英検3級の単語を覚えてもすぐ忘れる中学1・2年生は、新しい語数を増やす前に「翌日・3日後・7日後に思い出す仕組み」を作ることが優先です。学校の定期テストと英検の単語を別々に暗記するのではなく、学校指定語句を土台にし、英検の過去問で分からなかった語を追加します。さらに、「意味は分かるが英文で使えない」「文字なら分かるが音で聞き取れない」といった弱点を区別すると、無駄な反復を減らせます。この記事では、英検協会が公表する3級の試験形式を確認したうえで、独自の語彙診断12問(全問解説付き)と、学校のテスト勉強と両立する30日間の具体的な復習計画を紹介します。30日での暗記完了や合格を保証するものではなく、定着を確認するための学習モデルです。
英検3級の単語対策は「4択で正解する」だけでは不十分
日本英語検定協会による英検3級の目安は「中学卒業程度」。2026年度の公式試験形式では、一次試験はリーディング・ライティング65分、リスニング約25分です。リーディングは短文空所補充15問、会話文空所補充5問、長文内容一致10問。ライティングはEメール返信1題と意見英作文1題です。リスニングは3部構成で計30問、さらに二次試験では英語面接があります。つまり、単語は短文の4択だけでなく、長文・音声・英作文・会話でも使えるようにする必要があります。公式形式は英検協会「3級の試験内容」で確認できます。
- 読んで分かる:英文を見て意味・品詞・前後のつながりが判断できる
- 聞いて分かる:文字なしでも、音声に出た語を認識できる
- 書いて使える:既習語を正しい語順・形で短文にできる
- 口頭で使える:身近な質問に、知っている語を使って答えられる
英検3級の受験を控えた中1・中2であっても、上の4つを全単語で同じ深さまで同時に仕上げる必要はありません。語彙問題や長文のための「理解語彙」を広げながら、英作文・面接で繰り返し使う語から「運用語彙」に移していきます。
暗記が定着しない原因を10分で診断する
- 学校の単語テスト範囲から10語、英検3級の公式過去問で知らなかった語から10語、計20語を選ぶ。
- 英語を見て、日本語の意味を一度で言えるか確認する。
- 正解した語を含む例文を読み、主語・動作・時制まで説明できるか確認する。
- 聞き取れるかを公式音声・例文音声で確認し、学校で既習の基本語は短文に書き直す。
- 翌日と7日後に同じ20語を出し直し、答えを見ずに正解できた語を記録する。
結果を①意味を知らない、②語法・文法で誤る、③音で認識できない、④意味は分かるが書けないの4つに分けます。①なら意味と短い用例、②なら前置詞・語順、③なら音源との照合、④なら3〜8語程度の短文作りに重点を移します。「20語中何語覚えたか」と「1週間後も覚えていたか」を別に記録することが重要です。
【独自問題12問】英検3級の語彙・熟語を文脈で判断できるか
次の12問は慶英会がこの記事のために独自作成した練習問題であり、英検の実際の過去問を転載したものではありません。公式問題の出題予測や難易度の完全再現ではなく、語の意味・前置詞・熟語・時制・文脈を取り違えていないかを確認するための教材です。まず解説を見ずに解き、解答後に誤りの種類を記録してください。
- Could you ( ) me your dictionary? I’ll return it tomorrow.
- A. borrow B. invite C. lend D. spend
- I want to ( ) my English by reading easy books every day.
- A. improve B. decide C. arrive D. borrow
- Our train will ( ) at the station at seven.
- A. leave B. borrow C. spend D. arrive
- My brother has ( ) to join the soccer club.
- A. borrowed B. decided C. invented D. arrived
- We ( ) two hours at the museum yesterday.
- A. lent B. spent C. left D. joined
- My sister ( ) the tennis club last month.
- A. took B. paid C. filled D. joined
- I ( ) a book from the library yesterday.
- A. borrowed B. lent C. took D. taught
- The room was small, so there weren’t ( ) chairs for everyone.
- A. enough B. usual C. early D. same
- We have lived in this town ( ) 2020.
- A. during B. for C. since D. until
- We decided to ( ) part in the school festival.
- A. give B. make C. take D. do
- Please ( ) the form before Friday.
- A. look after B. get off C. wait for D. fill out
- My father ( ) me how to make miso soup last weekend.
- A. learned B. taught C. studied D. borrowed
解答・解説:答え合わせより「間違えた理由」を残す
- C:lend A Bは「AにBを貸す」。borrowは「借りる」。話し手が相手から辞書を借りる文脈では、相手にlendを依頼する。
- A:improve one’s Englishで「英語力を向上させる」。want toの後は動詞の原形。
- D:arrive at the stationで「駅に到着する」。leaveは「出発する」で意味が異なる。
- B:decide to doで「〜すると決める」。has decidedは現在完了形。
- B:spend+時間+場所・活動で「時間を過ごす」。yesterdayなので過去形spent。
- D:join the clubで「クラブに入る」。joinの直後にクラブ名が来る。
- A:borrow A from Bで「BからAを借りる」。lendは「貸す」。
- A:enough+名詞で「十分な数の〜」。chairsを修飾する。
- C:since+起点(2020年)、for+期間(six yearsなど)。
- C:take part inで「〜に参加する」。まとまりで覚える。
- D:fill out a formで「用紙に記入する」。look afterは「世話する」。
- B:teach+人+how to doで「人に〜の仕方を教える」。teachの過去形はtaught。
正解が9問以上でも、その場で意味を理解しただけでは1週間後の定着は分かりません。誤答した語は翌日・3日後・7日後に再テストしてください。単語は合っていたのに熟語・前置詞を誤った問題は、同じ組み合わせを使った自作英文を1文書くと、次のテストにつながります。なお12問の正答率から英検3級の合否確率を推定することはできません。
学校の単語テストと英検を両立する30日間の学習計画
毎日の基本メニュー:15〜20分を目安に4工程
- 学校指定単語(5分):次の小テスト・定期テストに必要な語を先に確認する。
- 英検追加語彙(5分):公式過去問で読めなかった語だけを新しく登録する。
- 思い出しテスト(5分):前日・3日前・7日前の誤答を何も見ずに答える。
- 短文・音声(5分):間違えた語の英文を読み、必要なら音声を聞いて発話する。
新出語数は固定しません。翌日のテストでほとんど思い出せない日が続くなら追加を減らし、正答が安定してから増やします。学校の宿題が重い日には英検の新出語を省き、既習語の再テストだけにしても構いません。
第1週(1〜7日):単語の統合・意味の回収
1日目に学校用と英検用の語彙リストを統合し、重複は1回だけ記録します。2〜6日目は「英語→意味」の想起テストと短い用例確認を行い、7日目に1週間分を再テストします。単語帳を何周したかではなく、答えを隠して思い出せた語を数えます。
第2週(8〜14日):品詞・語法・音声へ広げる
語の意味が分かるものは、動詞の後ろにto不定詞が続くか、前置詞を伴うか、過去形が不規則かを確認します。例えばborrow a book from the libraryとlend a book to a friendは方向が反対です。英語を見て分かる語を、例文の中でも判断できるか確認します。
第3週(15〜21日):公式過去問・英作文に接続
英検協会が公開する3級の公式過去問を利用し、短文・会話文・長文で誤った理由を「語彙不足」「語法」「文法」「文脈判断」に仕分けます。英作文についても、難語を増やすより、設問に合う内容を既習語で正確に書くことを優先します。公式過去問の音源と原稿を照合して、聞き取れなかった語も登録します。
第4週(22〜30日):初見問題と7日後の定着を検証
前に解いた問題を覚えていないか確認するため、まだ解いていない公開問題または新たに作った短文で検証します。初見の文脈で使えるようになったか、1週間前の語を思い出せるかを記録します。30日目は「意味が分かる語」「音でも分かる語」「自分で書ける語」を分け、次月の重点課題を決めます。
定期テスト前14日は英検より学校の課題を優先してよい
中高一貫校の学校指定教材、教科書本文、プリント、単語小テストが未消化であれば、学校の試験対策を優先します。学校指定語句に英検の基礎語彙が含まれている場合は重複学習として活用できます。試験直前は英検の新出語を抑え、既習語の復習だけにする方法が現実的です。ただし学校ごとに指定教材や進度は異なるため、学校の実際の配布物・試験範囲を優先してください。
保護者様が確認できる3つの指標
- 翌日・7日後の再現率:英語を見て、答えを隠した状態で意味が言える割合。
- 誤答原因の内訳:意味・語法・文法・音声・スペリングのどこで失点したか。
- 実戦への転移:学校の小テスト、初見の英検過去問、短い英作文で同じ失点が減ったか。
「何語覚えた?」と詰めるより、「昨日間違えた5語をもう一度やってみよう」「この文のどこで判断した?」と確認する方が、復習の改善点を見つけやすくなります。語数や時間の目標は、学校の課題量と本人の負担を見て調整してください。
よくある質問
英検3級は何語覚えれば合格できますか?
合格を保証する公式の「必要単語数」は示されていません。語数を単独目標にせず、公式過去問で読解・リスニング・ライティングに必要な語が理解できるかを確認してください。
英語を見て日本語訳が言えれば十分ですか?
短文や長文の理解には有効ですが、それだけで十分とは限りません。音声で認識できるか、熟語・語法を判断できるか、英作文で必要な語を使えるかも分けて確認します。
単語は全部書いて覚えた方がよいですか?
すべての単語を一律に何度も書くより、学校のスペリングテストの指定語や、英作文で使う基本語を優先して書く練習を行います。意味を理解する段階では、答えを隠して思い出す確認も必要です。
英検3級の受験が近いとき、学校とどちらを優先しますか?
両方の実際の日程と準備状況で判断します。学校の試験が2週間以内で学校課題に穴が多ければ、学校指定の復習を先に固め、英検は既習語の維持と公式問題の確認に絞る選択ができます。
学校英語と英検3級の両立に困ったら
慶英会では、学校の単語小テストや定期テストの答案、英検過去問の誤答をもとに、どの語彙・文法から復習するかを整理する個別指導を行っています。中高一貫校の進度に合わせて学習計画を考えたい場合は、慶英会公式サイトから学習相談・無料体験をご確認ください。関連記事:中高一貫校生の英検取得戦略。
公式出典・情報確認日
- 日本英語検定協会「3級の試験内容」(試験時間・設問形式・問題数)
- 日本英語検定協会「3級の過去問・試験内容」(公式問題・音源・出題レベル)
情報確認日:2026年10月11日。問題形式や公式過去問の掲載状況は変更される場合があるため、受験前に日本英語検定協会の最新案内をご確認ください。記事内の12問と30日間の復習モデルは慶英会独自の教材・提案です。