本文と違う情報はF、本文だけでは決められない情報はNGです。『書かれていないから間違い』と考えると、読解の根拠を取り違えます。まず本文で確認できる範囲を決め、次に一致・矛盾・判断不能を分けましょう。
聖園女学院のReading学習に使えるよう、慶英会が独自英文3本・24問を作成しました。内容確認に加え、発言者の意見、数値から分かること、効果を断定できないことも扱います。
学校の学習との接点 → 3つの判断 → 3英文24問 → 全訳・全解答
聖園女学院のReading・多読後の確認に使う
学校公式の「英語・国際教育」では、中学のReading・Grammar・英会話に加え、多読の後にReading Quizで内容理解を確認する取り組みが紹介されています。本記事は、その学習に役立つ「根拠の範囲」を練習する家庭用教材です。
学校や「多読の森」でこのT・F・NG形式が出題されると述べるものではありません。実際の教材本文・クイズ・採点基準は転載していません。登場人物・調査・学校行事はすべて架空です。
T・F・NGを分ける3段階
T(True):本文と一致する、または本文の情報から確実に分かる。
F(False):本文と矛盾する。
NG(Not Given):本文だけでは正しいか誤りか決められない。
本文が『4人が物語を選んだ』なら、『6人全員が選んだ』は矛盾です。一方、『その本は120ページだった』は、ページ数が書かれていなければ判断できません。NGは『絶対に違う』ではありません。
意見を述べた事実と、その意見の正しさを分けます。Riku said, ‘This is the best place.’なら、リクがそう述べたことは確認できます。しかし、全員にとって最良だと証明されたわけではありません。
強い言葉に注目します。all、every、always、onlyなどは、本文より範囲を広げたり狭めたりすることがあります。ただし、強い言葉があるだけで不正解にはせず、本文の根拠と比較してください。
独自3英文・24問
各英文の最初の6問はT・F・NGで判定し、根拠や不足している情報を一つ説明します。後半2問は意見・数値・英問英答です。全文和訳は答え合わせで使ってください。
英文1|読書会で選んだ本
On Tuesday, six students met in the library to choose a book for their reading group. Four chose a story about a small island, and two chose a book about space. The group decided to read the island story first. Mina said, ‘The cover is beautiful, so I want to try it.’ She had not read the story yet. The students planned to discuss the first chapter the following week.
語注:cover=表紙、chapter=章、had not read=その時点でまだ読んでいなかった
問1 Six students came to the library on Tuesday.
問2 All six students chose the island story.
問3 The island story has 120 pages.
問4 Mina had finished reading the story before the meeting.
問5 The group planned to discuss the first chapter the following week.
問6 Mina’s brother recommended the island story to her.
問7 ミナの『表紙がきれい』は、全員が同意した客観的評価といえるか。
問8 Why did Mina want to try the story?
英文2|公園のベンチ調査
Riku and Hana counted the benches in a park on Saturday morning. They found twelve benches, and three of them were wet. They sat on one of the dry benches and wrote their notes. Riku said, ‘This is the best place in town for reading.’ Hana said that she liked the quiet area near the pond. They stayed for thirty minutes. They did not ask other visitors for their opinions.
語注:bench=ベンチ、dry=乾いた、pond=池、opinion=意見
問9 They visited the park on Saturday afternoon.
問10 Three of the twelve benches were wet.
問11 They sat on a wet bench.
問12 It rained on Friday night.
問13 They stayed in the park for half an hour.
問14 Other visitors agreed with Riku.
問15 『町で一番読書に向く場所』と書くとき、誰の評価だと分かるようにするには。
問16 本文の数から、濡れていなかったベンチは何台と分かるか。
英文3|ポスターの改善
A group made a poster for a school book exchange. In the first version, the date was printed in small letters. Two classmates said that it was hard to find. The group made the date larger but kept the same pictures. On the next day, those two classmates found the date quickly. The group did not count how many students read the poster or how many joined the event.
語注:version=版、book exchange=本の交換会、kept=keepの過去形
問17 The date was printed in small letters in the first version.
問18 The group changed all the pictures.
問19 Two classmates found the date quickly after the change.
問20 Every student found the new poster easy to read.
問21 More students joined the event because of the new poster.
問22 The group counted the number of students who joined the event.
問23 本文の結果を過大に広げず、英語一文でまとめる。
問24 参加者が増えたかを判断するには、本文にないどんな情報が必要か。
全文和訳・全24問の解答と理由
英文1|読書会で選んだ本|和訳・解答
火曜日、6人の生徒が読書会の本を選ぶために図書館へ集まりました。4人は小さな島についての物語を、2人は宇宙についての本を選びました。グループは島の物語を先に読むことにしました。ミナは「表紙がきれいだから、読んでみたい」と言いました。ミナはまだその物語を読んでいませんでした。生徒たちは翌週、最初の章について話し合う予定を立てました。
解答1:T(一致)
冒頭にsix students、on Tuesday、in the libraryの三つが書かれています。
解答2:F(不一致)
島の物語を選んだのは4人で、2人は宇宙の本を選びました。all sixが本文と矛盾します。
解答3:NG(記載なし)
ページ数は示されていません。短そうな本に見えても推測で埋めません。
解答4:F(不一致)
She had not read the story yet.と反対です。
解答5:T(一致)
最後の文が根拠です。予定であることも一致しています。
解答6:NG(記載なし)
兄弟の有無も推薦も本文にありません。
解答7:いえません。ミナの感想として書かれています。
発言した事実は本文で確認できますが、全員が同じ評価をしたとは書かれていません。
解答8:Because she thought the cover was beautiful.
本文にある本人の理由を答えます。内容が面白かったから、とは答えられません。
英文2|公園のベンチ調査|和訳・解答
リクとハナは土曜の朝、公園のベンチを数えました。ベンチは12台あり、そのうち3台が濡れていました。二人は乾いているベンチの一つに座って記録を書きました。リクは「ここは町で読書をするのに一番いい場所だ」と言いました。ハナは池の近くの静かな場所が好きだと言いました。二人は30分間滞在しました。他の来園者に意見を尋ねることはしませんでした。
解答9:F(不一致)
本文はSaturday morningで、午後ではありません。
解答10:T(一致)
three of themのthemはtwelve benchesを指します。
解答11:F(不一致)
one of the dry benchesと書かれています。
解答12:NG(記載なし)
濡れていた理由や前夜の天気は不明です。雨だった可能性があっても確定しません。
解答13:T(一致)
thirty minutesとhalf an hourは同じ長さです。
解答14:NG(記載なし)
意見を尋ねていません。『尋ねなかった』ことから『同意していない』とも断定できません。
解答15:Riku thinks this is the best place in town for reading.
町全体を調査した結論ではなく、リクの考えとして示します。
解答16:9台。
12−3=9です。本文の数値から計算できる情報と、雨の原因の推測は別です。
英文3|ポスターの改善|和訳・解答
あるグループが校内の本の交換会のポスターを作りました。最初の版では、日付が小さな文字で印刷されていました。クラスメート2人が日付を見つけにくいと言いました。グループは日付を大きくしましたが、絵は同じものを使いました。翌日、その2人は日付をすぐに見つけました。グループはポスターを何人が読んだか、何人がイベントに参加したかは数えませんでした。
解答17:T(一致)
最初の版について本文に明示されています。
解答18:F(不一致)
kept the same picturesと矛盾します。
解答19:T(一致)
those two classmatesは、前に意見を伝えた2人です。
解答20:NG(記載なし)
確認したのは2人で、全生徒の評価は分かりません。
解答21:NG(記載なし)
参加人数の変化も原因も測っていません。
解答22:F(不一致)
did not countと反対です。『人数が不明』ということと『数えたという文が誤り』を区別します。
解答23:After the group made the date larger, the two classmates found it quickly.
確認できた人数と対象を保ち、全員・集客増などを付け足しません。
解答24:変更前後で比較できる参加人数などの情報。
人数が増えたとしても、ポスターが原因かは他の条件も調べる必要があります。
NGを選んだときは、足りない情報を言葉にする
問4のように『まだ読んでいない』という反対の情報があればFです。問3のページ数は、確認できる情報がないのでNGです。この違いを説明できるかが、答え合わせの中心になります。
英文2の濡れたベンチを見て『雨が降ったのだろう』と推測することは自然ですが、本文問題で確定した事実として扱うことはできません。本文が示すことと、ありそうだと考えたことを別にします。
翌日の復習:一語だけ変えたら判断はどう変わるか
英文1のAll six students chose the island story.をFour students chose the island story.に変えるとFからTになります。英文3のEvery studentをThe two classmatesに変えた文は、その後ろの評価も含めて読み直します。人数だけを直せば常に正解になるとは限りません。
一文の中で、誰が・いつ・何人・何をしたかを確認してください。英問英答では本文の理由を短くまとめ、本文にない動機を追加しないようにします。
よくある質問
NGは本文を理解できなかったときに選ぶものですか?
いいえ。根拠を探したうえで、必要な情報が不足している場合に選びます。知らない単語があるだけでNGにはしません。
本文と同じ単語があればTですか?
同じ単語でも、人数・否定・時刻が違えば矛盾することがあります。意味全体を確認します。
意見はすべてFですか?
違います。『誰かがその意見を述べた』という文は本文と一致し得ます。意見の内容を全員に共通する事実として広げないことが大切です。
関連教材と慶英会への学習相談
多読後に根拠を探す36問と、because・so・but・althoughの32問も復習に使えます。
慶英会の最大1か月完全無料体験・学習相談へ、学年・使用教材・読み違えた箇所を分かる範囲でお知らせください。授業時間・回数・日程・担当講師は開始前にご案内します。公式LINEでも相談できます。
慶英会|塾長の経歴・指導方針。学校情報:聖園女学院「英語・国際教育」(2026年10月28日確認)。英文・問題・解説は慶英会作成。学校の指定教材・公式提携を示すものではありません。

