一次方程式の移項は、等式の両辺に同じ操作をした結果を短く表すものです。大学生講師は「反対側へ行くと符号が変わる」とだけ教えず、元の等しさを保つ一行を示せるように準備しましょう。
例1:足された数を取り除く
x+5=12では、両辺から5を引きます。x+5−5=12−5、したがってx=7です。右辺だけから5を引くのではありません。天びんのたとえを使うなら、左右から同じ重さを取り除く操作に対応させます。
例2:引かれた数を戻す
3x−4=11では両辺に4を足し、3x=15。その後で両辺を3で割り、x=5です。3x=11−4とした誤答には、元の左辺に−4があるので、それを0にするには何を足すかを聞きます。答えの5を代入し、15−4=11と検算します。
例3:両辺に未知数がある
2x+7=5x−2から、両辺に2を足して2x+9=5x、両辺から2xを引いて9=3x、x=3です。両辺から5xを引いて−3x=−9としても同じ解になります。移項する方向が一つだけだと誤解させず、計算が見通しやすい方を選べることを示します。
よくある誤答の聞き方
2(x+3)=10を2x+3=10とした場合は、移項ではなく分配法則の問題です。括弧内の両方に2が掛かると確認するか、両辺を2で割ってx+3=5にして解きます。途中式を見ずに『符号に注意』と返すだけでは、誤りの場所に合った支援になりません。
講師の準備と終了確認
等式の両辺を0で割れないこと、同じ操作を両辺に施すことを確認します。最後は4x−3=9を自力で解き、x=3を代入して確かめてもらいます。移項の省略形へ進んだ後も、迷ったら両辺同操作の一行に戻れるようにしておくと、分数の方程式にもつなげられます。
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