英検に不合格だったときは、新しい教材を増やす前に、受験した級と方式、一次・二次のどちらの結果か、技能別の成績を確認しましょう。次に、実際に取り組んだ問題から「知らなかった」「分かるが時間がかかった」「質問や条件を取り違えた」などの原因を分けます。同じ不合格でも、語彙の基礎へ戻る場合と、音声・英作文・面接の練習方法を変える場合では、次に行うことが異なります。
中高一貫校の中学1・2年生は、英検の復習を学校の課題・定期テストと合わせて計画することが大切です。不合格だったという理由だけで級を下げたり、毎日の学習時間を急に増やしたりする必要はありません。この記事では、5級〜1級に共通する振り返りの手順、級によって違う確認事項、4週間の立て直し方と独自30問を整理します。4週間は復習の進め方の例であり、その期間での合格を約束するものではありません。
最初に、どの試験・どの段階の不合格かを確認する
| 結果の種類 | 先に確認すること | 次の復習 |
|---|---|---|
| 5級・4級の一次不合格 | Reading・Listeningの成績と答案 | 語彙・文法、読解の根拠、音声と意味の対応 |
| 3級〜1級の一次不合格 | Reading・Listening・Writingの技能別結果 | 弱い技能を入り口に、具体的な誤答原因を調べる |
| 3級〜1級の一次合格・二次不合格 | 面接・Speakingの結果、一次免除資格 | 受験級の音読・描写・応答など、該当する課題の練習 |
| S-CBTでの受験結果 | Reading・Listening・Writingによる一次判定とSpeakingの判定 | 結果通知の区分と、次に利用する受験方式・免除条件を確認 |
5級・4級の任意のスピーキングテストは、Reading・Listeningによる級認定とは別の判定です。「Speakingが良かったから一次の不足を補える」とは考えません。3級以上も、一次試験と二次試験の得点を足して級の合否を決める仕組みではありません。制度の確認には、日本英語検定協会「英検CSEスコアでの合否判定方法」を使ってください。
従来型の一次に合格して二次を不合格・欠席となった場合は、次の申込で一次試験免除を申請できる制度があります。利用開始時点、有効期間、申込時の入力は受験結果と公式案内を照合します。今回の一次不合格だけで免除資格が発生するわけではなく、資格があっても自動適用を前提にしません。協会の一次試験免除案内で確認し、3級の二次に課題がある方は一次免除と面接の復習手順へ進んでください。
CSEの不足点を「あと何問」に換算しない
成績表は、合否と合格基準との差を確認し、次に技能別の結果を見る順番で使います。ただし、CSEスコアは正答数に一定の点数を掛けたものではありません。協会は、同じ正答数でも受験回によってスコアが異なり、受験者が正答数から正式なCSEを算出できないことを説明しています。例えば、合格基準までの差が小さくても「次はこの数だけ正解を増やせば合格する」とは判断できません。
また、技能別スコアが低いことと、学習原因が分かることは別です。Listeningが低くても、単語の意味を知らないのか、知っている語を音で認識できないのか、話の変更点を取り落としているのかは、音声と原稿で確認する必要があります。数字の詳しい読み方はCSEスコアの読み方と14日復習法に整理しています。ここでは、数字を見た後の行動を決めます。
誤答の原因を4種類に分け、最初に直すものを選ぶ
| 原因 | 見分けるための確認 | 最初の練習 |
|---|---|---|
| 知識不足 | 時間を外し、英文を読んでも意味や文の形が分からない | 未知語の意味・音・例文、主語と動詞、該当文法を確認 |
| 処理不足 | 時間を外せば根拠を説明できるが、初回は途中で終わる | 大問ごとの時間を記録し、止まる箇所を特定 |
| 転用不足 | 文法問題なら分かるが、長文や自分の英作文では使えない | 短い例文から、別の主語・時制・場面へ変えて使う |
| 実戦形式への不慣れ | 指示の読み違い、解答欄のずれ、返答内容のずれがある | 公式形式で、指示確認から解答までの手順を練習 |
この4分類は慶英会が復習を選ぶために提案する整理法であり、公式の診断区分ではありません。一つの誤答に原因が重なることもあります。例えば、単語の意味を調べながら長文を読むため時間切れになるなら、時間配分だけを直すより、読解に必要な語彙を補ってから速さを確認します。
最初に記録する課題は多くても三つ程度にし、今週はその中から一つを優先します。三つという数に合格上の基準はありません。「語彙・文法・Listeningを全部やる」ではなく、「予定変更を含む短い会話で、最終的な予定を取り出す」のように、次の練習が決まる大きさまで絞ることが目的です。
第1週:本人の説明と答案から、復習する課題を決める
成績表、受験した級、受験方式、練習答案や過去問の記録を用意します。問題別の答案を確認できない部分は、記憶だけで誤答を確定せず、同じ級の未使用の公式問題を一部使って現在の状態を調べます。学校の試験予定と提出期限も、この時点で並べてください。
Readingは、正解したかだけでなく本文のどこが根拠かを本人に説明してもらいます。Listeningは、初回の音声だけで取れた情報と、原稿を読んだ後に分かった情報を分けます。Writingは設問に答えているかを先に見て、次に内容・構成・語彙・文法を確認します。面接は録音できる練習で、指示への応答、必要な描写や説明、止まった箇所を確認します。
記録は「問題の種類/困った箇所/原因の仮説/次に試す練習」の4欄で十分です。例えば「長文/無料の行事なので申込不要と判断/but以降の条件を見落とした/料金と参加条件を別々にメモする」と残します。書き写す量を増やすより、次回同じ誤りを減らす行動を一つ決めましょう。
第2週:原因に合う短い練習へ戻る
語彙は、見て意味が分かる状態と、音で聞いて意味が分かる状態を分けて確かめます。英作文で使う語なら、単語だけでなく短い英文にして書きます。同じ語を何回写したかより、答えを隠して思い出せるか、別の例文でも意味を取れるかを記録してください。
Readingの条件を落とす場合は、誰が、いつ、どの条件で参加できるかを短く整理します。予定変更の問題なら、変更前と変更後を分けます。本文の単語と同じ語を含む選択肢を選ぶ癖がある場合は、選択肢全体が本文の意味と一致するかを一つずつ確認します。
Listeningで原稿を読めば分かる場合は、聞き取れなかった短い部分の音と意味を結び付けてから、原稿を閉じて会話全体を聞き直します。読んでも理解できない場合は、語彙と文の意味を先に確認します。練習のための聞き直しと、公式の放送回数に合わせた初見確認は、記録を分けましょう。
Writing・Speakingの直し方は課題によります。意見を述べるなら理由や具体例、Eメールなら相手の質問への回答、要約なら元の英文の要点、絵の説明なら指示に沿う描写を確認します。どの課題にも理由を二つ足すような練習にはせず、協会の級別過去問・試験内容で、現在の形式と指示を確認してください。

慶英会 塾長|慶應義塾大学卒・英検1級
塾長の経歴・指導方針
中高一貫校の英語・定期テスト・英検の学習状況を整理し、必要な復習の優先順位を考えたい方は、無料体験・学習相談のご案内をご確認ください。最大1か月完全無料体験の対象・回数・担当講師は、お申し込み時にご案内します。
友だち追加後、学年・教材・困っていることと「学習相談希望(ブログ・記事中盤)」をお送りください。LINEを開くだけでは受付は完了しません。LINEを利用できない方はメールでの学習相談も可能です。料金・無料体験の期間と条件はコース・料金・無料体験のご案内でご確認ください。
第3週:同じ答えを覚えた状態と、使える状態を分ける
解き直しは必要ですが、同じ問題に正解できたことだけでは復習を終えません。解説を閉じて判断理由を説明し、その後に同じ級・同じ形式の別問題で確かめます。別問題に失敗した場合も、すぐに「分かっていない」とまとめず、語彙、話題、指示、時間など何が変わったかを確認します。
慶英会の独自教材は、弱点を絞った練習に利用できます。ただし、独自問題の難度や正答数を公式試験のスコアと同一視しません。最後は公式の形式・音声・時間でも確認します。練習と確認の使い分けは英検過去問の回数と復習手順も参考になります。
第4週:学校予定と初見結果から、再受験を判断する
第4週は、前に使わなかった問題で初回の結果を残し、第1週に決めた課題がどう変わったかを確認します。必要に応じて一回分の公式問題を時間内に取り組みますが、短い練習からいきなり大量の模試へ増やす必要はありません。時間切れの位置、根拠を説明できない正解、Writingで残った課題も記録します。
| 次の受験を検討しやすい状態 | 先に計画を調整したい状態 |
|---|---|
| 同じ級の別問題でも、優先課題の改善を説明できる | 同じ問題だけ正解し、別問題では同じ原因の誤りが続く |
| 学校の提出物・定期テスト準備と両立する時間がある | 未提出や睡眠不足が続き、追加学習を入れる余地がない |
| 試験方式、申込締切、必要な技能・手続きを確認できている | 免除資格や方式を勘違いしたまま申込を急いでいる |
この表は申込の合否判定表ではありません。受験する理由が学校の課題なのか、本人の目標なのかも確認します。次回受験を選ぶ場合も、見送る場合も、何をいつ再確認するかを残せば学習を続けられます。具体的な選び方は今回受けるか・見送るかの判断へ、3級一次の復習は3級不合格後の独自40問へ進んでください。
学校英語と両立するための時間の動かし方
学校の定期テストが近い週は、学校の範囲と提出課題を先に確保します。英検は、既に復習した語彙や短い音声など、終わりを決めやすい内容に縮めます。学校の試験が終わった後、英検の計画の中断地点から再開し、遅れた分を翌日にまとめて詰め込みません。
中1で学習習慣が安定しない場合は、問題集を増やすより、学校の授業で扱った文の主語・動詞と語彙を確かめるところから始めます。中2で学校の既習事項は理解している場合は、知識を初見読解や短い英作文へ移す課題を選びます。中3も含め、学年だけで学習内容を固定せず、学校の実際の進度と本人の答案で決めてください。
例えば英作文の時制が崩れる場合は、学校教材の該当文法を確認し、同じ内容を「普段のこと」「昨日のこと」「明日の予定」に変えて書いてから、英検の設問へ戻ります。学校の教材を復習することと、英検の出題形式を練習することの両方を残すと、どちらを補うべきかが分かりやすくなります。教材の採用や進度は学校ごとに異なります。
不合格後の立て直し30問|次の行動を自分で選ぶ
以下は慶英会独自の学習判断の確認問題です。英検の公式問題や予想される本番出題ではなく、合否・CSEを算出するテストでもありません。各問を考えてから解答を読み、本人の記録に当てはめてください。
- 不合格後に最初に確認する資料は何か。
- 技能別に結果を分ける理由は何か。
- 「英語が苦手」を次の行動が分かる課題へ言い換えよ。
- 知識不足をどう確認するか。
- 処理不足をどう確認するか。
- 転用不足とは何か。
- 実戦形式への不慣れの例を挙げよ。
- 弱点を全部同時に直すと何が起きやすいか。
- 第1週に残す記録は何か。
- 第2週に練習を選ぶ基準は何か。
- 第3週に別問題を使う理由は何か。
- 第4週に時間を測る目的は何か。
- 迷って正解した問題を復習する理由は何か。
- 語彙の失点を直す方法を一つ答えよ。
- Readingの条件の見落としを直す方法を答えよ。
- Listeningの失点原因をどう分けるか。
- Writingの失点を直すとき最初に見ることは何か。
- Speakingでは、どの課題にも理由と具体例を足せばよいか。
- 教材を増やす前に何を確認するか。
- 同じ問題の正解だけで復習完了としない理由は何か。
- 弱点を三つ程度に絞り、今週は一つを優先する利点は何か。
- 学校英語の復習を優先する場面を挙げよ。
- 学校の文法教材を英検対策に使う方法は何か。
- 正解した問題でも復習が必要な状態を答えよ。
- 英語の4技能を挙げ、5級・4級の一次判定と区別せよ。
- CSEの不足点から必要な正答数を出せるか。
- 「もっと勉強すれば」と考える前に何を調べるか。
- 学習計画に記録する二つの項目を答えよ。
- 一度不合格だった結果を次にどう使うか。
- 再受験日を決める際の確認事項を一文で答えよ。
30問の解答・確認する理由
問1:受験級・方式・一次二次の区分、成績表、利用できる答案や練習記録です。次の手続きが同じとは限らないため、結果の種類から確認します。
問2:調べる対象を絞るためです。ただし低いスコアだけで原因を確定せず、実際の問題への取り組みを見ます。
問3:例は「予定変更を含む会話で、変更後の時刻を取れるようにする」です。「長文が苦手」のような広い表現から、練習を選べる大きさまで絞ります。
問4:時間制限を外し、英文を読む状態でも語や文の意味が分かるかを調べます。原稿を読めば分かるListeningの失点とは区別します。
問5:時間を外すと根拠を説明できるのに、本番形式では途中で終わるかを見ます。大問ごとの所要時間と止まった場所を残します。
問6:個別の文法問題では分かっていても、長文や自分の英作文など別形式で使えない状態です。例文の暗記から条件を変えた練習へ移します。
問7:指示の読み違い、解答欄のずれ、課題で求められた内容と違う返答などです。単なる知識量の問題と決め付けません。
問8:課題が多くなり、どの練習で何が変わったかを判断しにくくなります。学校の課題を圧迫する場合もあるため、順番を決めます。
問9:問題の種類、困った箇所、原因の仮説、次に試す練習です。仮説は別問題で見直せるようにし、最初の印象を固定しません。
問10:確認した誤答原因との一致です。音の認識に課題があるのに、単語の書き写しだけを増やすようなずれを避けます。
問11:解答の記憶と、同じ考え方を別の場面に使う力を分けるためです。別問題で失敗した場合は、変わった条件も調べます。
問12:知識や根拠を時間内に扱えるかを確認するためです。速さだけを追わず、どこで止まるかも記録します。
問13:偶然選んだ正解を、説明できる正解と区別するためです。Readingなら本文の根拠を示し、別問題でも確認します。
問14:答えを隠して意味や音を思い出し、短い例文でも確認します。英作文で必要な語は、自分で文にして使う練習もします。
問15:変更前と変更後、料金と申込条件などを分けてメモします。本文中に同じ語があるだけで選ばず、条件全体を確認します。
問16:原稿を読んでも意味が分からないのか、読めるが音で取れないのか、変更点や情報保持に課題があるのかを分けます。
問17:設問への回答が成立しているかです。回答漏れを確認してから、内容・構成・語彙・文法などを課題に合わせて直します。
問18:いいえ。意見なら理由、絵の課題なら描写など、指示によって必要な内容が違います。受験級の公式形式で確認します。
問19:手元の教材で原因に合う練習ができるかです。量や冊数を増やす前に、既存教材の使い方を見直します。
問20:答えや選択肢を覚えている可能性があるためです。同じ問題で考え方を確認した後、未使用の別問題へ進みます。
問21:次の練習を決めやすく、変化も確認しやすくなります。三つは公式基準ではなく、計画を扱いやすくする目安です。
問22:既習文法の理解不足が英作文にも出る場合や、定期テスト・提出期限が近い場合です。英検の教材だけで学校課題を置き換えません。
問23:該当文法を確認し、主語や時制を変えて短文を書き、英検の設問で使います。同じ例文を書き写すだけで終えません。
問24:本文の根拠を示せない、他の選択肢をなぜ除いたか説明できない、といった状態です。正誤と理解の確認を分けます。
問25:Reading・Listening・Writing・Speakingです。語彙は4技能に関わる知識で、独立した第5の技能として数えません。5級・4級の一次判定はReading・Listeningで行われます。
問26:出せません。正式なCSEは単純な正答数換算ではないためです。不足点は目標との差の把握に使い、復習内容は答案から選びます。
問27:実際の誤答原因、練習と原因の一致、学校の予定と確保できる時間です。学習時間だけで努力や改善を評価しません。
問28:例えば「優先課題」と「別問題で再確認する日」です。日付や量は学校予定に合わせて動かし、毎日同じ分量に固定する必要はありません。
問29:同じ原因の誤りが別問題で減ったかを比べる出発点にします。実在しない成功談に置き換えず、本人の記録を残します。
問30:別問題での改善、学校の予定、本人の負担、申込締切・方式・必要な免除申請を合わせて確認します。前回の合否だけで日を決めません。
保護者が確認することと、相談する目安
保護者は英語の解答をすべて教える必要はありません。本人が選んだ今週の課題、学校の提出期限、週末に再確認する方法を一緒に整理します。「何問やったか」だけでなく、「前に困ったことが、別問題ではどうだったか」を聞いてください。結果を見ること自体がつらい場合は、その場で分析を終えることにこだわらず、落ち着いて話せる時間を決めます。
原稿や解説を読んでも理由が理解できない、Writingの修正点を自分で判断できない、面接の課題と返答がずれている、学校の課題と英検を同時に進められない場合は、学校や指導者へ相談します。相談時には、受験級・方式、成績表、直近の練習答案、学校の範囲と日程を用意すると、直す順番を検討しやすくなります。
よくある質問
不合格なら、すぐに級を下げるべきですか?
合否だけで決めません。基礎の語彙・文法から広く補う必要があるのか、今の級の特定技能や形式を練習すればよいのかを分けます。学校の学習負担や受験目的も含め、同じ級の復習、下の級の教材での補強、受験時期の変更を検討します。
4週間で再受験できる力になりますか?
一律には言えません。4週間は原因分析から再確認までを進めるモデルです。出発点、課題、学校予定で必要な期間は違います。週数を終えたかより、未使用の問題で何ができるようになったかを見てください。
一つの技能が低ければ、そこだけ勉強すればよいですか?
重点は移せますが、他の技能をすべて止める必要はありません。低い技能でも原因は複数あるため、まず問題で確認し、他の技能は短い復習で維持します。級による判定対象の違いにも注意してください。
英検の成績表と学校のテスト、どちらを優先しますか?
測っている範囲が違います。英検は該当級の形式、学校は授業範囲と課題を確認します。定期テスト直前は学校の準備を確保し、英検の復習量や受験計画を調整します。学校の点数をCSEへ換算する共通式はありません。
参考にした主な公式情報
- 日本英語検定協会:英検CSEスコアでの合否判定方法(技能別判定と正答数換算の違い)
- 日本英語検定協会:一次試験免除について(再受験時の制度確認)
- 日本英語検定協会:過去問・試験内容(受験級ごとの形式・公式問題)
制度の確認日:2026年11月3日。本文の原因分類、4週間計画、30問と解説は慶英会による学習提案です。受験条件・日程は申込時点の公式案内をご確認ください。
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