about plants, so he joined the science club. At first, he found the experiments difficult, but his friends explained the steps. After a month, he could describe the experiments in English.
- 問7:Why did Ken join the science club?
- 問8:What did Ken find difficult at first?
- 問9:Who helped Ken?
- 問10:What could Ken do after a month?
- 問11:Why is but used in the passage? 日本語で説明する。
- 問12:「私は実験が好きなので理科部に入りました」を英語で書く。
中間6問の解答・ポイント
- 答7:Because he wanted to learn more about plants. 人物の目的を本文から確認。
- 答8:The experiments. 難しいと思った対象。
- 答9:His friends. 本文では友人が手順を説明している。
- 答10:He could describe the experiments in English. 一か月後の成長。
- 答11:実験が難しかったという状況と、友人が手順を説明して助けた事実を対比する。
- 答12:I joined the science club because I like doing experiments. 意味が通る別解可。
発展:主張・根拠・条件を表す(問13〜18)
Some students want their school to stop using disposable plastic cups. They argue that reusable cups can reduce waste. However, other students point out that buying reusable cups may be expensive for some families. The class decided to compare costs and environmental effects before making a decision.
- 問13:What change do some students want?
- 問14:What is their main reason?
- 問15:What concern do other students raise?
- 問16:Why did the class decide to compare costs and environmental effects?
- 問17:本文の may は、どのような断定を避けていますか?
- 問18:Write three English sentences: your opinion about reusable cups, one reason, and one condition or possible concern.
発展6問の解答・ポイント
- 答13:They want the school to stop using disposable plastic cups. 使い捨てカップをやめる提案。
- 答14:Reusable cups can reduce waste. 提案の根拠。
- 答15:Reusable cups may be expensive for some families. 費用に関する懸念。
- 答16:To make a decision after considering both cost and environmental impact. 複数の条件を検討したかったため。
- 答17:全家庭で必ず高額になるという断定を避け、一部の家庭で高くなる可能性を示す。
- 答18:例 I think reusable cups are useful. They can reduce plastic waste. However, schools should help students who cannot afford them. 主張・理由・条件がつながれば別解可。
この18問は技能診断であり、何問正答するとPhase 3へ上がるなどの判定表ではありません。問1〜6が難しければ短い応答と文法、問7〜12が難しければ文章の理由・順序、問13〜18が難しければ複数の情報を比較し自分の考えを組み立てる力を練習してください。
同じPhaseでも評価点が伸びない理由|授業のルーブリックを使った復習
| 課題での状況 | 確認する観点 | 翌週の改善 |
|---|---|---|
| 聞き取りで要点を逃す | 重要語・数字・理由を聞き落としたか | 指定音声を聞く→スクリプト照合→別の音声 |
| 読解で根拠が取れない | 質問の根拠を本文のどの文で示せるか | 根拠文を指し、言い換えて一文にする |
| 発表で黙る | 質問の意味が分からないか、英文を作れないか | 一文回答・理由・聞き返しを順に練習 |
| 英作文が長くても低評価 | 課題の指示、構成、語彙、文法が適切か | 先生のコメントを一つ選び別テーマで修正 |
| 提出物を期限内に出せない | 言語力以外の時間管理が影響していないか | 分割して早めに下書き、期限を守る |
学校の授業評価は、課題ごとのルーブリックや教員の説明に基づきます。Phaseの数字が上がることと、同じPhaseでの作品・発表の質が改善することは異なります。評価のA〜D観点については、MYPの形成的・総括的評価とルーブリックの記事も参考にしてください。
英検3級・準2級をPhaseへ換算できる?
できません。英検は日本英語検定協会が定めた級別試験で、IB MYP Language acquisitionのPhase 1〜6は学校での言語習得課程を整理する枠組みです。英検の級・CSEスコア・CEFR等の結果が校内配置の参考になる学校はあり得ますが、IB公式に『英検準2級=Phase 4』等の一律換算表はありません。
英検の試験内容・級の目安は日本英語検定協会「各級の目安」を確認してください。所属校が学内のLanguage acquisition配置にどの外部資格をどう使うかは学校に直接確認します。
中1・中2向け14日間の学習計画|Phase変更ではなく今の課題改善を目的に
| 時期 | すること | 確認する成果 |
|---|---|---|
| 1〜3日目 | 授業ルーブリック・先生のコメント・答案の不足部分を分類 | 聞く・読む・話す・書くのどこが弱いかを一つ選ぶ |
| 4〜7日目 | 不足技能の短い練習を学校の指定教材で継続 | 前回間違えた問題を翌日に再挑戦 |
| 8〜11日目 | 同じ課題を別の題材で解き直し、説明を一文増やす | 単なる暗記ではなく別の設問に対応できるか |
| 12〜14日目 | ルーブリックの指示と提出物の期限を確認 | 同じ誤りが減り、本人が改善点を説明できるか |
この14日間は慶英会による家庭学習例であり、IB機構や所属校が定めたPhase進級試験への公式対策ではありません。実際の学校の課題、定期評価や提出物がある場合はその締切を最優先します。
よくある質問|MYP Phase・英語成績・クラス分け
Q.中学1年生でもPhase 4から始まることがありますか?
A.IB公式ではPhaseは年齢やMYP Yearと対応せず、これまでの言語学習経験に応じてどのPhaseからでも開始し得ます。ただし学校がPhase 4を設置しているか、入れるかは学校の編成・評価によります。
Q.Phase 2のままだと中2に進級できませんか?
A.IB公式のPhaseの説明だけで一般的な学年進級不可とは言えません。学校の正式な進級基準、科目評価とPhase変更条件を確認してください。
Q.帰国生なら必ずPhase 5か6ですか?
A.いいえ。言語経験は参考になりますが、学校の到達見込みと学習経路を含め教員が配置を検討するとIB公式は説明しています。
Q.Phaseが高いのに学校の評価点が低いのはおかしいですか?
A.必ずしもおかしくありません。Phaseと、特定の課題に対する評価結果は別の情報です。ルーブリックで何が求められたか、先生のフィードバックを確認します。
Q.英検2級を取得すればPhase 6になりますか?
A.英検2級とPhase 6の一律の換算関係はありません。所属校に外部資格の位置付けを確認してください。
慶英会でできること|IB校の英語教材・ルーブリックに沿った個別対策
慶英会では中高一貫校の中1・中2の学校英語と英検に対応したオンライン個別指導、毎日の学習サポートを提供しています。IB MYPの英語で「Phase変更の説明が理解できない」「帰国生だが文法の記述で誤る」「発表は得意でもReadingの評価が低い」とお困りの際には、現在のPhase、科目名、授業の評価ルーブリック、直近2回の課題・教師のコメントを照合し、どの技能・どの課題条件を優先して改善すべきか整理できます。学校が正式に決めるPhaseや成績を慶英会が変更・保証することはできません。
慶英会は国際バカロレア機構や各IB認定校の公式提携機関ではありません。学校教員への質問・学校のサポートで解決できる部分はそちらも利用し、追加の支援が必要な場合は慶英会公式サイトから無料体験・相談の条件をご確認ください。
IB公式の一次資料と最終確認日
- IB「MYP Language acquisition」:六つのPhase、年齢・学年に対応しないこと、配置に関する方針
- IB「MYP curriculum」:教科群とMYPの学習枠組み
- IB「Language and literature」:Language acquisitionとは別の教科群
- IB「e-Portfolios」:MYP最終段階で選択可能な外部評価
- 英検協会「各級の目安」:英検の各級の独立した技能水準
情報確認日:2026年10月12日。IBが公表するPhaseの制度と、本記事の独自18問・14日間復習計画は別です。練習問題をPhaseの正式な認定・選抜・進級試験として扱わず、各IB校の最新ルーブリック・学年の時間割・Language policyを優先してください。