微分の導入では、区間全体の平均変化率を求め、その区間を狭くして一点での変化へ近付けます。大学生講師は、公式を先に使う前に、割線の傾きから接線の傾きへ進む一例を説明できるようにしましょう。
まず平均変化率を計算する
関数f(x)=x²で、x=2からx=3までの平均変化率は(9−4)/(3−2)=5です。x=2から2.5なら(6.25−4)/0.5=4.5。グラフの二点を結ぶ直線の傾きが、区間によって変わることを確認します。yの増加量だけを答えたら、xの増加量で割る意味に戻ります。
幅をhとしてまとめる
x=2から2+hまでの平均変化率は、h≠0のとき、{(2+h)²−4}/h=(4h+h²)/h=4+hです。h=0.1なら4.1、h=0.01なら4.01。負のhでもh=−0.1なら3.9となり、左右から4へ近付く様子を見られます。
0を代入するのではなく近付ける
元の分数にh=0を直接入れると分母が0になります。先にh≠0の範囲で式を整理し、hを0に近付けた極限が4と考えます。この4がx=2における微分係数です。『0で割って消した』という説明にならないように、途中式の条件を明示します。
接線の式までつなげる
接点は(2,4)、傾きは4なので接線はy−4=4(x−2)、すなわちy=4x−4です。点(2,4)を通ることを代入で確かめます。接線を『グラフと必ず一点だけで交わる直線』と定義すると他の関数で困るため、この導入では割線の傾きの極限から説明します。
講師の準備チェック
平均変化率と微分係数を言い分ける。関数値4と傾き4がこの例では偶然同じであることを意識する。例えばx=3では関数値9、微分係数6と確認できます。公式f′(x)=2xを学んだ後も、なぜx=2で4なのかを元の差の比へ戻して説明してもらいましょう。
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