

慶英会 塾長|慶應義塾大学卒・英検1級
一般選抜で慶應義塾大学に合格し、2023年卒業。高校在学中に英検1級を取得。英検対策・中高一貫校の英語・NEW TREASURE(ニュートレジャー)などを指導しています。
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慶英会 塾長
慶英グループ CEO
一般選抜にて慶應義塾大学合格(英語入試正答率97%)
成績優秀者(慶應義塾維持会奨学生)として
慶應義塾大学を卒業(2023年)
一般財団法人 慶應連合三田会
慶應義塾横浜三田会 会員
高校在学中に英検1級取得
公益財団法人 日本英語検定協会「成績優秀者」に選出
中高主要科目で「オール5」(最高評価・高校偏差値70)
国内最高峰の英語スピーチコンテスト
「高円宮杯全日本中学校英語弁論大会」
横浜市大会入賞・神奈川県大会進出
米国高校留学中、唯一の日本人として
全米最大級の高校生リーダーシップ団体主催の
英語スピーチコンテストに出場
ニューヨーク州大会準優勝・全米大会進出
米国の在籍高校代表として
「シカゴ国際模擬国連会議」に出場
慶應義塾大学在学中より英語指導を行い
「英語個別指導オンライン塾|慶英会」を設立

小学生から、現役英語講師・英検面接官を含む
社会人まで数百名以上を指導
【英検・英語指導実績例】
小学生:英検2級・英検準1級合格
中学生:英検準1級合格/内申2から5へ大幅向上/
学年順位1桁/海外留学前の英語特訓
高校生:英検1級合格/
国立医学部・旧帝大・早慶上智GMARCHへの現役合格をサポート
社会人:現役英語講師・英検面接官の
英検1級合格をサポート


「NEW TREASURE(ニュートレジャー)のページを写真で送ってください」「学校の英語プリントをPDFにしてオンライン塾へ共有しても大丈夫?」「授業を録画して復習用に残せますか」。中高一貫校の英語について相談するとき、保護者が迷いやすいのが教材の著作権です。結論から言えば、学校の先生が授業で行えるコピーと、営利目的のオンライン塾が教材を複製・配布する行為は、著作権法上の扱いが同じとは限りません。著作権法35条は「学校その他の教育機関」のうち原則として営利目的で設置されたものを除く制度で、認可を受けていない予備校・塾などは同条の一般的な適用対象ではありません。
一方、「教科書の一行を生徒と講師が見る」「子どもが自分用に撮影する」「塾が全ページをスキャンして複数人に配る」「解説動画で問題集を再掲載する」は別の利用行為です。私的使用の複製、適法な引用、著作権者による許諾、教材の利用条件、著作物に該当しない独自の説明など、複数の論点を分けて考える必要があります。2026年10月12日時点の文化庁、e-Gov法令検索、授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS)、Z会の公開情報をもとに、具体的な確認方法を整理します。本記事は一般的な制度の解説であり、個別の行為の適法性を確定する法律相談ではありません。
結論:塾のコピーと学校のコピーは同じルールではない
文化庁の「授業目的公衆送信補償金制度」は、一定の学校等が授業の過程で他人の著作物を送る場合、設置者の補償金の支払い等により個別許諾なしで利用できる仕組みです。しかし、著作権法35条の条文には営利目的で設置された教育機関を除く旨があり、SARTRASの運用指針は認可を受けていない予備校・塾、営利目的の会社・個人経営の教育施設を適用対象ではない例に挙げています。「オンライン塾も教育だからSARTRASの補償金を払えば教科書を自由に配れる」と考えるのは誤りです。
ただし、35条が使えないことは、塾内での全ての著作物利用が違法だという意味ではありません。著作権者の個別許諾、教材のライセンス、著作権法32条の適法な引用、著作権が及ばない事実やアイデアの独自表現など、別の根拠がある可能性を検討します。同じ「画面共有」でも、何が複製され、誰に向けて送信され、録画として残り、どんな契約が適用されるかで論点が変わります。
| 行為の例 | まず確認すること | 重要な注意点 |
|---|---|---|
| 本人が自分用に教科書の一部を撮影 | 私的使用の条件、教材の規約 | 家庭内での使用と塾への再配布は別 |
| 本人が講師1名へページを見せる | 写真の複製、送信、範囲、利用条件 | 送っただけで常に合法・違法とは断定できない |
| 塾が市販問題集をPDF化して全生徒へ配布 | 著作権者の許諾、契約、法定例外 | 営利塾は35条の一般的な教育機関例外を使えない |
| 出版社が許諾した範囲でデジタル教材を使用 | ライセンスの対象・人数・期間 | 購入しても再配布権が付くとは限らない |
| 学校の定期試験問題をブログへ全文転載 | 著作者・権利者、引用の成立、許諾 | 過去問を入手したことと公開の権限は別 |
| 講師が自作した英文法問題を配布 | 独自性、他人の素材の混入 | 英文法のルールの説明と既存問題文の転載は別 |
この比較は法律上の一般論を整理するもので、表中の行為について個別の合法性判定を行うものではありません。「例外が使えない」と「必ず著作権侵害になる」の間には、許諾や利用態様を検討する段階があります。
1.著作権法35条は何を認めているのか
e-Gov法令検索「著作権法」の第35条は、学校その他の教育機関で教育を担任する者・授業を受ける者による、授業に必要な範囲での公表著作物の複製・公衆送信などについて規定しています。利用の必要性や権利者の利益を不当に害しないことが条件で、対象になる学校等であっても無制限には利用できません。オンラインでの送信については、一定の場合に補償金の支払いを伴う制度です。
SARTRASが公開する「改正著作権法第35条運用指針」は、学校、認定こども園、公民館などの例とともに、対象外の例として営利目的の会社・個人経営の教育施設、認可のない予備校・塾、カルチャーセンターなどを明記しています。事業者が自ら「教育事業」と名乗っただけで、法律の対象となる学校等になるわけではありません。制度上の例外や特殊な設置形態もあるため、個別の運営主体まで無条件に一般化しないことが必要です。
35条があれば本1冊を自由にPDF化できる?
対象の学校であっても、そのような理解は不正確です。SARTRASの補償金制度FAQでは、児童生徒が各自購入することを想定したドリルやワークブックを、購入の代わりとなる態様で複製・公衆送信する例を、権利者の利益を不当に害し得るケースとして説明しています。購入を要する教材を一冊丸ごと配布することを、教育目的だけで正当化できるわけではありません。
必要な部分だけなら常に無許諾でよい、という数量だけの単純なルールもありません。著作物の種類、利用目的、配布部数、複製・送信の方法、市販教材の代替になるかなどで判断されます。保護者にとっては「学校の先生がやっていたので塾でも当然可能」と考えず、塾がどんな権利根拠で教材を用意するかを確認することが基本です。
2.SARTRASの補償金は「教材の利用許可証」ではない
SARTRASは文化庁長官に指定された団体として、対象の教育機関による授業目的公衆送信に係る補償金を集めて権利者へ分配します。文化庁の公式解説は、学校等の遠隔授業・予習復習用資料の公衆送信について、権利処理の負担を軽減する制度趣旨を説明しています。2020年度の無償の特例運用を経て、2021年度から有償制度として本格運用されました。
特に大切なのは、SARTRASが特定教材について事業者へ自由な転載許可を販売する窓口ではない点です。SARTRASのFAQにも、著作権法35条の範囲を超える利用の個別許諾を同協会が出す仕組みではないと説明があります。つまり「SARTRASに登録済みだから、どんな教材でも塾の有料授業で使える」と理解するのは誤りです。
また、非営利教育機関にとっても全ての送信が補償金の対象とは限りません。条件に合う対面授業での複製、遠隔合同授業の一定の送信、その他のオンライン送信では扱いが異なります。学習塾の記事を読む保護者が制度の年額や単価まで暗記する必要はなく、まず「誰が」「何の授業で」「どんな権利根拠で」使うのかを整理すれば十分です。
3.「私的使用だから講師に送ってもよい」は一段階考える
著作権法30条には、個人や家庭内などの限られた範囲で使用することを目的として、一定の条件で本人が著作物を複製できる規定があります。文化庁の著作権制度案内やe-Govで条文を確認できます。生徒が自分の勉強用に教材の一部を写真に撮る行為は、この私的使用の枠組みが問題になる場合があります。
しかし、家庭で自分だけが見る写真と、授業を提供する事業者が教材画像を保管・加工・別の生徒へ再配布することは同じではありません。写真の作成行為、講師への送信行為、受信後の保存や編集、複数の生徒への再利用をそれぞれ分けて考える必要があります。私的使用のために作ったファイルだから、その後どこへ送信しても全て私的使用になるという説明は適切ではありません。
一方、特定の講師一名に現在のページを見せる状況は、不特定多数への教材の一般公開と同じ事実関係ではありません。送信先人数、複製の有無、権利者の許諾、利用契約、他の権利制限規定などによって評価は変わります。このため「教科書を写真で先生に送ったら直ちに違法」とも「一対一なら絶対に合法」とも、事実関係なしに断定しません。
4.PDF共有・画面共有・授業録画は別の操作
オンライン学習では「共有」という一語に複数の操作が含まれます。生徒が所有する冊子をカメラで映す、講師がPDFを作って送る、クラウドにデータをアップロードする、画面共有を授業中だけ行う、授業全体を録画する、といった行為です。著作権法では複製・公衆送信等の各権利や権利制限の要件が関わり、画面上に表示されることだけで同じ扱いになるわけではありません。
SARTRAS運用指針は、スキャンしたPDFの保存や録画を「複製」の例として挙げています。またインターネットを通じて不特定または多数の人へ著作物を送る行為を「公衆送信」として説明しています。特定の一人に送る行為がそのまま全て公衆送信だと決めつけることも適切ではありませんが、複製や契約上の制約が別に問題となり得るため、送信先が一人なら何をしてもよいとは限りません。
授業録画も、講師・生徒の映像や音声に加えて教材の文章・画像・音声が収録される場合があります。録画の許可、保存期間、閲覧できる人、教材の権利、個人情報の管理を分けて確認しましょう。家庭で復習するための録画と、塾が複数の受講生向けの有料アーカイブ教材として販売することでは、目的と配布範囲が異なります。
5.NEW TREASUREの出版社が提供するデータも利用条件を確認する
Z会のNEW TREASURE公式ページでは、中高生向け英語教科書としての教材情報に加え、教師用マニュアルや補充問題など学校向けの関連資料が案内されています。採用校サイト「NEW TREASURE SQUARE」は、教材データや教員向けの授業支援情報を提供する仕組みです。こうした資料の存在を、すべての有料学習塾が無条件にダウンロード・複製・再配布してよいという意味に解釈しないようにします。
出版社が提供する教材の利用権限は、対象となる契約やサービスの規約、提供先の学校・教員向け条件に関係します。教材を購入したことは、その教材の複製権や公衆送信権を買い取ったことと同じではありません。学習者が学校から配付された教材を所持していることも、塾が全ページをデータ化して全生徒に配る権利があることとは別です。
2026年10月の最新確認:Z会の採用校向け公式案内によると、NEW TREASURE SQUAREの教材データ・自作教材データのダウンロードは2026年2月にクラウド版「Z会テストエディター」へ移行しました。NEW TREASUREの該当書籍については、原則として10部以上(Teacher’s Manualは1部以上)の採用が利用条件として案内されています。一方、Z会テストエディターの全般的な案内には、一般の対象書籍向けに原則30部以上という別の案内もあります。対象書籍・採用条件を混同しないことが重要です。これらは採用校等に向けた資料提供の条件であり、外部の営利塾が生徒から教材を受け取って自由に再配布できるという許諾ではありません。該当教材の条件と最新の利用ガイドを出版社へ確認してください。
保護者に必要なのは、学校や塾が使う教材の正規性と、学校で使う範囲への対応です。塾がNEW TREASUREに対応すると言うなら、特定の本文を大量複製しているかどうかより、現在学んでいる文法・語彙・読解の課題を理解し、生徒が自分の持つ正規教材で復習できる仕組みになっているかを確かめましょう。
6.「引用」の条件を知ると、解説記事と全文転載を区別できる
著作権法32条は、公表された著作物について、公正な慣行に合致し、引用目的上正当な範囲内なら引用利用できると定めています。文化庁の文化芸術活動に関する法的FAQでは、引用の境界が明確か、元の著作物と自分の文章の主従関係があるかに加え、利用目的・方法・影響などを考慮すると説明しています。出典を書くだけで長文の複製が必ず合法になるわけではありません。
例えば英文法の説明を自分の言葉で書き、必要な限度の短い文章を引用し、どこから引用したか明示する場合と、出版された英語長文を問題・解答ごと一括でブログへ掲載する場合では事情が異なります。後者を「解説も一行付けたから引用」と扱うのは適切ではありません。分量だけでなく、引用の必要性、主従関係、読者に提供する情報と市場への影響も検討することになります。
また、著作者名・出典の明示は必要な条件になり得ますが、表示しただけで複製・配信の許諾を得たことにはなりません。教育目的・非営利・少量・出典明記の四つを並べれば自動的に問題ないという簡単な公式はありません。塾のブログや無料教材が市販教科書の代わりになるほど再現しているときは、権利処理の方法を確認する必要があります。
7.独自の問題を作るときの安全な方向性
英語の文法ルールそのものは、著作物の創作的な表現と同じではありません。例えば三人称単数現在で動詞に-sを付けるという知識や、疑問文でdoesの後ろの動詞を原形にするというルールを説明し、独自の人物・場面・例文で演習を作ることが考えられます。その際、既存教材の文章や挿絵、設問の創作的な表現をそのまま多数コピーする行為とは区別します。
例えば生徒が「Does she likes music?」と書いた場合、「Does she like music?」と訂正して理由を解説し、別の自作英文を使って類題を作ることは、教材の全文を再配布することとは異なる学習支援です。ただし、短い英文が常に無条件で著作権の保護を受けないと断定する必要はありません。個々の文章の創作性や、既存教材への依拠・利用範囲も関係します。
塾のオリジナル問題集を配布しているときには、その問題がどこまで独自に作られているか、他社の問題集の配置や長文を大量に流用していないかを確認することが大切です。独自問題なら著作権上の疑問を全て解消できるという保証ではなく、第三者の表現を無用に複製しないという実務上の方向性です。
8.学校の定期テスト過去問を塾が収集する場合
「この学校の過去問を大量に持っている」という説明は、学習塾選びで魅力的に聞こえるかもしれません。しかし、過去問を所持していること、その問題を学習者に見せること、紙やPDFで複製すること、ブログで広く公開することは、それぞれ別の論点です。学校の試験問題にも著作権のある文章・図版が含まれる可能性があり、引用・複製・配布に権利処理が必要となる場合があります。
学校が試験後に本人へ答案を返却した場合も、答案を持っているだけでそこに含まれる全ての文章・図版の複製権まで取得するわけではありません。入手経路や試験の取扱いに関する学校の条件が付いている場合は、それも確認する必要があります。塾が過去問を使う場合、利用目的・範囲・権限の説明を聞きましょう。
もちろん過去問の入手や利用が全て違法という主張でもありません。権利者からの許諾、適法な引用、独自問題、保護期間等の事情によって扱いは変わります。家庭にとって実際に重要なのは、過去問の丸暗記で一時的に点数を上げることだけではなく、初めて見る問題にも対応する文法・読解の理解ができているかという学習成果です。
9.英検の問題・解答を丸ごと再掲載する場合も区別が必要
英検を運営する日本英語検定協会の公式サイトは、級別の受験案内や出題形式、学習上の情報を提供しています。ただし公式サイト上で問題例を見ることができることと、第三者の学習塾がその問題や解答を大量にコピーして商業サイトへ掲載できることは別です。試験問題や音声の再利用には、権利者が示す条件と著作権法上の根拠を確認する必要があります。
塾の授業で英検の出題形式を練習する場合、オリジナルの問題を作り、生徒が自分の所有する正規問題集を使って解き、講師が誤答や構成の理由を説明する方法があります。一方、他人が作った問題集や過去問PDFを無断で別の生徒全員に配布することは、出版社や実施団体からの許諾の問題が生じ得ます。
英検の合否を保証するといった広告表現と著作権の扱いも別の論点です。教材を合法的に利用していても指導成果の保証にはならず、成績に成果が出ても著作権上の利用条件が自動的に満たされるわけではありません。保護者は双方を分けて確認してください。
10.保護者が「塾へ教材を渡す前」に聞ける7つのこと
第一に、何の教材をどの範囲で使うのか確認します。学校で配布された教科書の数ページなのか、教材全体なのか、講師が自分で作成した補習問題なのかを分けます。第二に、画像・PDFを作る必要があるのか、画面で一時的に確認するだけなのかを尋ねます。
第三に、作成したファイルを誰が閲覧するか確認します。担当講師だけなのか、塾の研修・共有フォルダー・複数講師にも渡るのかで利用範囲が違います。第四に、授業後にデータが保存されるのか、削除されるのかを調べます。著作権と個人情報の扱いは違う制度ですが、未成年の学校教材や答案を預ける以上、データ管理も確認する意義があります。
第五に、出版社や教材提供者からの利用許諾が必要な場合、どの範囲で取得しているのか説明してもらいます。第六に、塾が作る補習用の問題は自作か、外部教材を複製しているかを確認します。第七に、教材の共有方法が難しい場合は、正規の教材を各自で用意し、講師は該当ページ番号を案内して口頭や自作の例文で説明する方法も相談できます。
11.教材を見せなくても、学習課題を伝える方法はある
オンライン塾の講師が学校の英語の失点を知るために、必ず市販教科書の本文を丸ごと受け取らなければならないわけではありません。例えば単元名、文法項目、学校のテストの失点傾向、「現在完了の経験と継続を混同している」といった情報があれば、自作の問題で理解度を測る出発点にできます。生徒が正規教材を手元で見ながら、講師が独自に作った似た構造の文で解説する方法も考えられます。
もちろん、本人の具体的な誤答を確認した方が、指導の精度が上がる場面もあります。その場合も必要以上に大量の原文を転送せず、利用目的と範囲を限定した方法を検討します。特定の一人への共有が適法かどうかは具体的事情によるため、「一行だけなら常に合法」という規則を作らず、必要なら権利者や専門家に確認することが安全です。
家庭が望むのは著作権の抜け道ではなく、学校英語を理解できる指導です。原文を無許諾で大量に再配布することができなくても、正規教材を用いた復習指示、自作の文法演習、英作文へのフィードバック、次のテストへ向けた確認問題などで学習を進められる可能性があります。
12.学校の宿題をオンラインで提出する場合との違い
学校の授業に関する提出物を、指定された学校のLMSやClassroomで教師へ送ることと、家庭が外部の営利塾へ同じ教材を転送することも同じとは限りません。学校では著作権法35条などの枠組みが問題になりますが、外部の塾が同条の対象となるかは別に確認する必要があります。学校の宿題がオンラインで配られているというだけで、外部への無制限な再配布まで許されるとは限りません。
学校がデジタル教材にアクセス権を設定している場合、その権限は所属する生徒や教員に限られることがあります。ログイン情報を塾へ渡す、画面を一括保存して再配信する、学校の配布PDFを多数の生徒に共有するといった操作は、それぞれ教材・サービスの利用条件を確認すべき別の行為です。
一方、本人が自分の答案の誤りを言葉で説明したり、講師が「次回までに何ページのどの問題を自力で解いて」と伝えたりするために、著作権のある長文を全て転記する必要はありません。目的を理解確認に限定すると、学校と塾の連携について実行可能な方法を考えやすくなります。
13.比較例:同じページでも利用方法で確認事項が変わる
| 想定する方法(架空) | 主な利用内容 | 保護者が確認したいこと |
|---|---|---|
| A:子どもが手元の正規教材を読む | 所有する冊子で学習 | 講師とページ・課題が共有されているか |
| B:必要な箇所の画像を担当講師に示す | 写真の複製と限定した共有 | 利用範囲、保存、権利・契約の条件 |
| C:塾が本文全部をスキャンし全受講生に送る | 大量複製・再配布 | 出版社の許諾と利用許諾の範囲 |
| D:塾が文法ルールを自分の例文で教える | 独自の教材作成 | 既存教材の表現を無断流用していないか |
| E:解説動画に教科書本文を長時間映す | 動画の複製・配信・保存 | 権利者の許諾・引用の要件・視聴範囲 |
| F:出版社が指定した正規サービスを使う | ライセンスに基づく教材利用 | 人数・利用端末・期間・再配布の条件 |
この表は実在の塾に関する違反調査ではなく、法律上の検討事項を整理するための仮想例です。「確認が必要」とある行為をすべて違法と判定する趣旨ではありません。状況が異なれば法律上の評価も変わるため、個別の条件を確認してください。
14.FAQ:塾と教材の著作権
Q.授業で使うなら問題集を一冊コピーしてもいいですか?
「授業目的」だけで一冊の無許諾コピーが広く認められるわけではありません。著作権法35条は対象の学校等と必要な範囲などに条件があり、営利塾は原則としてその学校向けの例外の対象外です。塾が必要なら許諾やライセンスなどを確認します。
Q.SARTRASに料金を払えば営利塾でも何でも配信できますか?
いいえ。同制度は対象となる学校等の授業目的公衆送信に関する仕組みです。営利目的で設置された学習塾が同条を当然に利用できるわけではなく、SARTRASがあらゆる教材の個別許諾を与えるわけでもありません。
Q.生徒が写真を1枚送るだけなら必ず合法ですか?
送信する範囲や方法、写真の作成、権利者の許諾、利用契約などの具体的事情で扱いが変わります。一対一であることだけで一律に合法と判断するのは適切ではありませんが、不特定多数への無断公開と同じ事情とも限りません。
Q.出版社の本を買ったので、PDFにして塾の全生徒へ配ってもいいですか?
本を買うことと著作物の複製・再配布の権利を取得することは別です。市販教材を塾の受講生へ配布するなら、権利者の許諾や提供条件などの根拠を確認する必要があります。
Q.教材に出典を書けばどれだけ転載しても引用になりますか?
出典の明記だけでは足りません。著作権法32条の引用には、公正な慣行に合致することや引用目的上正当な範囲であることなどの条件があり、主従関係や利用態様も検討されます。必要な根拠を示さず本文・問題を丸ごとコピーすることは別です。
Q.塾の授業を録画して家で復習することはできますか?
録画の許可、講師や生徒のプライバシー、収録される著作物、保存・配信先、授業ソフトの規約などを確認してください。個人的な記録と、塾が動画を多数の人へ販売することは目的・利用範囲が異なります。
Q.NEW TREASUREに対応した塾なら本文データを持っていて当然ですか?
そのようにはいえません。Z会が教材や採用校向けデータを提供することと、全ての外部塾に原文データの取得・再配布権限があることは別です。学校の教材内容を理解し、正規教材と自作問題で指導できるかを確認しましょう。
Q.オリジナル英作文問題だけなら著作権を気にする必要はありませんか?
自作問題でも、他人の長文・設問・画像などを無断で大量に流用すれば問題となる場合があります。一般的な英文法ルールと他人の創作的な文章表現を区別し、教材の出所を確かめることが必要です。
まとめ:原文の大量配布より、正規教材+理解を確かめる指導を重視
著作権法35条の学校向けの例外は、営利目的で設置された一般的な学習塾にそのまま適用できません。SARTRASの補償金制度も、教材を自由に配るための一般許可ではありません。一方で塾が学校教材のページに言及し、本人の学習状況を説明し、独自の文法問題を作ることまで一律に禁じるという法律でもありません。複製・送信・録画・引用・権利者の許諾・利用契約を区別して判断する必要があります。
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参考にした主な公式情報
- e-Gov法令検索「著作権法」:第30条・第32条・第35条等の条文
- 文化庁「授業目的公衆送信補償金制度について」:制度の趣旨と対象行為
- 文化庁「著作権法の一部を改正する法律(平成30年法律第30号)について」:第35条改正の内容
- SARTRAS「改正著作権法第35条運用指針(2021年度版)」:非営利教育機関の範囲、営利塾の取扱い、複製・送信・限度の考え方
- SARTRAS「補償金制度利用に関するFAQ」:ワークブック等の購入代替と権利者の利益
- 文化庁「文化芸術活動に関する法的問題についてよくあるご質問」:適法な引用の考え方
- Z会「中高生用英語教科書NEW TREASURE」:教材と付属資料の公式案内
- Z会「採用校サイトNEW TREASURE SQUARE」:学校・教員向け教材データの案内
- 日本英語検定協会「英検」:級別試験・公式資料への参照先
資料確認日:2026年10月12日。本文の比較表・質問項目・架空ケースは公式資料をもとに当記事が整理したもので、文化庁やSARTRASが個別の塾に交付した適法性評価ではありません。制度や各出版社の利用条件は改定され得るため、実際の複製・送信・録画や許諾が必要になる場面では最新版の公式情報を確認してください。
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授業時間だけでなく、日々の学習から定期テスト・受験本番まで継続的にサポートします。
英検合格・学校成績向上の全額返金保証
所定の条件を満たして1年間継続して受講したにもかかわらず、英検合格または学校成績の向上を達成できなかった場合には、授業料の全額返金保証制度を適用します。入塾前の無料体験から、受講中の継続的な学習支援、1年間の成果保証まで、安心して学習を続けられる環境を整えています。
