
慶英会 塾長|慶應義塾大学卒・英検1級
中高一貫校の学校英語・NEW TREASURE・英検対策を専門とするオンライン個別指導塾です。塾長紹介
英検準1級の長文で実際の出来事と仮定を読み違えないためには、まず本文が「実際に起きた」と述べている経緯を押さえ、その後で別の条件を置いた場合の結果を分けます。If … had … やwould haveだけを拾うのではなく、実際の行動、起きなかったこと、まだ確認できないことを対応させるのがポイントです。
このページは、慶英会が独自に作成した3長文・24課題の読解教材です。長文ごとに内容一致4問、実際・仮定・未記載の判定2問、日本語で根拠を説明する2問を掲載しました。全文和訳と、正答・誤答すべての理由を確認できます。登場する団体や事例は演習用の架空設定です。
公式の準1級では長文の内容一致選択は7問で、リーディングとライティングの試験時間は90分です。日本英語検定協会の試験内容を確認しながら学習してください。本教材は一つの読み方を鍛える独自演習で、公式試験の文章量・問題構成を再現した模試ではありません。
使い方:最初は全文和訳・語句・解答を閉じ、英文を読んで設問へ答えます。答え合わせでは正解の記号だけで終えず、実際の出来事を示す文と、仮定の条件を示す文をそれぞれ探してください。自分の誤読が「時点」「条件」「確かさ」のどこにあるかを確かめます。
目次:3つの読み分け/長文1・温室/長文2・見積資料/長文3・演奏会配信/復習の進め方/よくある質問
実際の経緯・別の条件・結果の確かさを分ける
「実際に何が起きたか」と「別の条件なら何が起きたか」は、同じ段落に並ぶことがあります。話題が同じでも、事実と仮定は入れ替えられません。まず出来事の順序を追い、次に想定した条件がどこから始まり、どこまで続くかを確かめましょう。
- 実際の経緯:実施した、見送った、見つかった、届かなかったなど、本文が出来事として述べる情報を確認する。
- 仮定した条件:実際とは異なる場合や、実施しなかった行動を置いて考えている部分を特定する。ifだけでなくwithoutなどにも注目する。
- 結果の確かさ:would have、might have、could not establishなどを見て、想定した結果をどの程度まで述べているかを保つ。
特にmight haveがあれば必ず「実際には起きなかった」と決まるわけではありません。過去の出来事についての推測にも使われます。この教材では、前後の文章に示された実際の経緯を根拠に、別の展開を仮定しているのかを判断してください。文法の形だけから本文にない事実を作らないことが目標です。
判定問題の記号:F=本文が実際の出来事として述べている、H=別の条件を置いた仮定の状況・結果、U=本文から判断できない。Uは「本文と反対だと分かる」の意味ではありません。明示された事実と矛盾する選択肢は、根拠のない情報とは分けて確認します。
長文1|温室の警報不作動と夜の見回り(207語)
第1段落
A community garden installed a sensor to warn volunteers when its greenhouse became dangerously cold. At six one evening, the temperature reached the warning level. However, the sensor’s battery had run out, and no message was sent to the shared phone. A volunteer arrived at seven for the scheduled inspection, noticed the low temperature, and moved the youngest plants into a heated room. The next morning, none of those plants showed damage.
第2段落
At a review meeting, the coordinator said that without the scheduled visit, the plants might have been harmed. This was a warning about a possible alternative outcome, not evidence that damage had actually occurred. The group had no complete record of the overnight temperature and could not establish how every plant would have responded if it had remained there. It therefore avoided claiming that the visit had certainly saved all of them.
第3段落
The volunteers decided to add a battery check and test a second method of sending alerts. They also kept the evening inspections. If the sensor had worked that night, the group would have received a warning at six, but volunteers would still have needed to decide what action to take. The trial showed that receiving information and acting on it were separate responsibilities.
長文1の全文和訳を開く
第1段落:ある共同菜園は、温室が危険なほど冷え込んだときにボランティアへ知らせるセンサーを設置した。ある日の夕方6時、気温が警報を出す水準に達した。しかし、センサーの電池は切れており、共用の電話にはメッセージが送られなかった。午後7時、予定されていた見回りのためにボランティアが到着し、気温が低いことに気づいて、最も若い苗を暖房のある部屋へ移した。翌朝、それらの苗に傷みは見られなかった。
第2段落:振り返りの会議で、担当者は、予定どおりの見回りがなければ苗は被害を受けていたかもしれないと述べた。これは別の条件で起こり得た結果についての注意であり、実際に被害が生じたことを示す証拠ではなかった。団体には夜間の気温の完全な記録がなく、温室に残っていた場合に、それぞれの苗がどう反応したかを確定できなかった。そのため、見回りによってすべての苗が確実に救われたとまでは主張しなかった。
第3段落:ボランティアたちは電池の点検を加え、別の警報送信方法も試すことにした。夕方の見回りも続けた。その夜にセンサーが動いていれば、団体には午後6時に警報が届いていただろうが、ボランティアはそれでも何をするかを判断する必要があっただろう。この試行は、情報を受け取ることと、その情報に基づいて行動することが別の役割であると示した。
長文1の語句を確認する
- warning level:警報を出す水準
- run out:電池・燃料などが切れる
- scheduled inspection:予定されていた点検・見回り
- establish:事実として確かめる
- alternative outcome:別の条件での結果
内容一致の4問
Q1. What led the volunteer to move the youngest plants?
設問訳:ボランティアが最も若い苗を移したきっかけは何ですか。
- A. An automatic warning received before the scheduled inspection.
- B. A low temperature noticed during the scheduled inspection.
- C. A request sent by the coordinator after examining damaged plants.
- D. Instructions received while testing a second alert system.
Q2. Which situation did the coordinator imagine at the review meeting?
設問訳:振り返りの会議で担当者が想定したのは、どの状況ですか。
- A. The volunteer arrived before the temperature reached the warning level.
- B. The second alert system had already replaced all inspections.
- C. The scheduled visit did not take place that evening.
- D. The battery was replaced before the first cold night.
Q3. What could the group not establish?
設問訳:団体が確定できなかったことは何ですか。
- A. How the plants would have responded if they had remained in the greenhouse.
- B. Whether the sensor had failed to send a message that evening.
- C. Whether a volunteer had actually visited the garden.
- D. Whether the youngest plants had been moved to a heated room.
Q4. What did the volunteers decide to do after the trial?
設問訳:試行後、ボランティアたちは何をすることにしましたか。
- A. End evening inspections once the original battery was replaced.
- B. Move every plant permanently because damage had been confirmed.
- C. Stop using alerts because they could never provide useful information.
- D. Improve checks and alert methods while continuing evening visits.
実際・仮定・本文未記載の判定2問
次の英文をF・H・Uに分類してください。英文の形だけでなく、本文の記述を根拠にします。
Q5. The temperature reached the warning level at six.
意味:気温は午後6時に警報を出す水準に達した。
Q6. If the sensor had worked that night, the group would have received a warning at six.
意味:その夜センサーが動いていれば、団体には午後6時に警報が届いていただろう。
根拠を説明する2問
Q7. Why would it be inaccurate to say that the inspection certainly saved every plant?
「見回りがすべての苗を確実に救った」と言い切るのは、なぜ正確でないのですか。日本語で説明してください。
Q8. What responsibility would remain even if an automatic warning arrived?
自動警報が届いた場合でも、どのような役割が残りますか。日本語で説明してください。
長文1の全8問・解答と詳しい解説を開く
Q1|正解 B
根拠:noticed the low temperature, and moved the youngest plants
第1段落の実際の行動を追います。午後7時の見回りで低温に気づき、苗を移しています。仮定の警報が届いたことを、現実の行動の原因にしてはいけません。
全選択肢の和訳:A. 予定の見回りより前に受け取った自動警報。/B. 予定どおりの見回りで気づいた低い気温。/C. 傷んだ苗を調べた後に担当者から送られた依頼。/D. 第二の警報システムを試している最中に受け取った指示。
- Aは警報が届いたことを前提にしていますが、実際にはno message was sentと明記されています。
- Cの担当者からの依頼はなく、翌朝も移した苗に傷みは見られませんでした。
- Dは振り返り後に決めた対策を、その夜すでに実施していたことに変えています。
Q2|正解 C
根拠:without the scheduled visit
without以下が、実際とは異なる条件です。本文では実際の訪問が先に述べられています。その訪問がなかった場合を考え、被害の可能性を述べています。
全選択肢の和訳:A. 気温が警報の水準に達する前に、ボランティアが到着した状況。/B. 第二の警報システムがすでにすべての見回りに代わっていた状況。/C. その夕方、予定されていた見回りが行われなかった状況。/D. 最初の寒い夜になる前に、電池が交換されていた状況。
- Aの「警報水準に達する前」は時刻に反します。水準に達したのは午後6時、訪問は午後7時です。
- Bは試す予定の送信方法を、すでに全面導入したものへ変えています。
- Dの事前交換は本文にありません。実際の試行時には電池が切れていました。
Q3|正解 A
根拠:could not establish … how every plant would have responded
実際に苗を移した後の状態と、移さなかった場合の結果は別です。本文は後者を確定できないと述べています。would haveがある部分の結果を、観察済みの事実として読みません。
全選択肢の和訳:A. 温室に残されていた場合、苗がどのように反応したか。/B. その夕方、センサーがメッセージを送信できなかったかどうか。/C. ボランティアが実際に菜園を訪れたかどうか。/D. 最も若い苗が暖房のある部屋へ移されたかどうか。
- Bは第1段落で送信されなかったことが明示されているため、未確定事項ではありません。
- Cも到着時刻とともに実際の訪問が記されています。
- Dも移動先まで明記された実際の行動です。
Q4|正解 D
根拠:add a battery check … They also kept the evening inspections
第3段落は次の対応を述べています。設備の点検と警報経路を改善するとともに、人による見回りも続けています。一つの不具合から技術全体を否定する結論にはなっていません。
全選択肢の和訳:A. 元の電池を交換したら夕方の見回りを終了すること。/B. 被害が確認されたため、すべての植物を恒久的に移すこと。/C. 警報は役に立つ情報を決して提供できないため、使用をやめること。/D. 夕方の訪問を続けながら、点検と警報送信の方法を改善すること。
- Aは見回りを続けたという記述に反します。
- Bは被害の確認・全植物の移動・恒久化を加えています。どれも本文の対応ではありません。
- Cは別の送信方法を試す方針と反対で、neverという全面否定も本文にありません。
Q5|F:実際の出来事
根拠:At six … reached the warning level
第1段落に時刻とともに述べられています。警報の基準に達したことと、メッセージが送られたことは別です。前者は起こり、後者は起こりませんでした。
Q6|H:仮定した状況・結果
根拠:If the sensor had worked that night
第1段落に、実際には電池切れで送信されなかったことが書かれています。ここは、それとは異なる条件を置いたときの結果です。午後6時に警報を受け取ったという事実ではありません。
Q7|解答例
移した苗に翌朝の被害がなかったことは分かりますが、移さなかった場合の結果は確定できないからです。担当者もmight have been harmedと可能性として述べており、すべての苗が必ず被害を受けたとはしていません。
根拠:might have been harmed / avoided claiming … certainly saved all of them
「実際の被害なし」から「介入がなければ全滅」へは、そのまま進めません。結果の範囲と確かさの両方を保って説明します。
Q8|解答例
警報の内容を受けて、苗を移すなど、何をするかをボランティアが判断する役割です。情報が届くことだけで、適切な行動まで自動的に完了するわけではありません。
根拠:decide what action to take
ここで仮定しているのは警報が届くことです。その条件から、全員がすぐに行動したはずだという結果まで付け加えないようにします。
復習用の整理:実際=午後6時に警報水準へ到達、送信なし、午後7時に見回りと苗の移動。仮定=見回りがない場合・センサーが動いた場合。未確定=移さなかった苗の状態。
長文2|遊び場の見積資料と実施されなかった採決(205語)
第1段落
A neighborhood association was choosing between two designs for a small playground. Its handout included drainage costs for Design B but not for Design A. Two days before the meeting, the designer sent a revised estimate for A that included this work. The secretary updated the digital folder but forgot to replace the printed copies. At the meeting, a resident noticed the missing item before any vote took place. The committee paused the discussion and distributed the revised estimate.
第2段落
Later, a member said, “If we had voted using the old handout, we would have compared the designs on unequal terms.” The meeting had not followed that course: the error was found first. Another member suggested that the old figures might have led to Design A winning, but nobody knew how members would have voted with different information. The discovery therefore did not prove that the eventual choice had changed.
第3段落
A week later, members compared both designs using estimates that covered the same types of work. They chose Design B. To reduce similar mistakes, the secretary began adding dates and version numbers to every handout. The committee’s lesson was that consistent information mattered before a decision, even when nobody could reconstruct an alternative vote with certainty.
長文2の全文和訳を開く
第1段落:ある自治会は、小さな遊び場の二つの設計案から一つを選ぼうとしていた。配布資料には設計案Bの排水工事費が含まれていたが、設計案Aの分は含まれていなかった。会議の2日前、設計者はこの工事を含めたAの修正見積もりを送った。書記はデジタルフォルダーを更新したが、印刷済みの資料を差し替えるのを忘れた。会議では、採決が行われる前に住民が項目の抜けに気づいた。委員会は議論を中断し、修正見積もりを配布した。
第2段落:後に、ある委員は「古い配布資料を使って採決していれば、二つの設計案を条件のそろわないまま比較していただろう」と述べた。会議が実際にそのように進んだわけではなく、先に誤りが見つかっていた。別の委員は、古い数字を使っていれば設計案Aが選ばれたかもしれないと述べたが、異なる情報が与えられた場合に各委員がどう投票したかは、誰にも分からなかった。そのため、誤りが見つかったことだけでは、最終的な選択が変わったとは証明できなかった。
第3段落:1週間後、委員たちは同じ種類の工事を含めた見積もりを使って両案を比較した。そして設計案Bを選んだ。同様の誤りを減らすため、書記はすべての配布資料に日付と版番号を付け始めた。委員会が得た教訓は、別の条件での投票結果を確実に再現できなくても、意思決定の前に条件のそろった情報を用意することが大切だということだった。
長文2の語句を確認する
- drainage work:排水工事
- revised estimate:修正見積もり
- on unequal terms:条件がそろわないままで
- eventual choice:最終的な選択
- version number:版番号
内容一致の4問
Q9. What was wrong with the printed handout?
設問訳:印刷された配布資料には、どのような問題がありましたか。
- A. It showed a decision that had already been made a week earlier.
- B. It included drainage costs for neither design.
- C. It contained figures that had never appeared in the digital folder.
- D. It included drainage costs for one design but omitted them for the other.
Q10. How should the statement beginning “If we had voted” be understood?
設問訳:If we had votedで始まる発言は、どのように理解すべきですか。
- A. It describes a voting process that was avoided when the error was found.
- B. It reports that the members approved the old estimate at the meeting.
- C. It confirms that Design A was selected before the discussion stopped.
- D. It promises that the next vote will use incomplete cost figures.
Q11. What did the committee know about the result of a vote using the old information?
設問訳:古い情報を使った場合の投票結果について、委員会には何が分かっていましたか。
- A. Every member would have voted for Design A.
- B. Its outcome could not be established with certainty.
- C. It would have produced exactly the same result as the later vote.
- D. The designer had already recorded that result.
Q12. What was the purpose of adding dates and version numbers to handouts?
設問訳:配布資料に日付と版番号を付ける目的は何でしたか。
- A. To prove that the correction had changed the winning design.
- B. To remove the need to compare the types of work in each estimate.
- C. To reduce mistakes involving outdated versions of information.
- D. To prevent members from asking about changes to the estimates.
実際・仮定・本文未記載の判定2問
次の英文をF・H・Uに分類してください。英文の形だけでなく、本文の記述を根拠にします。
Q13. The resident who noticed the missing item was a professional designer.
意味:不足項目に気づいた住民は、職業として設計をしている人だった。
Q14. Members selected Design B after comparing estimates that covered the same types of work.
意味:委員たちは、同じ種類の工事を含む見積もりを比較した後、設計案Bを選んだ。
根拠を説明する2問
Q15. Why is “The committee compared the designs on unequal terms when it voted” an inaccurate summary?
「委員会は採決の際、条件がそろわないまま設計案を比較した」という要約が不正確なのはなぜですか。日本語で説明してください。
Q16. Why would it be inaccurate to say that correcting the handout caused Design B to be chosen?
「配布資料を訂正したことが、設計案Bが選ばれた原因だ」と言い切れないのはなぜですか。日本語で説明してください。
長文2の全8問・解答と詳しい解説を開く
Q9|正解 D
根拠:included drainage costs for Design B but not for Design A
同じ種類の費用が両方の案に含まれていない点が問題です。安い数字だけを比べると、対象となる工事の範囲が違うことを見落とします。
全選択肢の和訳:A. 1週間前にすでに決まっていた決定を示していた。/B. どちらの案にも排水工事費を含めていなかった。/C. デジタルフォルダーには一度も存在したことがない数字を載せていた。/D. 一方の案には排水工事費を含め、もう一方の案では省いていた。
- Aは順序が逆です。採決前に誤りが見つかり、選択は1週間後です。
- Bのneitherは両方を否定しますが、B案には費用が含まれていました。
- Cは資料更新の失敗を「一度も存在しなかった数字」に変えています。本文はデジタル版と印刷版の更新時点のずれを述べています。
Q10|正解 A
根拠:The meeting had not followed that course: the error was found first
仮定法の形だけで判断せず、実際にはその経過をたどらなかったという説明を根拠にします。古い資料のまま採決した場合の問題点を振り返っています。
全選択肢の和訳:A. 誤りが発見されたことで回避された採決の進め方を述べている。/B. 委員たちが会議で古い見積もりを承認したと報告している。/C. 議論が中断される前に設計案Aが選ばれたと確認している。/D. 次の採決で不完全な費用の数字を使うと約束している。
- Bは仮定した採決を実際の承認へ変えています。
- Cは採決前に誤りが見つかったという順序に反し、Aの選択も実際の出来事ではありません。
- Dは過去の別の展開を述べた発言を、将来の約束にすり替えています。
Q11|正解 B
根拠:nobody knew how members would have voted with different information
Aが選ばれたかもしれないという意見はありますが、確定した結果ではありません。実際の採決結果と、実施していない別条件の採決結果を分けます。
全選択肢の和訳:A. 全員が設計案Aに投票していただろうということ。/B. その結果を確実には決められないということ。/C. 後の採決とまったく同じ結果になっただろうということ。/D. 設計者がすでにその結果を記録していたということ。
- Aはmightを確実な結果へ強め、さらにevery memberという全員の賛成まで加えています。
- Cも同じ結果だと確定しており、本文の未確定という立場を失っています。
- Dの記録はありません。実施していない採決の結果が観測済みであるかのようにしています。
Q12|正解 C
根拠:To reduce similar mistakes … dates and version numbers
対策は、デジタル版だけ更新し印刷版が残るという実際の問題に対応しています。日付と版番号は資料の新旧を確認する手掛かりです。投票結果の因果を証明する仕組みではありません。
全選択肢の和訳:A. 訂正によって選ばれる案が変わったと証明するため。/B. 見積もりに含む工事の種類を比較する必要をなくすため。/C. 古い版の情報を使うことによる誤りを減らすため。/D. 委員たちが見積もりの変更について質問できないようにするため。
- Aは資料管理の改善を、反実仮想の結果を証明する方法に変えています。
- Bは本文の教訓と反対です。費用の対象範囲をそろえる確認は引き続き必要です。
- Dの質問禁止は本文にありません。対策の目的として加えられない内容です。
Q13|U:本文から判断できない
根拠:a resident noticed the missing item
住民が抜けに気づいたことは書かれていますが、その職業は示されていません。前に登場するthe designerと、その住民が同一人物だと決める根拠もありません。
Q14|F:実際の出来事
根拠:A week later … They chose Design B
第3段落が、1週間後の比較と選択を述べています。前段落の仮定した採決から、実際に行われた採決へ話が戻っていることを確かめます。
Q15|解答例
条件がそろわない比較は、古い資料のまま採決していた場合の仮定です。実際には採決前に誤りが見つかって議論を中断し、1週間後に同じ種類の工事を含む見積もりで比較しました。
根拠:before any vote took place / the same types of work
発言のwould have comparedを単純な過去形comparedに変えると、回避された問題を実際に起こしたことになります。仮定の範囲と現実の順序を一緒に確認します。
Q16|解答例
実際にBが選ばれたことは分かりますが、訂正しなかった場合にどの案が選ばれたかは分からないからです。古い数字ならAが選ばれたかもしれないという意見だけでは、選択が変わったと証明できません。
根拠:did not prove that the eventual choice had changed
訂正後にBが選ばれたという順序と、訂正によって選択が変わったという因果は別です。ただし、因果が確定できないことは、資料を正しくそろえる意味がないという結論にはなりません。
復習用の整理:実際=印刷版の抜けを採決前に発見、資料を訂正、1週間後にB案を選択。仮定=古い資料で採決した場合。未確定=別条件の投票結果、気づいた住民の職業。
長文3|演奏会の配信中止と後日公開された録画(221語)
第1段落
A youth orchestra planned to stream its annual concert so that relatives living far away could watch. Technicians tested the camera and microphones, but they did not test the internet connection at the venue. On the afternoon of the concert, they discovered that the connection was too unstable for live video. The performance went ahead for the audience in the hall, and it was recorded. No live stream was provided.
第2段落
Afterwards, the director said that an earlier connection test might have revealed the problem in time to arrange another service. She did not claim that a successful broadcast would definitely have followed. An alternative connection would still have required permission from the venue and additional equipment. Nor did the orchestra know how many relatives would have watched a live stream. The number of people who had expressed interest was not a record of actual viewers.
第3段落
The orchestra later uploaded an edited recording after obtaining the necessary permission. This gave people another way to hear the performance, but it did not make the event a successful live broadcast. For the next concert, the organizers planned to test the full system and prepare a backup option. Whether the new arrangement would work was still to be checked; a plan for a later event did not change what had happened at the first one.
長文3の全文和訳を開く
第1段落:ある青少年オーケストラは、遠方に住む親族が見られるよう、毎年の演奏会をライブ配信する計画を立てた。技術担当者はカメラとマイクを試したが、会場のインターネット接続は試さなかった。演奏会当日の午後、その接続がライブ映像には不安定すぎると分かった。演奏はホール内の観客に向けて予定どおり行われ、録画もされた。ライブ配信は行われなかった。
第2段落:その後、責任者は、もっと早く接続を試していれば、別のサービスを手配できる時期に問題が分かったかもしれないと述べた。配信が必ず成功していただろうと主張したわけではなかった。別の接続を使うには、なお会場の許可と追加機器が必要だっただろう。また、ライブ配信があった場合に何人の親族が見たかも、団体には分からなかった。関心を示した人の数は、実際の視聴者の記録ではなかった。
第3段落:団体は後に必要な許可を得て、編集した録画をインターネット上に公開した。これにより別の方法で演奏を聴けるようになったが、その演奏会がライブ配信に成功したことにはならなかった。次の演奏会に向け、主催者はシステム全体を試し、予備の手段を用意する計画を立てた。新しい仕組みが機能するかは、まだ確認する必要があった。後の行事の計画によって、最初の演奏会で起きたことが変わるわけではなかった。
長文3の語句を確認する
- stream:ここではライブ配信する
- venue:会場
- unstable:安定していない
- in time to …:…するのに間に合う時期に
- backup option:予備の手段
内容一致の4問
Q17. What happened on the day of the concert?
設問訳:演奏会当日に実際に起きたことはどれですか。
- A. The orchestra canceled the performance as well as the live stream.
- B. A different internet service allowed a successful live broadcast.
- C. The orchestra performed in the hall and made a recording without live streaming.
- D. The camera and microphones failed before they could be tested.
Q18. What did the director suggest about an earlier connection test?
設問訳:責任者は、もっと早い接続テストについて何を述べましたか。
- A. It had already proved that no additional equipment was needed.
- B. It would certainly have made every interested relative watch the concert.
- C. It would have removed the need for the venue to grant permission.
- D. It might have exposed the problem early enough to arrange another service.
Q19. Why could the number of interested people not be treated as the number of live viewers?
設問訳:関心を示した人の数を、ライブ配信の視聴者数として扱えないのはなぜですか。
- A. It recorded interest in a possible broadcast, not viewing of an actual one.
- B. It counted only people who had already watched the edited recording.
- C. It proved that none of the relatives would have wanted to watch.
- D. It included the exact number of people using the backup connection.
Q20. What does the final paragraph emphasize?
設問訳:最終段落が強調していることは何ですか。
- A. Publishing the recording proved that the live broadcast had succeeded.
- B. Later alternatives and future plans did not change the earlier event.
- C. The next concert had already been broadcast without technical problems.
- D. Testing the complete system was unnecessary once permission was obtained.
実際・仮定・本文未記載の判定2問
次の英文をF・H・Uに分類してください。英文の形だけでなく、本文の記述を根拠にします。
Q21. An earlier connection test might have revealed the problem in time to arrange another service.
意味:もっと早く接続を試していれば、別のサービスを手配できる時期に問題が分かったかもしれない。
Q22. The venue refused permission for an alternative internet connection.
意味:会場は別のインターネット接続を使う許可を拒否した。
根拠を説明する2問
Q23. Why does an earlier test not guarantee that the live stream would have succeeded?
早期にテストしていればライブ配信が必ず成功した、と言えないのはなぜですか。日本語で説明してください。
Q24. Why must the later recording and the plan for the next concert be kept separate from the first live stream?
後日の録画と次の演奏会の計画を、最初のライブ配信と分ける必要があるのはなぜですか。日本語で説明してください。
長文3の全8問・解答と詳しい解説を開く
Q17|正解 C
根拠:The performance went ahead … No live stream was provided
演奏そのもの、録画、ライブ配信を別々に確認します。実際には前の二つが行われ、ライブ配信は行われていません。
全選択肢の和訳:A. 団体はライブ配信に加えて演奏も中止した。/B. 別のインターネットサービスによってライブ配信に成功した。/C. 団体はホールで演奏して録画したが、ライブ配信はしなかった。/D. カメラとマイクはテストできる前に故障した。
- Aは配信中止を演奏中止へ広げています。ホール内では演奏が行われました。
- Bは後の仮定に登場する代替サービスを、当日使った事実に変えています。
- Dはテスト済みの機材と、未テストだったインターネット接続を取り違えています。
Q18|正解 D
根拠:might have revealed the problem in time to arrange another service
mightは可能性です。示しているのは問題を早く発見して手配に進める可能性までであり、配信の成功や全員の視聴を保証してはいません。
全選択肢の和訳:A. 追加機器が不要だと、そのテストですでに証明されていた。/B. 関心を持つすべての親族が、確実に演奏会を見るようになっていただろう。/C. 会場から許可を得る必要がなくなっていただろう。/D. 別のサービスを手配できる時期に、問題が発見できたかもしれない。
- Aは行われなかった早期テストを実施済みにし、追加機器が必要という記述にも反しています。
- Bはmightをcertainlyに強め、視聴者全員という本文にない結果まで加えています。
- Cは代替接続にも会場の許可が必要だったという記述と反対です。
Q19|正解 A
根拠:expressed interest was not a record of actual viewers
関心、視聴の予定、実際の視聴を分けます。ライブ配信は行われなかったため、その人数から仮に配信した場合の視聴者数を確定することもできません。
全選択肢の和訳:A. それは配信への関心の記録であり、実際の配信を見た記録ではないから。/B. 編集済み録画をすでに見た人だけを数えたものだから。/C. 親族の誰も見たいと思わなかったはずだと証明したから。/D. 予備の接続を使った人の正確な数を含んでいたから。
- Bは関心を示した段階と、後日公開された録画の視聴を混同しています。
- Cは「実際の視聴人数が分からない」を「誰も見たくなかった」へ変えています。
- Dの予備接続は当日使われたとは書かれていません。正確な利用人数もありません。
Q20|正解 B
根拠:a plan for a later event did not change what had happened at the first one
後日の録画公開は別の対応であり、次回の点検は計画です。どちらも最初のライブ配信が成功したという事実へ書き換える理由にはなりません。
全選択肢の和訳:A. 録画の公開によって、ライブ配信が成功していたと証明されたこと。/B. 後の代替手段や今後の計画によって、以前の出来事が変わるわけではないこと。/C. 次の演奏会がすでに技術的問題なく配信されたこと。/D. 許可を得たらシステム全体のテストは不要になったこと。
- Aは録画とライブ配信を同一視し、did not make … a successful live broadcastに反します。
- Cはまだ確認されていない将来の仕組みを、実証済みの成功に変えています。
- Dは全体をテストする方針と反対です。許可と技術的な動作確認は別の条件です。
Q21|H:仮定した状況・結果
根拠:did not test the internet connection / an earlier connection test might have revealed
第1段落に接続を試さなかったことが明記されています。ここでは別の準備をしていた場合の可能性を考えています。実施済みの早期テストの結果ではありません。
Q22|U:本文から判断できない
根拠:would still have required permission from the venue
代替接続には会場の許可が必要だという条件は書かれていますが、許可を求めたとも、拒否されたとも述べていません。許可が必要なことと、許可が下りないことを分けます。
Q23|解答例
早期発見は別のサービスを手配する機会につながったかもしれませんが、代替接続には会場の許可と追加機器も必要だったからです。本文も成功を断定しておらず、問題の発見と配信の実現を別にしています。
根拠:did not claim … definitely / permission … and additional equipment
「問題を発見できたかもしれない」を「すべての準備が必ず整った」へ強めないことが大切です。仮定の結果にも条件と限界があります。
Q24|解答例
後日の録画公開は実際に行われた別の対応ですが、次回の仕組みはまだ確認前の計画です。最初の演奏会でライブ配信が行われなかった事実は、それらによって変わりません。
根拠:later uploaded / was still to be checked / No live stream was provided
過去の出来事、後の対応、将来の予定を一つの成功談にまとめないようにします。時点を残すと、要約でも情報を混ぜにくくなります。
復習用の整理:実際=ホールでの演奏と録画、ライブ配信なし、後日の録画公開。仮定=早期テストがあった場合の発見と手配。未確定=仮に配信した場合の視聴人数、次回の仕組みの動作。
3回の復習で、仮定を事実へ変える癖を直す
1回目は、正誤よりも実際の経緯を一行で言えるかを確認します。温室なら警報の有無と訪問時刻、資料なら訂正と採決の順序、演奏会なら演奏・録画・配信の違いです。実際の出来事を整理してから、仮定の条件と比べてください。
2回目は、解答を隠してmight・would・not・before・laterなどに印を付けます。それぞれを消したり、別の語に変えたりすると意味がどう変わるかを説明します。might haveをhadにすると可能性が事実へ変わる場合があり、beforeをafterにすると出来事の順序が逆になります。
3回目は、間違えた選択肢を正しい英文へ最小限の変更で直します。例えば「録画の公開=ライブ配信の成功」とした文なら、出来事の種類と時点を分けます。解答を覚えただけかどうかは、別の初見長文でも実際・仮定・未確定を分けられるかで確認しましょう。
要約へ応用するときも、本文が述べていない仮想の結果を事実として加えないことが大切です。すべての仮定文を必ず残す必要はありませんが、筆者の結論や対策の必要性を支える仮定は、役割を考えて扱います。細部を省くことと、話の前提を変えることは別です。
よくある質問
if+過去完了を見れば、現実に何が起きたか決められますか?
文法の形だけから、本文にない出来事まで決めないようにします。本教材では実際の経緯が明記されているので、そちらを根拠に仮定との違いを確かめられます。「もし警報が届いていたら」とあるときも、誰が何時に行動したか、被害が出たかなどは本文の別の記述を確認してください。
might haveをwould haveや過去形へ言い換えても同じですか?
同じとは限りません。might haveは可能性の幅を残し、would haveは置いた条件のもとでの結果として述べる場合があります。単純な過去形にすると実際の出来事に読まれることもあります。言い換えの際は、仮定している条件と結果の確かさを両方残してください。
仮定した結果が確定できないなら、対策の価値もないのですか?
そうとは言えません。見積資料の例では、古い資料で誰が勝ったかは分からなくても、比較条件をそろえることには意味があります。何が未確定なのかを狭く特定し、「結果が分からない」から「対策は無意味」と大きく飛ばさないことが読解の要点です。
次に使う慶英会の無料教材・学習相談
- 混合仮定法の独自40問:条件節と結果の時点を文法から整理したい場合。
- 本文に支持される・矛盾する・記載されていないを分ける読解教材:選択肢の根拠の有無をさらに確認したい場合。
- 英検準1級の無料教材一覧:語彙・長文・要約・英作文・面接から次の課題を選ぶ場合。
慶英会では、長文の誤答を単語不足だけでまとめず、時点・仮定・条件・根拠のどこで読み違えたかを個別に確認します。学校英語との両立や英検準1級の学習順序を相談したい方は、慶英会への学習相談・お問い合わせで、現在の目標と困っている問題をお知らせください。
参考にした主な公式情報
公式の問題数・試験時間は2026年11月2日に確認しました。3長文・24課題・解答・和訳は慶英会独自制作です。本文の語数は空白区切りで数えています。

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慶英会 塾長|慶應義塾大学卒・英検1級。中高一貫校の学校英語・NEW TREASURE・英検対策を専門としています。塾長の経歴・指導方針を確認する
