中高一貫校の中学1・2年生が、「教科書の英文は読めるのにリテリングで何も言えない」「英検3級合格後も自分の英語で再話するのが苦手」「暗唱なら言えても本文の順序を説明できない」場合、意味を確認→出来事を三つに整理→短い英文で話す→録音で比較→翌日、新しい短文へ応用という5段階で練習しましょう。リテリング(retelling・再話)は読んだ・聞いた話の重要な意味と順序を保って聞き手へ伝える活動で、本文の丸暗記とは異なります。英検3級の二次面接には音読・内容質問・イラスト描写等がありますが、長い教科書の文章を一続きに再話する独立した試験ではありません。本記事では自分が止まる原因の5分類、オリジナル英文12題と全再話例、情報の正確さを確認する表、定期テスト直前3日と14日間の実践プランを示します。学校ごとの発表時間・メモの許可・指定語・採点表は当年度の学校の指示が最優先です。
リテリング・音読・暗唱・要約は何が違う?
| 英語の活動 | 実際に行うこと | 家庭で確認する力 |
|---|---|---|
| 音読(reading aloud) | 文字を見て英文を声に出す | 発音・音の区切り・流暢さ |
| 暗唱(recitation) | 元の英文を記憶し再現する | 記憶した語順・文法の再現 |
| 要約(summary) | 話の主な情報を短く整理する | 何を残し、何を省くか |
| リテリング(retelling) | 重要な事実と出来事の順序を保ち再び語る | 理解・構成・英語の文法を合わせて使う |
| 自由なスピーチ | 自分の意見・経験を新しく伝える | 内容の構成・自分の考えの表明 |
例えば原文が「Miki missed the train, so she arrived late.」であれば、「Miki was late because she missed the train.」は原因と結果を保った再話の一例です。一方、「Miki forgot her homework.」は原文にない事実を追加しており、簡単な英語でも正しい再話ではありません。学校が暗唱を指定した場合は別の課題です。
英検3級に合格していても再話で止まる理由
英検協会「3級の試験内容」では、二次試験は約5分の個人面接で、約30語のパッセージ音読、本文への質問、イラスト描写、受験者自身への質問を扱います。内容を理解し英語で答える力は重要ですが、自分の言葉で教科書の話を順番どおり再現する課題とは異なります。そのため「英検3級取得者だから必ず学校の再話ができる」という推測はできません。
特に英語入試・帰国生入試・英検利用入試で入学した場合、会話経験が豊富でも説明文を段落ごとに整理する練習が不足していたり、逆に読解が得意でも発話への切り替えが難しかったりします。過去の合格級だけで判断せず、学校が返却した課題と実際の発表録音から診断しましょう。
失敗の原因5分類|日本語で理解できるかから確かめる
| 本人の様子 | 5分でできる診断 | 必要な練習 |
|---|---|---|
| 本文の意味が分からない | 日本語で誰・どこ・何をしたか説明できる? | 単語・文構造・読解を復習 |
| 順序が入れ替わる | 最初・途中・最後の出来事を並べられる? | タイムライン・3枚の出来事カード |
| 英語の文が作れない | 日本語なら説明でき、英語で主語・動詞を言える? | 短い英作文・過去形・疑問文 |
| 暗唱を忘れると止まる | 易しい語へ言い換えても同じ意味を保てる? | 原文を伏せて2〜3文に再構成 |
| 人前で話すと止まる | 一人の録音でキーワードだけ見れば話せる? | 録音→家族→授業という段階化 |
内容理解を確認しないでリテリングを長時間練習しても、誤解した話を滑らかに話す練習になってしまう可能性があります。逆に、意味が理解できているのに語順が作れないなら、難しい単語の追加より「He visited a museum.」のような短文を確実に作る方が先です。
リテリングの5段階|読む→整理→話す→録音→翌日再挑戦
第1段階:元の英文を読み、意味を確認する
人物・場所・出来事・理由・結果に線を引きます。「誰が何をしたのか」をまず日本語でも一文で言えるか確認し、理解できない箇所は学校の教科書・先生の説明へ戻ります。
第2段階:最初・途中・最後の三つを選ぶ
beginning / middle / endという時間順に、例えば「forgot notebook → asked teacher → got paper」と三つのキーワードを並べます。理由が話の中心なら、becauseやsoでつながる原因と結果も残します。
第3段階:原文を伏せ、主語・動詞のある短文で話す
最初は二〜三文で構いません。語彙を難しくするよりも、元の話にない情報を付け足さず、出来事の順序を間違えないことが重要です。学校が指定した語句・長さ・絵カードの条件を必ず守ります。
第4段階:録音で内容・順番・時制を確認する
録音を聞いて「主役は同じか」「理由と結果を逆にしていないか」「過去の出来事を過去形で話しているか」を確認します。発音と速さだけで判断せず、内容の正確さを先に確かめましょう。
第5段階:1つだけ直して、翌日別の話でも再現する
修正が多い場合は「今日は時制だけ」「明日は出来事の順序だけ」と重点を絞ります。翌日には前日と異なる本文でも同じ方法で再話できるか確認します。本人の学校で課される本文を最後の練習に使ってください。
British Councilの「Retelling the story」は場面の絵を使い、描写・比較・再構成を行う活動を紹介しています。また、2026年の「Story ordering」では出来事の並べ替えや母語での内容把握から英語の再話へ進む例が示されています。ここでの5段階は慶英会の家庭用に再設計した方法であり、British Councilが指定する唯一の訓練順序ではありません。
一つの本文を3語で話す例|意味を変えないことが最優先
慶英会の独自例: Yuta forgot his notebook at home. He asked his teacher what to do. The teacher gave him a sheet of paper for the lesson.
| 順序 | メモのキーワード | 短い再話例 |
|---|---|---|
| 最初 | forgot notebook | Yuta forgot his notebook. |
| 途中 | asked teacher | He asked his teacher for help. |
| 最後 | got paper | His teacher gave him some paper. |
三つをつなげると「Yuta forgot his notebook, so he asked his teacher for help. His teacher gave him some paper.」になります。原文には「宿題をしていなかった」「教科書を忘れた」と書かれていないため、勝手に付け加えないでください。
独自英文12題|原文を読んで内容を保った再話へ
以下の12題は慶英会の独自英文です。学校や英検の試験・教科書から転載したものではありません。元の英文を読んだら、一度画面から目を離し、人物・行動・結果を英語で二〜三文にしてみてください。後半の模範例は一例であり、本文と一致していれば別の言い方も考えられます。未習文法がある場合は学校の授業進度に合わせて問題を選びます。
第1題:図書館
本文:Ken went to the school library after class. He found a book about space. The next day, he shared an interesting fact with his class.
手掛かり語:Ken / library / space / class
第2題:朝のランニング
本文:Miki felt tired in the morning. She started taking a short walk before school. A week later, she said she felt more awake.
手掛かり語:Miki / tired / walk / awake
第3題:植物の実験
本文:Three students planted seeds in two pots. They placed one pot by a window and another in a dark corner. They checked the plants every day.
手掛かり語:seeds / window / dark / checked
第4題:忘れ物
本文:Yuta forgot his notebook at home. He asked his teacher what to do. The teacher gave him a sheet of paper for the lesson.
手掛かり語:forgot / asked / paper
第5題:英語クラブ
本文:The English club had a meeting on Friday. Members talked about their favorite books. They decided to recommend books to younger students.
手掛かり語:Friday / books / recommend
第6題:雨の日
本文:It started raining during the soccer game. The students went into the gym. They continued exercising inside until the rain stopped.
手掛かり語:rain / gym / inside
第7題:交換会
本文:Students brought old books to a school event. They exchanged books with classmates. Many students found stories they wanted to read.
手掛かり語:old books / exchange / stories
第8題:地域の清掃
本文:A group of students found trash near a river. They joined a cleanup on Saturday. After the event, they made signs asking visitors to take their trash home.
手掛かり語:river / cleanup / signs
第9題:家庭菜園
本文:Rina planted tomatoes with her grandfather. She watered the plants each morning. After several weeks, they picked some tomatoes together.
手掛かり語:Rina / tomatoes / water / picked
第10題:オンライン交流
本文:A class met students in another country online. They asked questions about lunch and hobbies. After the meeting, the students wrote short reports.
手掛かり語:online / questions / report
第11題:博物館の展示
本文:A museum opened a new exhibit about insects. Many families visited it on the weekend. Children drew pictures of the insects they liked.
手掛かり語:museum / insects / families / drew
第12題:学校祭の準備
本文:Students planned a small concert for their school festival. They practiced twice a week. On the festival day, they performed three songs.
手掛かり語:concert / practice / three songs
独自12題の模範再話と情報の確認ポイント
第1題の再話例
例:Ken went to the school library after class. He found a book about space and later shared an interesting fact with his class. ポイント:borrowedは原文にない本の貸出しを含意するため、この言い換えは使わず、found a bookと説明する。
第2題の再話例
例:Miki was tired in the morning. She began walking before school. Later, she felt more awake. ポイント:歩いた後に全員が元気になったとは書かれていない。
第3題の再話例
例:Three students planted seeds in two places. One pot was near a window, and the other was in a dark corner. They checked the plants daily. ポイント:二つの置き場所の対比を残す。
第4題の再話例
例:Yuta forgot his notebook. He asked his teacher for help, and the teacher gave him some paper. ポイント:忘れた理由を想像して付け足さない。
第5題の再話例
例:The English club met on Friday and discussed favorite books. Members decided to recommend books to younger students. ポイント:話題と決定事項を区別する。
第6題の再話例
例:It rained during a soccer game. Students moved to the gym and exercised until the rain stopped. ポイント:試合を体育館で続けたとは書かれていない。
第7題の再話例
例:Students brought old books and exchanged them with classmates. Many found new stories to read. ポイント:交換と購入は違う。
第8題の再話例
例:Students joined a river cleanup on Saturday. Then they made signs asking visitors not to leave trash. ポイント:signsの目的を残す。
第9題の再話例
例:Rina grew tomatoes with her grandfather. She watered the plants daily, and they later picked tomatoes together. ポイント:数週間の経過をlaterで簡潔にできる。
第10題の再話例
例:A class talked with students abroad online. They asked about lunch and hobbies, then wrote reports. ポイント:相手の国名は示されていないので加えない。
第11題の再話例
例:A museum opened an insect exhibit. Families visited, and children drew pictures of their favorite insects. ポイント:exhibitを展示として理解する。
第12題の再話例
例:Students prepared a concert for the school festival. They practiced regularly and performed three songs. ポイント:実際に何曲演奏したかを保持する。
12題を使うときの5項目チェック|家庭用の評価表
| 見るポイント | 本人がチェックすること | 直すならどこ? |
|---|---|---|
| 中心人物・対象 | 主役や対象を取り違えていない | 人名や主語を確認 |
| 重要な出来事 | 何が起きたかを落としていない | 必要な動詞を一つ戻す |
| 順序 | 最初・途中・最後が逆になっていない | 3語の並び直し |
| 因果・正確さ | 本文にない理由や数字を追加していない | because・soと原文の事実を照合 |
| 英語での伝わりやすさ | 短くても主語・動詞・時制を備える | 誤り一つを修正して再録音 |
これは学校・英検の正式な採点表ではなく家庭用のチェックリストです。学校ではメモの有無、発表時間、使うキーワード、音声の提出方法、正確さや発音の配点が指定される場合があります。本人の実際の評価表を優先してください。
やってはいけない5つの練習|正確さの低下を防ぐ
- 原文にない事実を付け足す:誰と、何時、何回といった情報を勝手に追加しない。
- 完全暗唱まで口を開かない:再話が課題なら、許されたキーワードを利用し一文から始める。
- 途中で主語・時制を勝手に変える:代名詞と過去形などを文章全体で確認する。
- キーワードを単語だけ並べる:teacher / paper / notebookでは伝わらないため主語・動詞を加える。
- 録音を聞くだけで終える:誤りの理由を説明し、翌日に別の一文で確認する。
英作文・定期考査につなぐ|会話中の誤りを筆記で直す
| 生徒の再話で出た誤り | 修正文 | 文法のポイント |
|---|---|---|
| He go to the library yesterday. | He went to the library yesterday. | yesterdayに合わせて過去形went |
| She enjoy reading books. | She enjoys reading books. | 三単現の-sと動名詞reading |
| He ask the teacher for help yesterday. | He asked the teacher for help yesterday. | 過去形asked |
| They decided recommend books. | They decided to recommend books. | decide to+動詞の原形 |
| Because it was raining. They went inside. | They went inside because it was raining. | 学校の課題で完結した一文が必要なら主節と従属節をつなぐ |
リテリングで重要点を言えたかと、定期考査の英作文で正しい文法を使えたかは別々に確認します。学校の作文・英語表現の評価で何が採点されるかは正式なルーブリックを見てください。
14日間の練習計画|学校課題へ段階的につなぐ
1日目:理解度診断
第1題を読み、人物・行動・結果を日本語で説明します。
2日目:三つのキーワード
第2題を読み、本文の中心を表すキーワードを三つ選びます。
3日目:短い英語へ言い換え
第3題の内容を簡単な二〜三文にして話します。
4日目:順番を保つ
第4題を使い、最初に起きたことと結果を分けます。
5日目:決定事項を説明
第5題で話し合ったことと決まったことを区別します。
6日目:場所の変化
第6題で屋外から体育館への移動を説明します。
7日目:再テスト
第1〜6題から二題を選び、原文を見ずに再話します。
8日目:動作をまとめる
第7題で同じ主語の二つの行動をつなげます。
9日目:目的を言う
第8題で清掃活動と看板作成の意味を説明します。
10日目:時制を確認
第9題の過去の出来事を過去形で説明します。
11日目:国際交流
第10題を使い、会話の話題と報告書について話します。
12日目:多い情報を整理
第11題の展示・訪問・活動を要点だけ話します。
13日目:指定の数字を保つ
第12題でthree songsなど大切な情報を落とさないようにします。
14日目:学校教材で実践
学校の指定本文を用いて、授業で許されるメモ・録音・発表方法に従って再話します。
試験まで3日しかない場合|優先順位を絞った短縮版
| 時期 | 取り組むこと | 達成目標 |
|---|---|---|
| 3日前 | 学校指定の実際の本文を読み、人物・問題・結果の3語に整理 | 日本語でも順番を説明できる |
| 2日前 | 指定条件で原文を伏せ、一度再話を録音 | 人物・出来事・原因を落とさない |
| 前日 | 録音と原文を照合し、主語・過去形など誤り一つを修正 | 新教材を増やさず学校の条件を守る |
この短縮版は中1・中2で定期テストが目前の場合の一案です。学校が一語一句の暗唱を求めるなら、再話とは異なる暗唱課題として練習方法を調整する必要があります。
英検3級・準2級と学校のリテリングは目標が別
英検の級別の一次・二次試験に合わせた学習は、英語の語彙・聞く・話す技能の土台に役立ちます。ただし英検の面接を練習しただけで、中高一貫校の教科書本文の再話・定期考査で要求される情報保持と文章構成を習得したとは判断できません。学校の課題の採点表と英検の公式問題を分けて使いましょう。
英検3級でよく出る音読・内容質問の形式は英検協会の試験内容から確認できます。次の学校テストが近い場合は、その範囲の英語を読んで内容を説明する練習を最優先しましょう。
NEW TREASURE・ラウンド制など、学校の教材採用は推測しない
中高一貫校にはNEW TREASURE、各社の検定教科書、ラウンド制など多様な学び方があります。しかし学校の教材名・Edition・「Read」の課題・リテリングの頻度や点数基準は、本人の学校の公式シラバスや配布物を確認せずに断定できません。学校の教材に合わせて上記5段階を調整してください。
よくある質問
英検3級を取得したのにリテリングが苦手でもおかしくないですか?
はい。英検3級の二次試験と、複数文の内容を自力で再構成する学校のリテリングでは求められる課題形式が異なります。本文の理解・順序・短文構成を別々に確認しましょう。
リテリングでは原文と同じ単語を使ってよいですか?
学校の課題条件によります。固有名詞や出来事の重要語をそのまま使うと正確な場合もあります。言い換えが求められるなら意味を保った易しい表現を選びましょう。
日本語で出来事を整理してから英語で話してもよいですか?
家庭での練習初期段階なら、まず母語で意味を確認し英語の短文へ移る方法があります。学校が英語だけで説明することを指定している場合、本番ではその条件を守ってください。
英語の定期テストのために12題すべて暗唱すべきですか?
いいえ。掲載した12題は家庭用の独自教材であり、学校の試験範囲を再現するものではありません。定期考査が近いなら学校指定の本文と評価条件を優先してください。
リテリングができない場合は英作文から先にやるべきですか?
内容を日本語で説明できても、主語・動詞の文が出てこないなら短い英作文から始めるのが一案です。一方、内容を理解できないなら文法の前に読解・語彙の確認が必要です。
慶英会の個別指導|再話で止まる原因を学校の英文から診断
慶英会は中高一貫校の中学1・2年生を中心に、学校の教科書本文・発表課題・返却答案・録音・先生の評価表から、「和訳はできるのに再話できない」「英検3級は持っているが長い英文を自分の言葉で説明できない」「リテリングと英作文の両方で時制を間違える」という課題を整理します。まず学校の内容理解と提出物を優先し、英語の短文構成・キーワードからの発話・翌日の再テストをオンライン個別指導と毎日のLINE学習サポートで補います。
慶英会公式サイトでは最大1か月の無料体験・学習相談をご案内しています。学校の評定を保証するものではなく、学校が指定するリテリングの形式と期限を尊重します。
英検・英語指導の一次情報と最終確認日
- 日本英語検定協会「英検3級の試験内容」:面接での音読・本文質問・イラスト描写
- 英検協会「3級過去問・試験内容」:公式形式の確認
- British Council「Retelling the story」:絵を用いた再話の授業活動
- British Council「Story ordering」(2026年1月23日):出来事の順序から英語での再話へ
- British Council「Working with classroom readers」:読書で重要な情報と物語構造を整理する活動
確認日:2026年10月12日。5段階の家庭用練習、独自12題・全模範再話、5項目チェック、14日・3日間のプランは慶英会の教材です。英検3級の実際の面接形式は日本英語検定協会の公式情報と照合しました。学校の個別の評価基準・教材採用・発表時間・利用できるメモや原文引用の条件は学校の正式な指示に従ってください。