中学生にスマホを持たせると、「何時まで使わせるべき?」「1日何時間まで?」「勉強中もLINEが気になっている」「取り上げると喧嘩になる」と悩む保護者様は少なくありません。
結論から言えば、中学生のスマホルールに全国共通の「1日○時間まで」という唯一の正解はありません。重要なのは、利用時間だけを制限するのではなく、勉強中・食事中・就寝前など、スマホを使わない時間と場所を明確にすることです。
特に学習面では、「1日2時間以内」と総時間だけを決めるより、
- 勉強中は机に置かない
- 宿題や学校ワークを終えてから娯楽利用する
- 就寝前はリビングで充電する
- テスト前は一時的に利用方法を変更する
といった生活場面ごとのルールの方が運用しやすい家庭があります。
この記事では、こども家庭庁の最新調査や啓発資料をもとに、中学生のスマホ利用の実態、家庭ルールの具体例、何時まで使わせるか、勉強中・寝る前の扱い、ルールを守らない場合の対応、中1・中2・中3での考え方まで整理します。
結論|中学生のスマホルールは「時間・場所・順番・例外」の4つを決める
中学生のスマホルールを作る場合、最低限次の4点を決めておくと運用しやすくなります。
- 時間
何時まで利用するのか。
- 場所
勉強中、食事中、寝室などでどう扱うのか。
- 順番
宿題や家庭学習とスマホのどちらを先にするのか。
- 例外
友人との連絡、学校連絡、外出時、テスト期間などをどう扱うのか。
例えば、
「スマホは1日2時間まで」
だけでは、学校から帰宅してすぐ2時間使い、その後勉強できなくなる可能性があります。
一方、
「帰宅後30分休憩したら、学校の課題を終えるまでは娯楽目的のスマホを使わない。勉強が終わった後は22時まで利用できる」
とすれば、本人にも何を守ればよいかが分かりやすくなります。
スマホルールは「厳しくすること」が目的ではありません。
学校生活・勉強・睡眠を崩さない範囲で、自分自身でスマホを管理する練習をすることが最終的な目的です。
最新調査|中学生のスマホ・インターネット利用はすでに日常の一部
中学生のスマホ問題を考えるとき、「スマホを使わせない」という前提だけで考えるのは現実的ではありません。
こども家庭庁の令和7年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」では、中学生を含む青少年について、インターネット利用が日常生活の一部となっている実態が示されています。
中学生については、利用している各インターネット接続機器について回答した平日の利用時間を合計すると、3時間以上利用している割合が高くなっています。
ただし、ここでいう「利用機器の合計」には、
- スマートフォン
- 契約していないスマートフォン
- パソコン
- タブレット
- 学校配布端末
- ゲーム機
- テレビ
など複数の機器が含まれます。
また、インターネット利用には動画やゲームだけでなく、検索、学習、友人や家族とのコミュニケーションなども含まれます。
したがって、
「中学生は平均○時間スマホで遊んでいる」
と単純に解釈することはできません。
重要なのは、単純な時間の長短ではなく、
その利用によって睡眠・学校生活・勉強・家庭生活が崩れていないか
を見ることです。
中学生の約8割の保護者は家庭ルールを「決めている」と回答
令和7年度のこども家庭庁調査では、インターネットを利用する中学生について、保護者側の81.9%が「家庭のルールを決めている」と回答しています。
一方、中学生本人で「ルールを決めている」と回答した割合は74.5%でした。
つまり、
保護者様はルールがあると思っていても、子ども側では明確なルールとして認識していない家庭が一定数存在する
ことが分かります。
これはスマホルールを考えるうえで非常に重要です。
保護者様が、
「夜遅くまで使わないでね」 「使いすぎないで」 「テスト前は控えてね」
と伝えていても、本人からすれば、
「何時からが遅いのか」 「何時間なら使いすぎではないのか」 「テスト何日前から何を控えるのか」
が分からない場合があります。
ルールを作るなら、
「節度を持って使う」
ではなく、
「22時30分以降はリビングで充電する」
のように、本人が判断できる具体性が必要です。
家庭ルールがある青少年とない青少年では利用時間にも差がある
同じこども家庭庁の調査では、青少年本人に聞いた「家庭のルールの有無」別に、利用しているインターネット接続機器の平日の合計利用時間も集計されています。
平均利用時間は、
- 家庭ルールあり:299.8分
- 家庭ルールなし:386.1分
でした。
ただし、これは「ルールを作れば必ず86.3分短くなる」という因果関係を示す数字ではありません。
もともとの家庭環境や本人の生活習慣など、さまざまな要因が関係している可能性があります。
それでも、スマホやインターネット利用について家庭内でルールを話し合うことには一定の合理性があります。
こども家庭庁も2026年の「春のあんしんネット・新学期一斉行動」において、
- 家庭内ルールづくり
- フィルタリング
- 時間管理機能
- 課金制限機能
などの活用を呼びかけています。
中学生のスマホは何時まで?「全員21時」のような正解はない
「中学生はスマホを何時まで使ってよいのでしょうか?」
という質問には、全員共通の正解はありません。
なぜなら、
- 起床時間
- 通学時間
- 部活動
- 塾
- オンライン授業
- 学校連絡
- 友人関係
- 就寝時刻
が家庭や生徒によって異なるからです。
そのため、「何時まで」に先に数字を入れるのではなく、
必要な睡眠時間と翌朝の起床時刻から逆算して、スマホ終了時刻を決める
方が合理的です。
例えば、23時に就寝したい家庭で、就寝直前までスマホを使ってしまう場合は、
「22時30分にリビングで充電する」
といったルールが考えられます。
一方、22時まで塾がある生徒に一律22時終了を求めれば、帰宅連絡や学校連絡まで使えなくなる可能性があります。
その場合は、
「22時以降は連絡用途のみ」 「動画・ゲーム・SNSは22時まで」
のように用途で分けることもできます。
おすすめは「何時まで」だけでなく「寝室に持ち込むか」を決めること
スマホ利用を考えるときは、利用終了時刻だけでなく、
夜、スマホをどこに置くか
も重要です。
例えば、
- 22時30分以降はリビングで充電
- 就寝時は寝室へ持ち込まない
- 目覚まし時計はスマホ以外を使用
- 緊急連絡が必要な場合だけ例外
と決める方法があります。
スマホを寝室へ持ち込むと、
「少しだけ動画を見る」 「通知を確認する」 「友達から返信が来る」 「SNSを開く」
と利用が続きやすくなります。
本人の自制心だけに頼るより、置き場所によって利用しにくい環境を作る方が管理しやすい場合があります。
勉強中のスマホはどうする?
学習面で最もおすすめしにくいのは、
スマホを机の上に置いたまま勉強すること
です。
本人は使わないつもりでも、
- LINEの通知
- SNS
- 動画
- ゲーム
- 検索
- 音楽アプリ
などへ注意が移るきっかけになります。
そのため、家庭学習中は、
- リビングへ置く
- 保護者様へ一時的に預ける
- カバンの中に入れる
- 集中モード等を利用する
など、「すぐ触れない状態」を作る方法があります。
ただし、スマホを辞書・学習アプリ・英単語・学校連絡などに使用する場合もあります。
その場合は、
「学習目的で必要なときだけ机へ持ってくる」
という運用でも構いません。
スマホを完全に敵視するのではなく、
娯楽用スマホと学習用スマホの時間を分ける
ことがポイントです。
「宿題が終わるまでスマホ禁止」は有効?
家庭ルールとしてよくあるのが、
「宿題が終わるまでスマホ禁止」
です。
これは分かりやすいルールですが、注意点もあります。
学校の課題量が非常に多く、
「全部終わるまで一切使えない」
とすると、本人にとって達成不可能なルールになる場合があります。
例えば、
- 学校ワーク2時間
- 英単語30分
- 数学課題30分
- その他の提出物
がある日に、帰宅直後からすべて終えるまでスマホ禁止とすると、ルールそのものを破る可能性が高くなります。
その場合は、
「帰宅後30分休憩→30分勉強→スマホ15分」
のように区切る方法もあります。
重要なのは「最も厳しいルール」ではなく、
本人が実際に守れて、学習時間も確保できるルール
を作ることです。
中学生のスマホルール具体例10選
家庭状況によって調整する必要がありますが、以下のようなルールが考えられます。
1.勉強中はスマホを机に置かない
最もシンプルです。
勉強時間が30分でも、その間だけスマホから離れる習慣を作ります。
2.食事中は家族全員が使わない
子どもだけに禁止するのではなく、保護者様も含めてルール化できます。
「子どもだけ禁止」にすると不公平感が生まれる家庭では有効です。
3.就寝30分前にリビングで充電する
終了時刻だけでなく、物理的な置き場所まで決めます。
4.学校の宿題・最低限の家庭学習を先にする
例えば、
- 学校ワーク2ページ
- 英単語20語
- 数学10問
など、その日の最低ラインを決めます。
5.平日と休日で利用時間を分ける
休日は平日より自由時間が長いため、同じ制限にする必要はありません。
6.テスト1週間前だけルールを変更する
通常時よりSNS・動画・ゲームを減らすなど、期間限定のルールにします。
7.SNS・ゲームと連絡用途を分ける
「22時以降スマホ禁止」ではなく、
「22時以降は家族・学校・友人との必要な連絡のみ」
とする方法があります。
8.課金は保護者様の許可制にする
利用時間とは別に、ゲーム課金やアプリ内課金についてもルールを決めます。
9.知らない人とのやり取りについて基準を決める
学習問題だけでなく、インターネット利用の安全面も重要です。
フィルタリングやペアレンタルコントロールも必要に応じて利用します。
10.3か月ごとにルールを見直す
中学生は生活が変化します。
- 部活動開始
- 塾開始
- 定期テスト
- 学年進級
- 受験期
などに合わせてルールを変更します。
一度決めたルールを卒業まで固定する必要はありません。
そのまま使える中学生向けスマホルール例
最初から細かく決めすぎると続かないため、まず5項目程度でも十分です。
例えば次のように設定できます。
平日の例
- 帰宅後30分は自由時間
- 家庭学習中はスマホをリビングに置く
- 学校の宿題とその日の家庭学習が終わったら自由に使用できる
- 22時30分になったらリビングで充電する
- 学校・家族からの緊急連絡は例外とする
テスト1週間前の例
- 平日はSNS・動画・ゲームを合計1時間までにする
- テスト範囲の学習が終わるまでゲームはしない
- 勉強中はスマホを別室に置く
- 22時以降は必要な連絡以外では使用しない
- テスト終了後は通常ルールへ戻す
重要なのは、これをそのまま全家庭へ適用することではありません。
通学時間や部活動、塾の時間に合わせて調整してください。
スマホ利用を「1日○時間まで」だけで管理しない方がよい理由
スクリーンタイムなどで1日の利用時間を設定する家庭もあります。
もちろん有効な方法の一つです。
ただし、学習管理という視点では、
総時間だけでは生活への影響を判断できません。
例えば同じ2時間でも、
ケースA
17時〜19時までスマホ →夕食 →勉強できず就寝
ケースB
帰宅後30分スマホ →学校ワーク →夕食 →英単語 →21時から1時間スマホ
では、学習への影響が異なります。
そのため、
「1日何時間」
に加えて、
「いつ使うか」
を見ることが重要です。
スマホを取り上げるべき?
ルールを守らない場合に、
「もうスマホを没収します」
としたくなる保護者様もいるでしょう。
短期間スマホを使えなくすれば、利用そのものを止めることはできます。
ただし、毎回没収だけで解決しようとすると、
保護者様 →監視する人
子ども →隠れて使う人
という関係になりやすい場合があります。
まず確認したいのは、
なぜルールを守れなかったのか
です。
例えば、
- 制限が厳しすぎる
- 友人との連絡が必要だった
- 動画を見始めると止められない
- ルール自体を覚えていない
- 保護者様と本人でルールの認識が違う
などがあります。
原因によって対策は変わります。
スマホルールを守らない場合の対応手順
1.その場で長時間説教しない
まず、
「昨日は何時まで使っていた?」 「決めたルールとどこが違った?」
と事実を確認します。
2.守れなかった理由を確認する
本人の説明を聞きます。
すべて受け入れる必要はありませんが、原因が分からなければ改善できません。
3.ルール自体が現実的か確認する
例えば塾が22時まであるのに、
「21時以降スマホ禁止」
では現実的ではありません。
4.小さなペナルティを事前に決める
例えば、
「22時30分を超えて娯楽利用した翌日は、娯楽利用を30分短縮する」
などです。
その場の感情で、
「1か月没収」
とルールを変更しないことが重要です。
5.繰り返すなら端末側の機能も使う
こども家庭庁も、フィルタリングだけでなく、
- 時間管理機能
- 課金制限機能
- ペアレンタルコントロール
などの活用を推奨しています。
本人の意思だけで管理できない場合、技術的な仕組みを補助として使う方法があります。
iPhone・Androidの時間管理機能を使う
スマートフォンには、利用時間を管理するための機能があります。
iPhoneやiPadでは「スクリーンタイム」等を利用できます。
Android端末でも、保護者向け管理機能や利用時間管理機能を利用できる場合があります。
設定できる内容は端末やOS、アカウント設定によって異なりますが、
- 特定アプリの利用時間
- 夜間の利用
- アプリ購入
- コンテンツ制限
などを管理できる場合があります。
重要なのは、機能を「監視装置」として隠れて設定するのではなく、
何を制限し、なぜ制限するのかを可能な範囲で本人と共有すること
です。
フィルタリングは利用時間制限とは別に考える
スマホルールというと利用時間だけに目が向きますが、安全面も別軸で考える必要があります。
こども家庭庁は、青少年のインターネット利用についてフィルタリング等の活用を案内しています。
フィルタリングの目的は、単にスマホ時間を短くすることではありません。
有害情報へのアクセスや、インターネット上のトラブル等から青少年を守るための仕組みです。
つまり家庭では、
学習・生活のための時間管理
と
安全のためのフィルタリング
を分けて考える必要があります。
中1のスマホルール|最初に仕組みを作る
中学1年生は、スマホを初めて本格的に持ち始める生徒も多い時期です。
この時期は、
- 中学校入学
- 新しい友人関係
- 部活動
- LINE等での連絡
- 定期テスト
- 学校課題
など、生活が大きく変わります。
おすすめなのは、
問題が起きてからルールを作るのではなく、スマホ利用が習慣化する前に最低限のルールを決めること
です。
特に、
- 勉強中
- 食事中
- 就寝前
- 課金
- SNS
の5点は最初に確認しておくとよいでしょう。
中1の1学期から定期テストの点数が大きく下がっている場合は、スマホ時間だけを見るのではなく、学校の授業そのものについていけているかも確認してください。
中2のスマホルール|「慣れ」による崩れを確認する
中2になると、中学校生活にもスマホ利用にも慣れています。
一方、
「中1では守れていたルールを守らなくなった」
ということも起こります。
これは単純な反抗だけでなく、
- 友人関係が変わった
- SNS利用が増えた
- ゲームを始めた
- 部活動が忙しくなった
- 勉強が難しくなり、スマホへ逃避している
など複数の可能性があります。
中2では、単にルールを厳しくする前に、
スマホ利用が増えた時期と、成績や学校生活の変化が重なっていないか
を確認してください。
特に英語・数学で理解不足が蓄積している場合、
「スマホがあるから勉強しない」
のではなく、
「勉強が分からないからスマホを選んでいる」
可能性もあります。
この場合、スマホ制限だけでは根本的な解決になりません。
中3のスマホルール|受験期は本人との合意が重要
高校受験をする中3では、スマホ利用を減らしたい家庭が増えます。
しかし受験学年だからといって、
「今日から受験終了までゲーム禁止・SNS禁止」
と突然変更すると、反発が大きくなる場合があります。
例えば、
- 定期テスト2週間前
- 模試直前
- 入試3か月前
など段階的に変更する方法があります。
受験期は、
「スマホを減らすこと」
自体を目的にせず、
必要な勉強時間を先に確保し、残り時間でスマホを使う
という設計に変えると分かりやすくなります。
中高一貫校では「高校受験がないから自由」でよい?
中高一貫校では、高校受験がないため、中学生本人が
「受験がないからまだ勉強しなくても大丈夫」
と感じることがあります。
しかし学校によっては、
- 定期テスト
- 小テスト
- 提出物
- 補習
- 追試
- 進級
- 内部進学
などが重要です。
特に英語・数学は中1・中2の内容が高校内容へつながります。
そのため、
「高校受験がない=スマホ利用を管理しなくても学習上問題ない」
とは限りません。
学校の成績が維持できている場合は本人の自主性を尊重しやすい一方、定期テストが継続的に下がっている場合は、スマホ時間より先に学校理解度を確認した方がよいでしょう。
スマホルールを決めるときに保護者様が避けたい5つの失敗
失敗1|他の家庭をそのまま基準にする
「○○ちゃんの家は21時までらしい」
と比較しても、通塾時間や生活リズムが異なれば同じルールは使えません。
失敗2|保護者様だけで決めて突然通告する
安全上必要な制限は保護者様が決める必要があります。
一方、時間管理については本人の意見も聞く方が、現実的なルールを作りやすくなります。
失敗3|ルールが曖昧
「使いすぎない」 「勉強をちゃんとする」 「夜遅くまで使わない」
だけでは判断基準がありません。
失敗4|違反のたびにルールが変わる
昨日は注意だけだったのに、今日は突然1週間没収、という運用では本人も基準を理解できません。
失敗5|スマホだけを成績低下の原因にする
成績が下がったとき、
「スマホのせい」
と最初から決めつけないことも重要です。
- 授業が分からない
- 学習方法が分からない
- 学校課題が多い
- 睡眠不足
- 部活動
- 苦手科目の蓄積
などを確認してください。
親もスマホルールを守る必要はある?
子どもから、
「お母さんもずっとスマホを見ている」 「自分だけ禁止なのはおかしい」
と言われることがあります。
保護者様と中学生では役割も生活も違うため、同じ利用時間にする必要はありません。
ただし、
「食事中は家族全員使わない」
など、共通ルールにできる部分はあります。
子どもにだけ、
「スマホを置きなさい」
と言いながら保護者様が食事中もSNSを見ていると、ルールへの納得感が低下することがあります。
完全に同じ条件にする必要はありませんが、家庭全体としてのルールを一部作ることは検討できます。
成績が下がったらスマホを禁止すべき?
「次のテストで平均点を下回ったらスマホ禁止」
というルールは分かりやすく見えます。
ただし、点数だけを条件にすることには注意が必要です。
テスト結果は、
- 問題難易度
- 平均点
- 苦手単元
- 勉強方法
- 学校進度
などにも影響されます。
例えば一生懸命勉強しても、平均点が大きく下がる難しいテストだった場合があります。
そのため、
「70点未満なら没収」
だけではなく、
- 学校ワークを期限までに終えたか
- 1週間前から準備したか
- 間違い直しをしたか
- 学習中スマホを離せたか
など、本人がコントロールできる行動を見る方が学習改善につながりやすくなります。
スマホが原因か、勉強が分からないことが原因かを見分ける
家庭で最も重要なのは、
「スマホを使いすぎている」
という表面だけを見るのではなく、
スマホを減らせば本当に勉強するのか
を確認することです。
例えばスマホを預けた後も、
- 机に向かわない
- 勉強を始めてもすぐやめる
- 問題がほとんど解けない
- 教科書を開いても何をすればよいか分からない
という場合、問題の中心はスマホではない可能性があります。
この場合は、
- 最新の定期テストを見る
- 学校ワークを見る
- 小テスト結果を見る
- 本人に「何が分からないか」を聞く
- 必要なら前の単元へ戻る
という学習面の確認が必要です。
家庭だけで管理すると喧嘩になる場合
スマホと勉強の問題は、家庭内で対立しやすいテーマです。
毎日、
「スマホやめなさい」 「勉強しなさい」 「宿題やった?」 「何時間使ってるの?」
と保護者様が確認すると、本人にとって保護者様との会話自体がストレスになることがあります。
この段階では、
保護者様がスマホ管理と学習管理を両方背負わないこと
も一つの方法です。
例えば学習面については、
- 学校の先生
- 塾
- 個別指導
- 家庭教師
- オンライン個別指導
など第三者へ一部任せます。
すると保護者様は、
「今日何時間勉強したの?」
を毎日確認する役割から離れやすくなります。
スマホルール作成の5ステップ
最後に、家庭でルールを作る手順を整理します。
STEP1|現在の使い方を確認する
まず1週間程度、
- 何時に使うか
- 何に使うか
- どれくらい使うか
- 勉強中に使っているか
- 就寝前に使っているか
を確認します。
STEP2|問題になっている場面を1つ決める
すべてを直す必要はありません。
例えば、
「寝るのが遅くなること」
が最大の問題なら、まず夜間利用だけ直します。
STEP3|具体的なルールにする
悪い例:
「使いすぎない」
良い例:
「22時30分にリビングで充電する」
です。
STEP4|例外も決める
学校連絡や緊急連絡など、例外を最初に決めます。
STEP5|一定期間後に見直す
2週間〜1か月程度試し、
- 守れたか
- 勉強時間は増えたか
- 睡眠は改善したか
- 厳しすぎなかったか
を確認します。
うまくいかなければ、ルールを調整します。
よくある質問
Q1.中学生はスマホを1日何時間までにすべきですか?
全国共通で「○時間まで」と決められた唯一の基準はありません。通学、部活動、学習、連絡用途などによって適切な利用方法は異なります。総時間だけでなく、勉強中・食事中・就寝前など「使わない時間」を決めることをおすすめします。
Q2.中学生はスマホを何時まで使わせるべきですか?
起床時刻と就寝時刻から逆算して決めます。例えば23時就寝なら、22時30分にリビングで充電するなど、就寝直前まで利用しない仕組みが考えられます。
Q3.勉強中もスマホを使わせてよいですか?
辞書や学習アプリなど学習目的で必要な場合を除き、娯楽用のスマホは机から離す方が集中しやすくなります。必要なときだけ持ってくる方法もあります。
Q4.ルールを守らなければスマホを没収してよいですか?
状況によりますが、毎回その場の感情で長期間没収するより、違反した場合の対応を事前に決めておく方が運用しやすくなります。
Q5.中学生本人がルールを嫌がります。どうすればよいですか?
安全面など保護者様が決める必要のある部分と、本人と相談できる部分を分けます。「なぜこのルールが必要なのか」まで共有すると、単なる禁止より理解されやすくなります。
Q6.テスト期間だけスマホを制限してもよいですか?
問題ありません。通常時とテスト期間でルールを変更する方法があります。ただし、「テスト前は控える」ではなく、「1週間前からゲームは1日30分まで」など具体化した方が運用しやすくなります。
Q7.スマホを制限しても勉強しません。
その場合、スマホ以外が原因の可能性があります。学校の授業理解、苦手単元、学習方法、課題量などを確認してください。スマホをなくせば自然に勉強できるとは限りません。
まとめ|良いスマホルールは「厳しいルール」ではなく「守れるルール」
中学生のスマホ利用について、最も重要なのは「1日何時間なら正解か」を探すことではありません。
家庭ごとに、
- 何時まで使うか
- どこでは使わないか
- 勉強とどちらを先にするか
- 夜はどこに置くか
- テスト期間はどうするか
- ルールを破った場合どうするか
を具体的に決めることが重要です。
こども家庭庁の令和7年度調査では、インターネットを利用する中学生について、保護者側の81.9%が家庭ルールを「決めている」と回答しています。一方、中学生本人では74.5%で、親子の認識には差があります。
「ルールはあるはず」ではなく、本人が具体的に説明できる状態になっているか確認してみてください。
また、スマホを減らしても勉強できない場合は、問題の中心がスマホではなく、学校の授業理解や学習方法にある可能性があります。
その場合はスマホ管理だけを強化するのではなく、最新の定期テストや学校教材を確認し、「何が分からないのか」を整理することが先です。
家庭でのルール作りが難しい場合は、勉強しない・スマホばかりのときの対応、ゲーム時間と学習の両立もあわせて確認し、家族が合意できる具体的な行動ルールを作りましょう。
参考にした主な公式情報
この記事は、2026年10月6日時点で公表されている以下の公式情報を確認して作成しています。
- こども家庭庁「令和7年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」
- こども家庭庁「令和8年 春のあんしんネット・新学期一斉行動」
- こども家庭庁 保護者向け普及啓発リーフレット「毎日ネットに触れるこどもたちを守るために」
- こども家庭庁「青少年の安全で安心な社会環境の整備」
調査上のインターネット利用時間には複数の機器や学習・コミュニケーション等の用途も含まれるため、「スマホで遊んでいる時間」と同一ではありません。また、家庭ルールの有無と利用時間の違いは関連を示すものであり、家庭ルールだけが利用時間の差を生じさせたと断定するものではありません。
家庭でスマホと勉強の管理が難しくなっている保護者様へ
スマホを取り上げても勉強しない、毎日「勉強しなさい」と言わなければ動かない、学校の授業についていけているのか分からないという場合は、スマホ管理だけでなく学習内容そのものを整理する必要があります。
慶英会では、中学生・中高一貫校生を中心に、学校進度や定期テストの状況に合わせたオンライン個別指導を行っています。
学校教材やテスト結果を確認し、
「今週は何を勉強すればよいのか」 「どの単元から戻ればよいのか」
まで具体化して指導することができます。
家庭で保護者様が毎日学習管理をすることが難しい場合は、第三者へ学習管理を移すことも一つの選択肢です。
最大1か月の完全無料体験も実施しています。
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